TRIZフォーラム: 編集者より
TRIZについての「公共Webサイトのグローバルなネットワーク」を作ろう:
グローバルなTRIZコミュニティを構築するための提案

中川 徹  (大阪学院大学)
『TRIZホームページ』 (TRIZ Home Page in Japan) 編集者
2008年 5月24日

掲載:2008.5.25、追加: 2008.11.16

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編集者より (中川 徹、2008年 5月25日)

ここに掲載していますのは、「グローバルなTRIZコミュニティを効果的に構築する」というビジョンと、そのための具体的な提案です。これは新しく書いたものですが、その基礎を作ったのは、「世界のTRIZリンク集」を大幅更新した調査作業と、この『TRIZホームページ』を編集してきた教訓です (特に、2007年11月の9周年記念日に掲載した「『TRIZホームページ』の役割:「公共サイト」を目指して」を参照ください。)

私の提案 (特に海外のTRIZリーダたちへの提案) はつぎのようです。

この提案のビジョンは、(私の言葉で) 端的にいいますとつぎのようです。

(言語の壁をずっと低くするために) 各国の 『TRIZホームページ』 が仲介する、グローバルなTRIZコミュニティ

この和文ページには、目次および「概要」の部分だけを和訳して掲載いたします。 (TRIZシンポジウムの準備などで和訳の時間がとれませんので) 関心をお持ちいただいた方は、英文ページでお読み下さい。ここに提案していることは、(まだ体制の弱さが残っていますが) 日本ではすでに実現させていることです。

 

目次

概要

1.  TRIZに関する情報の現在の状況について

1.1  日本におけるTRIZ関連情報の現在の状況
1.2   「世界のTRIZリンク集 (120サイト)」のページの構築作業
1.3   世界におけるTRIZ関連情報の現在の状況に関するいくつかの知見
1.4   TRIZ関連情報の状況を改善するための提案の作成

2. 各 (国) TRIZコミュニティにおけるTRIZに関する公共Webサイト

2.1  公共Webサイトの役割と性格
2.2   私的Webサイト (個人サイト、企業サイトなど) との違い
2.3   どうして「公式Webサイト」でないのか?
2.4   どのようにしてこの第1段階の公共Webサイトを構築できるか?

3.  「外を見る窓」と「中を見る窓」とを備えたTRIZの「公共Webサイト」

3.1  「外を見る窓」がなぜ必要なのか?
3.2   「中を見る窓」がなぜ望ましいのか?必要なのか?
3.3   どのようにしてこの第2段階の公共Webサイトを構築できるか?

4.  TRIZについての、多数の「公共Webサイト」による自律的なグローバルネットワーク

4.1  一つの共通言語の選択
4.2  TRIZについての多数の「公共Webサイト」というビジョン
4.3  TRIZについての多数の「公共Webサイト」のグローバルネットワークの成長

5.  討論

6.  結語

編集者より追記 (中川 徹、2008年11月16日)

本提案を、ETRIA主催TRIZ Future 2008国際会議 (2008年11月5-7日、エンスヘーデ、オランダ) において、追加ポスター発表として、発表しました。分かりやすい図式で示しておりますので、ぜひ参照下さい。

和文 ページ  HTML  、  PDF

英文 ページ HTML 、  PDF

 


 

TRIZについての「公共Webサイトのグローバルなネットワーク」を作ろう:
グローバルなTRIZコミュニティを構築するための提案

中川 徹  (大阪学院大学)
『TRIZホームページ』 (TRIZ Home Page in Japan) 編集者

2008年 5月24日

概要

私は最近、日本のTRIZリンク集および世界のTRIZリンク集のWebページを再構築し、日本で精選100サイト世界では精選120サイトを掲載した。言葉の壁による限界に悪戦苦闘して、それらすべてのサイトのさまざまなページを閲覧し、TRIZリンク集のリストにサイトごとの説明をつけた。この調査作業において、多くの新しいサイトや新しいページを知り、TRIZに関連した豊富でユニークな情報があることを知った。また、それと同時に、各国のレベルや世界のレベルで、望ましい情報がさまざまに欠如していることを見出した。これらのことを知って、私は、「TRIZをより広く普及させ、TRIZをよりよく理解し利用できるように、さまざまな国や世界においてTRIZに関する情報の状況を改善しよう」という提案を書くことが必要であると考えるに至った。

ここでの私の提案はつぎの 3点である。

(1) まず第一に、さまざまな国 (あるいは言語地域) において、「TRIZの公共Webサイト」を構築し、活性化させることを、提案し、推奨する。ここでいう「公共的」とは、一方で「私的」なもの (企業などの営利組織や個人のもの) に対置し、またもう一方で、「公式的」なもの (何らかの組織の公式のもの) と対置するものである。「公共Webサイト」は、典型的には一人の編集者または少人数の編集グループがボランティアとして編集するもので、他の多くの人々からの寄稿を受け入れるものである。

(2) 第二に、それらの「公共Webサイト」で、 (言語の壁を超えるための) 双方向の窓を運用し、そのコミュニティの読者たちが外の世界を見ることができ、また、世界中の読者たちがその (各国の) コミュニティを見ることでができるようにすることを、提案し、推奨する。この目的のためには、外から中へと、中から外への両方向の言語の翻訳がしばしば必要になる。

(3) 第三に提唱しているのは、グローバルなレベルの共通言語としてデファクトベースで英語を使うことにより、双方向の言語(変換) の窓を持つ「公共Webサイト」群で、グローバルなネットワークをスムーズに構築できるという、ビジョンである。そのようなネットワークは、グローバルな規模で、TRIZについての自律的で、ボランティアベースの公共のコミュニティを形成する。例えば、言語Aを使っているあるグループがオリジナルに達成した仕事は、そのA の公共サイトに言語Aと共通言語 (英語) とで掲出される。すると、任意のグループ (言語Z) がその仕事の重要性を認識し、それを言語Z に翻訳して掲載し、自分たちの国に紹介することができる。このような情報の交換は、世界レベルでなんらの規制や管理を必要とせずにスムーズに実現することができる。これはきっと、TRIZを理解し、普及させ、適用し、さらに開発するための、健全で強固な土台を形成するであろう。またこれは、(TRIZに限らず) 任意のテーマでグローバルな協力関係を実現するための優れた事例となるもである。

本提案の意味での「公共Webサイト」の事例は、『TRIZジャーナル』が構築し、さらにより一層典型的な形で『TRIZホームページ』(TRIZ Home Page in Japan) が構築してきた。他にも多数のサイト、特にさまざまな非営利組織の「公式Webサイト」が、本提案の「公共Webサイト」の母体/土台を提供することができるであろう。これらをベースにして、われわれは近い将来に、本提案が提唱しているような、 (言語の壁を超えるための) 双方向の窓を持った「公共Webサイト」群のグローバルなネットワークを、構築することができるであろう。

 

本ページの先頭 概要 日本のTRIZリンク集 (拡張100サイト) 世界のTRIZリンク集(拡張120サイト) 『TRIZホームページ』の役割: 公共サイトを目指して ETRIA 発表スライド (2008.11.16) 英文ページ

 

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最終更新日 : 2008.11.16.     連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp