TRIZ教科書 (案内と資料)


『TRIZ 実践と効用 (4) IT とソフトウエアにおける問題解決アイデア集 −TRIZの発明原理で分類整理−』 

著者序文、監訳者序文(1)(2)(3)、著者序論、著者訳者紹介

著者:    Umakant Mishra (インド)
監訳者:  中川 徹 (大阪学院大学)

出版:      クレプス研究所 (千葉・柏)
出版日:    2014年 8月25日刊行

掲載:       2014年 8月29日
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 編集ノート (中川 徹、2014年 8月26日) 

本ページには、出版案内ページのサブページとして、本の前置き部に対応する資料一式を、HTMLで掲載します。

日本語版のための著者の序文  (Umakant Mishra、2014. 8.14) 

日本語版のための監訳者序文 (1)  (中川 徹、2007.12.15) 、
                                 同 (2)  (中川 徹、2011. 8.14)、
                                 同 (3) (中川 徹、2014. 8.14)   

序論                                      (Umakant Mishra)  

著者、訳者紹介  

なお、読者からのメッセージ3件は、「読者の声」のページに掲載いたしました。

 

本ページの先頭 本書出版案内 著者序文 中川序文(1) 中川序文(2) 中川序文(3) 序論(著者) 著者・訳者紹介

英文ページ

 


  日本語版への著者の序文 (Umakant Mishra, 2014年 8月14日)

私たちがしばしば驚かされるのは、ほとんど解決不可能なことを多くの発明家たちが過去に解決してきたことである。私たちがまた驚くのは、もうすでにほとんどすべてのものが発明されてしまっているのに、特許発明の数が急増していることである。そこでふっと心に浮かぶ疑問は、私たちもまたなんらかの未解決の問題を解決できたり、発明したりできるのだろうか?ということである。問題解決は一つの学問分野であり、他のいろいろな学問、例えば、化学、哲学、会計学、音楽あるいはジャーナリズムなどと同様である。これらの学問を私たちが学ぶことができるのなら、問題解決もまた学ぶことができる。現在はまだ諸大学が問題解決の学位コースを提供していないけれども、将来そのようなコースが現れないとは考えにくい。

TRIZは、複雑で困難な問題を合理的に解決するための経験的な方法を提供している。だれでも、これらの方法を学ぶことができ、問題解決のスキルを伸ばすことができる。40の発明原理を適用することは、TRIZのさまざまな問題解決技法の中で最も簡単な方法である。40の発明原理だけですべての問題を解決することはできないが、大部分の問題に適用できて、興味深い結果を得ることができる。40の発明原理を学んで適用することは、問題解決者にとって良い出発点であり、その後にその他のTRIZ技法を学習・適用していけばよい。本書は多数の事例と図を示して、コンピュータと情報技術の分野の非常に広い範囲の問題を解決するための、40の発明原理の使い方を説明している。

コンピュータと情報技術の世界は、非常に速く進んでいる。マイクロプロセッサとコンピュータプログラムは、電話、カメラ、テレビ、自動車、洗濯機、医用機器などの中の、いたる所に組み込まれている。ソフトウェア特許の数はこの10年間に急激に増加した。発明者は、当該の発明分野の知識だけでなく、多様な知識を身につけていなればならない。他国でのその分野の最新の諸発明、関連学問分野の知識、問題解決と発明の技法、なども含む。日本の発明者たちは真剣に取り組んでITの諸発明に大きな寄与をしているが、皆さんがTRIZの発明原理の知識を身につけることによって、イノベーションの方法に関するビジョンを増し、より手強い問題をより迅速に解決する仕事が容易にできるようになるだろうと、私は信じている。

中川博士は、90年台後半以来、TRIZの研究と普及にひたむきに取り組んできた。TRIZとUSITに関して多数の価値ある論文を書いただけでなく、他国の言語の多数のコンテンツを日本語に翻訳し、日本人読者の利益に供した。TRIZの分野全般への中川博士の寄与、特にTRIZを日本の人々に広めるための活動については、私がどんなに言葉を連ねても足りないであろう。私は、中川博士とその翻訳チームが本書を熱心にかつ誠実に翻訳されたその称賛すべき努力に、厚く感謝する。

                                                                                    2014年 8月14日    Umakant Mishra

 


  日本語版への監訳者序文 (1) (中川 徹, 2007年12月15日)

  本書は広い意味のIT (情報通信技術) 分野で開発されてきた、さまざまな技術の要素を、革新的であったものから改善的なものまで収集網羅し、それらを分類整理して、その中のエッセンスを学びやすくしたものです。このようなエッセンスを学んで身につけると、皆さんが現在扱っているものを改善し、新しいものを開発し、さらに技術革新のための考え方を創り上げるのにきっと役立ちます。このアイデア集を手元において、ときどき読んでみると、あなた自身の問題解決のための新しい発想がどんどんと沸いてくることを実感されることでしょう。

  ここで扱っている分野は、ハードウェアとソフトウェアだけでなく、プログラミング、データ処理、ストレージと管理、ネットワークと電気通信、インターネット技術、プロジェクト管理、プロセスと品質の管理、なども含んでいます。この序文ではIT/ソフト分野と略記します。これらの分野で、いま世界中で激しい開発競争が行われており、急激に発展していることは皆さんがよく知っておられることです。

  ところが、IT/ソフト技術の大きな部分は、物理の世界 (ハードウェア) ではなく、情報の世界 (ソフトウェア) です。情報の世界は、自然法則が支配する物理の世界とは異なり、その多くが人間が作ってきた約束事から構成されています。 (文字も、言語も、インタネットの技術も約束事です)。人々がいろいろと試行し、多くの人が受け入れたものだけが定着するわけですが、何がなぜよいのかは必ずしもはっきりしません。情報科学がその原理を明らかにしようと努めているわけですが、情報量の理論、計算量の理論、情報隠蔽の原理、などいくつかのものが知られていますが、それだけでは実際の開発の指針になりません。このため、いろいろな改善や開発が、明瞭な指針がなくて試行錯誤と経験と世の中の大勢に従って行われているといってもよいでしょう。

  広範な領域で膨大な試行錯誤が行われ、世界中で優れたものが蓄積されてきているとき、それらを見渡して何らかの指針を得るための方法は、ボトムアップに整理・分類して、エッセンスを考えることです。この方法は「帰納」と呼ばれ、自然科学全体を生み出してきました。最近注目されてきている研究に、世界中の特許を対象として、発明のアイデアのエッセンスをボトムアップに分類・整理した研究があります。旧ソ連でアルトシュラーらが行ったもので、TRIZ (トリーズ、「発明問題解決の理論」)として、冷戦終了後に西側世界にも知られるようになりました。そこでは、当初数十万、現在3百万にも及ぶ特許を分析して、帰納的に「40の発明原理」を抽出しました。

  本書ができたきっかけは、2000年〜2004年にCREAX社 (ベルギー) がインドに研究所を創り、1985年以降の米国特許の全件をTRIZの観点から分析したことです。この大規模な研究はDarrell Mann のTRIZ教科書『体系的技術革新』(和訳: 中川徹監訳、創造開発イニシアチブ刊) を生み出しました。このとき、本書の著者Umakant Mishraは、分析システムの構築運営を担当するとともに、IT/ソフト分野の特許の分析をも担当したのです。IT/ソフト分野のすべての特許を調べ、その優れたものが、TRIZの発明原理 (および進化のトレンドなど) のどれを使ったといえるかを記録していきました。本書は、その膨大な記録を発明原理ごとにまとめ直し、観点が似た技術をグループ化して、簡潔な説明を加えたことによって生み出されたのです。

  アルトシュラーが1960〜70年代初めに「40の発明原理」を体系づけたときには、機械・電気・化学などの分野の特許が主体であり、ITもソフトウェアもまだまだ未成熟でした。ところが、CREAX社の分析で分かったのは、IT/ソフト分野の特許 (その他の文献、ノウハウなど) も、そのアイデアのエッセンスは、40の発明原理を少し調整するだけできちんと納まることでした。本書の40の発明原理は、IT/ソフト分野に適したように微調整した表現になっています。(例えば、原理37の「熱膨張」を「拡大/縮小」と呼び換え、原理38の「強い酸化剤の利用」を「強化/質の向上」と呼び換えています。)

  本書の面白さを知り、その意義を理解するには、(序論を跳ばしてもかまいませんから) 1章〜40章の任意の章を読んでみて下さい。発明原理の一つの名前が書いてあり、その意味の解説があり、それを使ったときに期待できる効果、そして適用するとよい場合を具体的に列挙しています。その後ろには、沢山のIT/ソフト技術の事例がグループごとにまとめられて並び、簡単にエッセンスが説明されています。これらの技術は、IT/ソフト分野で働いている人なら、実際にさわりあるいは話に聞いて知っているものがほとんどです。専門家でなくても、インターネットやパソコンに興味を持っているユーザならかなりの部分をご存知でしょう。個々の事例は、それを実現する技術的詳細を書いているのでなく、技術の目的やねらいを論じているのですから、専門でなくても大抵理解できます。それらの個々の技術、場合によってはちょっとした改良のアイデアが、実は発明原理で裏打ちできるのだ、と本書は説明しているのです。

  読んでみれば、「IT/ソフトの技術を列挙して、発明原理というもので整理しただけで、IT/ソフト技術としては当たり前のことではないか」と思われる読者が多いことと思います。ところが、このような整理をしたのは、本書が初めてだろうと思います。IT/ソフトの分野で、技術項目を並べた事典、専門領域ごとにその根底にある原理を考え理論を組み立てている教科書は多くありますが、専門領域の垣根を越えて通ずる原理、そして実際に使われているさまざまな技術の基礎を成す原理をまとめたのは本書が初めてです。

  さらに、IT/ソフト分野ではTRIZに関連した出版は本書が最初なのです。TRIZが日本に紹介されて10年余になり、TRIZ関連のシンポジウムやWebサイトでは、ようやく最近IT/ソフト分野へのTRIZの適用が報告されるようになりました。しかし、IT/ソフト分野専門の学会や雑誌などではまだまったくといってよいほど紹介されていません。IT/ソフト分野でTRIZが使えることを実証し、普及させていくのはこれからの仕事です。

  ですから、本書を読んで、「IT/ソフト分野のほとんどすべての技術のエッセンスを、TRIZの発明原理というもので表現できる」と理解された方は、最先端の領域でものすごく大きな一歩を踏み出されたのです。発明原理を使った非常に多くの事例を本書で学び、事例の奥にあるエッセンスを繰り返し学んで身につけると、大変大きな力になります。広範なIT/ソフト分野のどこかの領域で活動されている技術者の皆さんにとっても、またユーザとして関心を持っておられる読者の皆さんにとっても、IT/ソフトの分野のさまざまな技術の事例が、これから自分で考えるときの助けになります。そこで、つぎのステップは、「自分の問題の解決に、発明原理の考え方を参考にする」ことです。これは、「身につけた考え方を適用/応用する」といういつものやり方です。

  適用/応用するための簡便な方法は、本書を一通り読んで学んだ後に、折にふれて本書をぱらぱらと拾い読みすることです。自分が直面している問題が頭の中にある状況で本書を拾い読みしますと、本書の発明原理や諸事例の刺激により、新しいアイデアがふつふつと沸いてくることと思います。発明原理の一覧表 (目次がその役割をしています) やカード形式のものを使うとさらに便利かもしれません。

  もう一歩進めると、「本書で身につけた発明原理の考え方を、IT/ソフト分野の問題解決に適用/応用するには、どのようなプロセスを踏むとよいか?」という問題がつぎに出てきます。これは現在はまだ十分に説明できていない研究課題です。他の技術分野での問題解決には、TRIZやそれをやさしく統合したUSIT (ユーシット、「統合的構造化発明思考法」) による方法が開発されていますので、それを適用すればよいと考えられます。それらの多くは、将来の発展(進化)の方向を考える方法、困難な問題、矛盾を含む問題を解決する方法などです。ただ、IT/ソフト分野の典型的な開発・改善のプロセスに、TRIZやUSITをどのように組み込むとよいのかは、まだまだこれからの研究課題なのです。

  なお、本書の英文原稿は、Technical Innovation Center Inc. (TIC) (米国) から、レビュー用に仮出版されました (2007年4月)。原題は"TRIZ Principles for Information Technology" です。この表題および序論から明らかなように、著者は読者として、TRIZを学び、TRIZをIT/ソフト分野に拡張して行こうと考える人たちを主に想定しています。しかし、この日本語版は、新しい表題とこの序文が示しますように、IT/ソフト分野の人たち (そのほとんどはまだTRIZについて何も知らない人たち) を主たる読者と考えています。本書を読めば、IT/ソフトの技術を整理して理解しながら、自然にTRIZの発明原理が分かると考えるからです。このように読者対象を大きくシフトして考えていますが、本体部分はまったく変更の必要を感じませんでした。TRIZに関しては、著者の序論と、巻末に追加したTRIZの参考情報が役に立つでしょう。

  本書の英文原稿の存在を知ってから1年半、いまようやく著者との正式契約を結び、翻訳作業を開始したところです。(株)創造開発イニシアチブの堀田政利が責任者となり、大阪学院大学の中川徹が監訳者をし、TRIZ専門の小西慶久とIT/ソフト専門の庄内亨、前田卓雄が翻訳者として加わって、翻訳を進めます。まだ出版社は決まっていませんが、2008年末までには出版できるようにしたいと考えております。どうぞご期待下さい。

                                                        2007年12月15日      中川  徹  (大阪学院大学)

 

                                                                                  

  日本語版への監訳者序文 (2) (中川 徹, 2011年 8月14日)

   先の序文(1)を書きましてから、3年半が過ぎてしまいました。その間、著者が原著を二度推敲改訂し (2008年5月、同8月)、さらにプリントオンデマンド形式で英語版を自費出版しました (2010年1月)。私たちの和訳プロジェクトは、2008年8月に全章の初稿ができましたものの、正しく読みやすい訳出のための推敲に手間取り、いまようやく全章を仕上げることができました。CD-Rによる電子出版の形で皆さんにお届けする予定です。

  原著の初稿から数えると 5年、改訂稿から3年過ぎておりますので、本書に出てくる OSの名前などには、やはり古さを感じられることだろうと思います。訳出が遅くなったことを、申し訳なく思っています。

  しかし、賢明な読者の皆さんは、本書に記述されている考え方そのものは、いまも変わっていない、具体的な適用事例がどんどん追加されてきているのだ、とご理解いただけることと思っております。発明のアイデア、技術を発展させるもとになるアイデア、それらのエッセンスというのは変わらない。もっともっと普遍的なものだ、というのが、TRIZでの理解です。

  最新のIT/ソフトのビジネスや技術や製品を思い浮かべてみて下さい。その新しさや素晴らしさのエッセンスは何だろう?と考えてみて下さい。そして、そのエッセンスは、本書に整理されている40の発明原理でいうとどれに対応するでしょうか?あるいは、まったく該当しないような発想でしょうか?

  このようなエッセンスを考えることが、新しいビジネス/技術/製品について深く理解し、本書でいう「発明原理」の理解を進め、私たちの思考力を強くします。私たち自身が取り組もうとしている課題について深く理解するようになり、新しいアイデアを考え出すことができるようになっていきます。

  IT/ソフトの分野で、新しい技術や製品の開発にTRIZの考え方を積極的に適用していくことがこの数年、海外でも国内でも実践され、発表されてきています。日本TRIZ協会主催のTRIZシンポジウムでの発表や、Darrell Mann の著作 (『Systematic (Software) Innovation』、2008年11月) などをご参照下さい。

  なお、本書の索引は、原著ではIT用語の単純なアルファベット順でしたが、日本語版では独自に階層的な分類体系を作りました。読者の皆さんがIT技術のいろいろな面から考察されるときに、きっと有用であろうと思います。

  また、後書きに代えて、「TRIZの状況と情報源」という文章を新しく書き起こしました。世界の状況日本の状況を書いております。その最後には最近の日本TRIZシンポジウムでのすぐれた発表を紹介し、実情の理解をいただけるようにしております。

  激しい競争の中で急速に進歩しているIT/ソフト分野ですが、この分野での日本の先進性と国際競争力は厳しい状況に立たされています。本書が提案する「問題解決のアイデア集」、そしてもっと深い「発明原理」というエッセンスの理解が、皆さんのお役に立つことを願っております。

                                             2011年 8月14日     中川  徹   (大阪学院大学)

 

                                     

  日本語版への監訳者序文 (3) (中川 徹, 2014年 8月14日)

先の監訳者序文(2)を書きましてから、奇しくも丸3年の今日、この監訳者序文(3)を書き、日本語版の正式の「初版」の出版の段取りをしようとしております。この3年間の状況を説明して、出版の遅れを読者と関係者の皆様にまずお詫びしたいと思っております。

3年前、2011年の9月初旬には、訳書の本体も、巻末の索引 (IT /ソフトウェア技術の階層的分類)も、表紙も完成し、CD-R収録し、「CD-R版」が出来上がっておりました。

また、この過程で、完成稿の一部を何人かの方に読んでいただき、つぎの3人の方々から、「読者メッセージ」をいただき、今回の版に収録しました。笠原正雄先生は、通信・暗号の世界的な権威の先生ですが、当時大阪学院大学で研究室が隣同士でしたので、ご覧のように意義深いメッセージを頂戴しました。林利弘氏は、もとは日立製作所で情報処理部門・ソフトウエア工学・開発設計プロセス工学分野をリードし、当時は日本TRIZ協会の理事長として、日本でのTRIZ普及のために約10年にわたって尽力くださった方です。本書の翻訳プロジェクトの難航の歴史を一部ご存じで、メッセージを書いてくださっています。辻尚美さんは、派遣社員として大阪学院大学のセンターでユーザ技術サポートをしてくださっていた方で、TRIZにはまったく初めてのITユーザとしてコメントくださいました。これら3人の方に、改めてお礼申し上げます。

「CD-R版」は(株)創造開発イニシアチブ(SKI、堀田政利社長)から出版・販売しました。「CD-R版」としましたのは、商業出版社が得られず、何百部という単位で印刷・在庫することの経費的負担を避けるためでした。また、このころから堀田社長は引退を考えておられたようで、実際に2012年末にSKIを廃業されました。このため、「CD-R版」はほとんど販促活動をしないままで、停止しました。

2014年初頭から、私が直接「クレプス研究所」を立ち上げ、(SKIが出版した)『TRIZ 実践と効用』シリーズの出版を再開しました。その中で本書を、同シリーズ第4巻と位置付けて、ここに出版する次第です。

出版には、インターネット上のダウンロード販売サイト DLmarket を使い、デジタルのダウンロード(DL)版と、プリントオンデマンド形式の印刷製本版とを併用します。つぎのURLをご利用ください。

・ ダウンロードサイト:  DLmarket サイト ホーム:          https://www.dlmarket.jp/

・ クレプス研究所 商品一覧ページ:
https://www.dlmarket.jp/manufacture/index.php?consignors_id=10832 

・ 『TRIZホームページ』内の内容説明:
http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/jlinksref/CrePS-Books/CrePS-Books.html

本書はIT/ソフト分野の技術者やユーザの人々にぜひ読んで貰えるとよいと思っています。きっとお仕事の役に立ちます。財政的な制約から商業出版や書店販売ができないのが残念ですが、読者の皆さんの口コミ、ご推薦をお願いする次第です。

最後になりましたが、今回序文を寄せてくださり過分な言葉をいただきました著者Mishra氏、そして、訳者グループの皆さん、特に多大なご尽力をいただきました堀田政利さんに厚く感謝いたします。

                                             2014年 8月14日    中川  徹   (千葉・柏にて)                                              


  序論 (著者 Umakant Mishra, 2008年10月)

 

TRIZの歴史

TRIZ (「発明問題解決の理論」) は、ロシアの特許科学者で偉大な発明家であるGenrich S. Altshuller (ゲンリッヒ S. アルトシュラー) によって独自に開発された。アルトシュラーは、何十万もの特許を調べた結果、大部分の問題が、様々な時期に様々な文脈で繰り返し解決されてきた [本質的に同じ問題である] ことに気付いた。そして、解決のパターンを分析し、すべての発明が40の発明原理のみを適用して導き出されていることを見いだした。また、技術トレンドが極めて予測可能であることも見いだした。これらの原理、戦略およびトレンドを適用することによって、どんな発明的な問題をも解決できることが分かってきた。彼は一連のツールや技法を発明し、それらが今日TRIZ (ロシア語でTeoriya Resheniya Izobretattelskikh Zadach 、英語ではTheory of Inventive Problem Solving)として知られている。

TRIZのアプローチ

TRIZは体系的アプローチを持っており、どんな問題をも解決する、問題定義から解決策の適用に至るまでのやり方を持っている。その問題解決の方法はARIZ(「発明問題解決のアルゴリズム」)として明瞭に説明されている。問題解決へのTRIZアプローチはおおよそ以下のステップで構成される。

1. もとの問題を再構成する: 問題を解く第1ステップは、問題を定義することである。(問題がこの段階ですでに解決されてしまったことが分かり、さらに先に進む必要がなくなることがよくある。これは、問題とされていたものがもはや問題の様相を呈しなくなってしまうからである)。システムを分析して、機能、リソースおよび対立を見いだす。また、問題を非常に明確な用語で記述する。

本ステップの後半は、究極の理想解 (IFR) または究極の理想目標をイメージすることである。(多くの場合、理想的な結果を達成することはできないかもしれないが、究極の理想解の定式化は正しい方向に解決策を考えるのを助ける)。究極の理想解の実現を阻むシステム内の対立または矛盾は何か [を考える]。

2. 矛盾を解決する: 第2ステップは、矛盾を解消することである。 矛盾を解決するのに矛盾マトリックスと発明原理を利用することができる。このステップは、標準解、(発明)原理、技術進化トレンドなどのさまざまなTRIZ技法、および特許データベースなどの知識源を使用することによって、代替案を見つける過程を伴う。TRIZは、既存の知識や方法を使うことを禁止しようとするのではなく、むしろ、世界中の既存の知識や経験や発明を積極的に使うことを勧める。

3. 解決策を分析する: 次のステップでは、解決策を評価 し、弱い解決策を捨ててより強い解決策を選択する。空間、時間および環境条件を勘案して解決策の強さを判断する。より強い解決策とは、ひとりでに矛盾を解決し、有害な要素を役立つリソースに変えるものである。より強い解決策はまた、システム内で利用できるリソースで問題を解決し、追加のリソースを必要としないものである。

TRIZ技法とその適用

TRIZはいくつかのツールと技法で構成されている。主な五つの技法は、発明原理、矛盾、理想性、標準解と進化トレンドである。これらの五つはあらゆるTRIZ専門家により一般的に受け入れられており、踏襲されている。他にも、リソース、機能分析、「物質-場」分析、システムオペレータ [9画面法]、ARIZなどのTRIZのツールや技法がある。それらもまた、特定のタイプの問題解決において強力であり、一部のTRIZ実践者に活用されている。

技法のいくつかはあまり使用されていなかったり、TRIZ専門家の中で意見が分かれたりしているが、それでもなお問題解決プロセスの特定の段階で有用であったり、特定のタイプの問題に対して強力であったりする。これらの諸技法の詳細については、本書の範囲を超えるので、われわれは立ち入らないことにしよう。われわれは、発明原理だけに焦点を絞ろう。それはTRIZの最も基本的な技法とみなされているものである。

TRIZ技法は当初、機械的問題の分野から導出されて適用されてきた。その後、研究が進むにつれて、他の諸分野の問題にも適用可能であることが分かってきた。そこには、宇宙、航空、化学、財政、エレクトロニクス、マーケティング、人的資源、環境の諸分野があり、そしてさらにIT (情報技術) の分野の問題をも含む。しかし、さまざまなTRIZ技法の解釈と適用は、各分野の性質と特殊性に応じて、分野ごとに多少変わってくる。本書では、発明原理の解釈と適用をIT (情報技術) の文脈だけに限って議論し、本書のスコープから逸脱しないようにしよう。

発明原理

発明原理の適用は、TRIZの諸技法の中で、最も簡単で、それでいて最も強力な技法の一つである。TRIZの研究結果によると、発明原理は40個しか存在せず、それらが今までのあらゆる発明で適用されてきた。換言すれば、同じ40の発明原理が今後も、あらゆる種類の発明的問題 [すなわち、発明を要するような問題] の解決に適用可能ということになる。TRIZの発明原理がもつこの極めて大きなスコープと強力さによって、それは一つの必須の問題解決法として、高い位置を得ている。

各(発明) 原理は特有 のアプローチで問題に対処する。いくつかの(発明)原理が互いに重なり合っているようにも見えるが、それは限られた場合のみに起こることであり、(発明)原理の有用性が低下するわけではない。ある状況に対して適用できる発明原理が一つに限られる必要はなく、むしろ、多くのケースにおいて、複数の発明原理の組み合わせや集合が適用可能であることが分かっている。例えば、犬の吠え声は、吠え声を録音して(発明原理(26) 「コピー」)、犬がいなくても (すなわち、犬の物理的存在を無くして、発明原理(2)「分離」)、泥棒警報として (すなわち、泥棒の予防、発明原理(9)「先取り反作用」)、用いられている。

TRIZ研究者たちは、発明原理の適用性がさまざまな研究分野においてどんどんと拡大していることを見だしてきた。その中には、機械工学、微生物学、化学工学、製薬、企業経営、ソフトウェア工学、その他がある。いろいろな研究者がその研究成果を論文や書籍として既に発表しており、さらに多くのものが近い将来発表されるであろう。

ITにおける発明原理

TRIZの40の(発明)原理がITのさまざまな分野で広く使用されていることが今までの研究結果から明らかになった。筆者は1,000以上のIT特許を分析し、各発明において40の発明原理の適用性を確認した。

本書の文脈において、ITという用語を、ハードウェアまたはソフトウェアのみに限定すべきではない。ITという用語をより広義に捉えて、ハードウェア、ソフトウェア、プログラミング、データ処理、データストレージと管理、ネットワークと電気通信、インターネット技術、プロジェクト管理、プロセスと品質の管理、などを含むものとする。

40の(発明) 原理は基本的には任意のソフトウェア問題に適用可能であるが、既存の文献における説明はソフトウェアの文脈においてはときとして不適切である。例えば、(発明)原理の中には、「相変化」、「熱膨張」、「強い酸化剤」などの、ソフトウェアの文脈では非常に紛らわしいものがある。 同様に、「パラメータの変更」のような(発明) 原理は、ソフトウェアにおいても大変明確に適用できるのにも関わらず、原理の説明に用いられている「物理状態を変える」あるいは「温度を変える」などの表現はソフトウェア環境にそぐわない。これは、ソフトウェアの文脈で使用される「パラメータ」が物理的物体で使用されるパラメータと異なっていることに起因する。本書では、(発明) 原理の背後にある基本概念を変えずに、これらの記述のいくつかをソフトウェア環境において意味があるように表現し直した

本書では、(発明) 原理の一つ一つを順次議論し、さまざまな例とケーススタディを用いて、その (発明) 原理がどこでどのように適用されたかを明らかにしよう。なお、解決策の実際の実現方法が時によって異なり、場合によって異なり得ることを、心に止めておくことが大事である。例えば、発明原理(1)「分割」は、「多量の仕事を複数の人に配分できる」、「大規模なソフトウェアを複数のモジュールに分割できる」、そして、「一つのソフトウェア開発プロジェクトを複数のフェーズに分けることができる」ことを示唆してくれる。しかし、実際にソフトウェアをいくつのモジュールに分けるか、そして、各モジュールに何人を割り当てるかを決めるのは、まったくその実施者に任されている。もちろん、これらのそれぞれの課題で実際の解決策に到達するのに、さらに発明原理を使っていくことは可能である。

発明原理に関するいくつかの事実

40の発明原理は互いに排他的ではない。解決策によっては二つ以上の発明原理を適用しているように見える (また実際に適用している)。問題解決の最中に、複数の発明原理を適用可能だと感じるなら、どの発明原理を適用するかに迷ったり、(発明)原理の定義を議論したりするのではなく、問題解決を進めればよい。発明原理の適用は(他のあらゆるTRIZ技法の適用と同様に)、問題を解決するという目的に対する一つの手段にすぎないのだから。

発明原理は問題に適用して解決策を見つけるためにある。ところが、その適用例を示すにあたって、われわれは発明原理を一つの製品や解決策と対応させることが多く、それは文脈を明確にしておかないと曖昧さを生じさせることになる。例えば、トラックボールは、「マウスの上下を逆転させた実現例」という意味では発明原理(13)「逆発想」の例である。トラックボールの「ラップトップに適した」デザインは、他のタイプのコンピュータに適した他のポインティングデバイスと対比した場合に、発明原理(3)「局所的性質」の例だと言える。さらに、「マウスやタッチパッドを使う代わりに、トラックボールを使う」というのは、発明原理(28) 「メカニズムの代替」の一つの例である。

多くの場合、同じ(発明)原理に対して別名がある。例えば、発明原理(2)「分離」はまた、「抽出」「摘出」の原理とも呼ばれる。発明原理(13)「逆発想」はまた、「反転」、「逆転」の原理とも呼ばれる。これらの「固有名称」の違いは、ロシア語から英語への翻訳の限界の問題であり、それ以外の解釈をするべきではない。

あらゆる(発明)原理が同じ頻度で使用されているわけではない。他の(発明)原理よりも頻繁に使われているものには、発明原理(1)「分割」、発明原理(2)「分離」、発明原理(5)「併合」、発明原理(6)「汎用性」、発明原理(10)「先取り作用」、発明原理(15)「ダイナミック性」、発明原理(24)「仲介」、発明原理(25)「セルフサービス」、発明原理(26) 「コピー」、発明原理(35)「パラメータ変更」などがある。

発明原理は基本的に、あらゆる研究分野で適用するのに向いている。しかし、これらは元々、機械的あるいは技術的な問題に対して開発されたものだから、その説明に用いている言葉が他の分野の状況には適切でないように見えることがある。そのような状況は、発明原理の背後にある概念や論理を変えることなく、説明の言葉を置き換えればよい。

発明原理はわれわれの知識や実践からかけ離れて違うものではない。実際、それらはわれわれの (世界の) 知識や実践から導き出され抽象化されたものである。TRIZの発明原理のバックにある考え方は、(他のすべてのTRIZツールと同様に) われわれになにか新しいことを教えようとするのではなく、むしろさまざまな解決策がすでに存在していることをわれわれに思い出させ、与えられたシナリオのもとで多様な解決策の可能性を探るようにわれわれを導くものである。

本書の意図

TRIZに関しては多くの良書があり、TRIZの概念と技法に関する説明を試みているが、その中で応用指向のものは極めて少ない。さらに、ITの分野においては、TRIZの発明原理のIT分野との関連性および適用性について記述しているきちんとした研究資料がほとんど無い。本書がこのような不備を補い、先行者として将来の研究者や発明家を導くことができれば幸いである。

発明原理について説明している数多くの文献があるが、それらは皆、機械工学の言葉を用いて(発明)原理を説明している。本書の目的の一つは、発明原理についての既存の説明を見直し、ゲンリッヒ・アルトシュラーによって開発されたオリジナルの40の発明原理の概念、構造、およびアプローチを変えることなく、ITの文脈に沿ってそれらを修正することである。

本書は、多数の適用例と特許発明を各発明原理のもとに例示して、「TRIZの発明原理」および「IT (情報技術)」の有用な参考文献とすることを意図している。また本書は、すべてのIT発明家、問題解決者および解決策開発者にとって必須のハンドブックとなることを意図している。

本書の構成

本書は、非常に平易で口語的な言葉を用いており、どのようなレベルの読者にも (経験豊富なIT専門家にも初心ファンにも)、やさしく興味深いようにしている。本書には日々のIT操作に関わる何千もの例が含まれている。その中にはまったく単純で自明に見えるものもあるが、発明原理の適用可能領域の広さが分かるように本書に収めたものである。TRIZを批判する人は、このような周知の例や技法を集めてどこが良いのかと、恐らく言うであろう。そのこと自身はまったく正しい。われわれはみんな日々の活動において、発明原理が何であり、どう適用するのかを知らくても、発明原理を適用してしまっているのだから。

本書[の本体] は40の章からなり、各発明原理を一つの章にしている。各発明原理は何十もの事例で説明している。多くの事例は箇条書きで、簡潔・明瞭に記述し、本書のボリュームを大きくなりすぎないようしている。同様な概念をもっている項目は、グループ化して見出しをつけ、理解しやすくしている。それらの例は、読者がIT分野にどれだけ精通しているかに依存して、やさしく見えたり、難しく見えたりすることであろう。

本書では、(米国特許データベースから選択した) 100個のIT発明 (特許事例) と、IT産業からの約150のケーススタディ (事例) を例示し、各発明原理に均等に分配して示している。特許を引用する目的は、過去の問題において (発明)原理が明確に適用可能であったことを示すためである。特許はすべて米国特許データベースから取った。さまざまな分野や概念を網羅するべく、特定の特許権者や企業を重視せずに、無作為に選出した。

本書の各章を読む順番に特に推奨するものはない。各章は独立しており、それぞれ独立して、先行する章を読まないでも読むことができる。 巻末の索引はIT用語を [アルファベット順に] 網羅したリストであり訳注、TRIZの発明原理への対応を示している。これにより、TRIZのさまざまな発明原理を多様なITの概念や解決策と関連づけるための索引として使うことができる。

訳注 日本語版では、原著のIT用語リストを使って、独自に階層的な体系化を行なった。ITの技術からTRIZ発明原理への参照がより一層容易になり、IT技術自身を俯瞰することができる。

本書は非常に明確に発明原理にだけ焦点を合わせており、TRIZの他の技法 (例えば、矛盾、理想性あるいは (進化)トレンドなど) は含んでいない。しかし、他の技法を無視したことは、それらが弱点を持つとか、無関係だとかを示そうとしたのではなく、これらは将来の別の研究や出版の課題にしたいと思っている。

本書の対象読者

本書は、IT分野における発明や問題解決に興味を持っているすべての人を対象としている。本書の用語と例示のトピックスは、だれが読んでも理解できるように、非常に簡単にしてある。世界中の何千人ものTRIZ研究者、TRIZ学生と指導者に、本書が迎えられることを願っている。

ITの人々にとっては、ITの中核的な技術問題が本書に明確なIT用語で説明され、TRIZの概念と完全に組み合わされているにも関わらずまったく薄められていないことを知って、嬉しく思うだろうと私は信じている。本書はあらゆるレベルのIT専門家に役に立つであろう。実世界の問題を解決しようとしている、ソリューション開発者、意思決定者、アナリスト、設計者などの人々である。本書がIT発明家やIT特許の書き手にとって不可欠な伴侶となれば幸いである。

最後に、情報源としての本書や、方法としてのTRIZが、あなたの問題を解決できはしないことを申し上げておきたい。すべての問題を認識して、定義するのは人間であり、問題を解決するのも人間である。本書は、あなたがTRIZ技法を学習する際のガイドになり、それによってあなたの問題解決能力を向上させることができる。しかし、実際の発明家や問題解決者として、あなた自身がしなければならない困難な仕事がまだ沢山残っている

 

                                                                                  Umakant Mishra     2007年9月

 


  著者、訳者紹介

著者: Umakant Mishra (ウマカント・ミシュラ)

Umakant Mishraは、1963年インドのPuriで生れた。大学を首席で卒業し、哲学修士(MA)、ビジネスアドミニストレーション修士(MBA)、法と論理学士(LLB) の学位を持つ。マイクロソフト認証システムエンジニア+インターネット(MCSE+I)、ノベル認証マスターエンジニア(MCNE)、認証イントラネットマネジャ (CIM)、認証インターネットプロフェッショナル(CIP)、認証インターネットビジネス戦略家 (CIBS)、 認証Webデザイナ(CWD)、マイクロソフト認証プロフェッショナル(MCP)、認証ソフトウェアテストマネジャ (CSTM) の資格を持つ。.

その職歴は、1986年にDANIDA でのプログラマから始まり、その後、シニアプログラマ、シニアシステムアナリスト、インフォメーションシステムマネジャ、チーフシステムアーキテクトとして、さまざまな国際的な機関で仕事をした。彼は、ActionAid のためのアジア諸国の諸計画のIT オペレーションをアジア地域ITコーディネータという立場でコーディネートした。

2000年にインドのバンガロールで、CREAX Information Technologies Pvt. Ltd. を共同設立して、Director兼 CTO として働いたが、2004年に離れた。1000件を越えるIT特許を分析し、TRIZとITに関して約100編の記事を書き、さまざまなTRIZソフトウェアを開発し、また、Webサイトhttp://www.trizsite.com を創設した。近年はTRIZとITに関して、研究および著作と論文の執筆をしている。

 

中川  徹   (大阪学院大学 情報学部 教授) (当時) (監訳者)

東京大学理学部卒。東京大学理学部助手として物理化学の研究をし、その後富士通株式会社にてソフトウエア品質管理などの研究、株式会社富士通研究所にて研究管理支援の仕事をした。1998年〜2012年に大阪学院大学情報学部教授、現在は退職して同大学名誉教授。1997年以来TRIZの研究・適用・教育・普及に尽力している。1998年に『TRIZホームページ』を創設し、TRIZに関連した国内外の多数の著者の記事や論文を和文・英文で紹介・発信する公共サイトとして、その編集・運営に携わっている。日本TRIZ協会の設立・活動に参画し、2005年〜2012年の日本TRIZシンポジウムのプログラム委員長を務めた。TRIZ関係の英文教科書の和訳にも尽力してきており、このたびクレプス研究所を立ち上げ、その主要なものを『TRIZ 実践と効用』シリーズとして再出版を始めた。

小西 慶久 ((株) 創造開発イニシアチブ)(当時)  (訳者)

庄内 亨  ((株)日立製作所 中央研究所)  (訳者)

堀田政利 ((株) 創造開発イニシアチブ) (当時)  (訳者、プロジェクト責任者)

前田 卓雄 (匠システムアーキテクツ)  (訳者)

後藤一雄 ((株) リコー) (当時)  (カバーデザイン、図の担当) 

 
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最終更新日 : 2014. 8.29    連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp