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日本TRIZ協会 「教育とTRIZ」研究分科会

       設立趣意書

     2010年 6月 4日  

責任編集:中 川   徹  (大阪学院大学)

作成日:  2010年 7月 7日 (掲載: 2010. 7.11)

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編集ノート (中川 徹: 2010年 7月 4日)

ここには、2010年 6月 4日付けの、設立趣意書を、HTMLページ および PDF ファイルの両方で掲載します。日本TRIZ協会の公式サイトには 7月1日に掲載され、また、TRIZ協会会員に「TRIZ協会だより 第8号」としてメールで案内されました。

設立趣意書 (2010年 6月4日) PDF (3頁、166 KB)


 

日本TRIZ協会 「教育とTRIZ」研究分科会 設立趣意書

NPO法人 日本TRIZ協会の研究分科会の一つとして、「教育とTRIZ」研究分科会を以下の趣旨により設立する。この設立趣旨に賛同し、分科会会員として入会・活動する方を求めます。

(1) 趣旨:

(a) 創造的な問題解決の方法論であるTRIZは、日本では従来、技術分野を中心に、技術者を主対象として普及させてきているが、もっと大学およびそれ以下の教育分野での取り組みが必要で、有効であろうと考えられる。

(b) 大学レベルで、科学技術分野の共通の基礎として、TRIZおよび関連する方法論の教育が必要である。より広い範囲の学生たちに学ばせるための、体制作りが必要と考える。ただし、大学教育に具体的にどのように取り込むとよいかはまだまだ検討を要する。

(c) また、大学院レベルでの教育ももっと本格的に行なうべきであり、それと同時に大学等でのTRIZ自身の研究を行う必要がある。

(d) 高校・中学校・小学校・幼稚園などと、より低学年の生徒たちへの教育が望まれるが、そのような経験が日本ではまだまったく欠如している。これらの中等教育、初等教育への浸透に際しては、TRIZの知識や技法でなく、もっと基本的な考え方のレベルで、実際的・体験的に教えることが必要であると考えられる。そのために、何をどのように教えるとよいのかという基本をもっと明確にする必要がある。

(e) これらの各レベルでの教育に関して、人材も経験もまだ極めて乏しい。現在関心を持っている人たちで、相互に連携して協力していくことがまず第一歩である。そのためにTRIZ協会内に分科会を作り、その活動の基盤とする。

(f) 各レベルでの教育について、いままでTRIZに関わっていないが、創造性教育などの関連した活動をしているTRIZ協会外の人たちが多く存在する。そのような人たちから学ぶことが多いから、積極的に出かけて連携を図り、協力関係を作ることが必要であり、有効であろう。

(g) このような活動に関心を持つ人たちは、(TRIZ協会の会員でも非会員でも) 日本全国に地域的に分散しているため、物理的な会合を持つことは負担が大きい。そこで、ネットワークを活用した意思疎通と協力関係の構築が大事な方法であろう。

(2) 分科会の位置づけ

(a) TRIZ協会の研究分科会の一つとして、日本TRIZ協会「教育とTRIZ」研究分科会を設置する。

(b) この分科会は、TRIZ協会会員のうち、分科会への入会の意志を明示した人で構成する。TRIZ協会会員である限り、この研究分科会への入会を拒否されることはない。また、研究分科会からの退会も本人の意志表示により行なう。

(c) TRIZ協会の非会員であっても、本研究分科会への入会を希望し、研究分科会によって適当と認められた場合には、本研究分科会の会員とする。

(d) 研究分科会会員として特別な会費は不要であり、特別な権利/義務を持つものではない。

(e) 日本TRIZ協会の研究分科会としての予算措置の範囲での活動とし、会合に際してはTRIZ協会会員や本研究分科会会員の所属機関の会場を使うなどの処置をするが、資料代や会場代などで実費相当の負担を参加者に求めることがある。

(3) 研究および活動の主要テーマ:

全体を、二つのレベルに大きく分ける。

高等教育レベル (大学、大学院、技術者教育)
中等・初等教育レベル (高校、中学校、小学校、幼稚園教育、教師教育、社会啓蒙教育)

(A) 高等教育レベル (大学、大学院、技術者教育)

(A1) 大学におけるTRIZ教育を考える (大学教育、高等教育)

TRIZ そのものの教育、
TRIZ を含めた創造的問題解決、創造的設計 などの教育
TRIZ をベースにした創造性教育 など
大学から大学院までのコースの確立を考える
大学の科目の中にどのように取り込めるのか?
e-Learning 教材を作る可能性は?

(A2) 大学・大学院においてTRIZを研究する体制を考える (研究)

TRIZそのものを研究し、方法論を開発していく
TRIZの知識ベースの拡張、ソフトウェアツールの開発
TRIZの技法の研究、実践法の研究
学術としてのTRIZの地位の確立

(A3) 技術者に対するTRIZの導入教育を考える (技術者の導入教育)

上記(A1) の教育の基本部分は、技術者・社会人へのTRIZ導入教育に通じる
基本的な考え方や教材の一部は共用可能であろう

(B) 中等・初等教育レベル (高校、中学校、小学校、幼稚園教育、教師教育、社会啓蒙教育)

(B1) 高校レベルでの TRIZベースの創造性教育を考える (中等教育)

物理・化学・生物・地学などの教科と どう組合せられるのか?
TRIZ ベースの創造性教育を高校レベルで独自に行うやり方は?
高校の先生たちに関心を持ってもらう方法は?
クラブ活動として行う可能性は?
学校外でのクラブとして活動する可能性は?

(B2) 中学レベルでの TRIZベースの創造性教育を考える (中等教育)

何をどのように教えるとよいのか?
クラブ活動として行う可能性は?
Ex. 宮西さん親子の「アメンボ研究」の例 をどう生かせるか?

(B3) 小学校レベルでの TRIZベースの創造性教育を考える (初等教育)

何をどのように教えるとよいのか?
Ex. 教材「子どものためのCIDコース」(ロシア、小学1-3年生) 『TRIZホームページ』掲載 (英文)  をどう生かせるか?
どのような場が利用できるか?

(B4) 民間向け、一般社会向けのやさしいTRIZ教育 を考える (社会教育)

カルチャセンターのような所での TRIZベースの教育は?
介護の現場、地域社会などの一般問題の中でTRIZを使うやり方は?
ビジュアル教材や放送による社会啓蒙教育の可能性は?

(4) 運営体制と運営の方針

(a) 本研究分科会には、主査 1名および上記の2テーマ分野に副査各1名を置く。
主査および副査は会員の互選により決定し、任期2年、再任を妨げないものとする。

(b) 研究分科会会員が全国のさまざまな地域に分散していることを考慮して、インターネットを通じたコミュニケーションを主体として、運営を行なう。具体的には、
      - 「教育とTRIZ」研究分科会会員間でメーリングリストを運営して、意思疎通を図り、協力関係を作る。
      - 「教育とTRIZ」研究分科会会員間で、情報共有の体制を作り、より密な連携を取る。

(c) 研究分科会会員が集まる研究会を、当面、年1〜2回、東京地区で開催する。
      - 会員の研究/活動報告、関連テーマでの講演、討議などを行なう。
      - 当面は、TRIZシンポジウムの開催時/前後での会合、およびその他の時期での会合を想定する。
      - 会合については、実情に合わせて、無理のない範囲で開催していく。

(d) 大学レベル、およびそれ以下の教育の場で、TRIZに関わって活動している人たちがほとんどすべて参加して貰えるように努力する。

(e) また、TRIZに関心をもち、あるいはTRIZに関連した分野で、教育活動に関わっている、多くの人たちや組織との連携を積極的に図っていく。

(5) 研究分科会の発足当初の進め方

(a) 日本TRIZ協会は、すでにその運営会議 (4月9日) において、本研究分科会の設立の趣旨提案を了承し、設立の方針を決定した。

(b) 設立提案書 (案)を作成し (5月13日)、協会員有志に賛同を求めたところ、現在(6月4日) 下記11名から、正式加入の意志表示があった。この会員で発足する。

(c) 発足後直ちに、互選により、主査 1名を決める。

(d) TRIZ協会運営会議(6月4日)において、本設立趣意書に基づき、本研究分科会の設立を正式に承認する。

(e) その後、研究分科会設立趣意書を、日本TRIZ協会の全会員に提示して、この研究分科会への入会者を求める。

(f) 入会者が確定した段階で、互選により、副査2名を決める。

(g) 以後は、上記の運営方針に従って、活動を始めるものとする。

2010年 6月 4日
日本TRIZ協会 「教育とTRIZ」研究分科会 会員

石井 力重 (宮城TRIZ研究会)
石濱 正男 (神奈川工科大学)
片岡 敏光 ((株) パットブレーン)
澤口 学 (早稲田大学)
高原 利生  [岡山市]
竹内 睦 (新潟県農業総合研究所)
中川 徹 (大阪学院大学)   [主査]
濱田 南 (神奈川工科大学)
林 利弘 (林技術士事務所)
宮西 克也   [金沢市]
森久 光雄   [奈良市]

以上

 


  「教育とTRIZ」研究分科会への 参加の申込について

(1) TRIZ協会会員の方は本研究分科会への入会の意思表示があれば、分科会会員となることができます。主査 中川 徹までメールで申込みください。

(2) TRIZ協会非会員の方でも、本研究分科会が承認した人は、本研究分科会会員となることができます。上記趣意書のように、本研究分科会ではこのような方の参加を積極的に受け入れたいと考えております。主査 中川 徹まで、メールで連絡下さい。nakagawa@ogu.ac.jp

 

 

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最終更新日 : 2010. 7.11.     連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp