TRIZ/USIT発表 (TRIZシンポジウムのポスター発表)
『学生による学生のための TRIZホームページ』 〜身近な問題解決で学ぶTRIZ/USITの理解〜

肥田 真幸、大森 瑞生、下田 翼、林 尚也、中川 徹
(大阪学院大学 情報学部)

日本TRIZ協議会主催
第2回TRIZシンポジウム, 2006年 8月31日- 9月 2日, パナヒルズ大阪 (大阪府・吹田市)
掲載:2007. 1. 7.    著者の許可を得て掲載。無断転載禁止。

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編集ノート (中川徹、2007年 1月 3日)

ここに掲載しますのは、日本TRIZ協議会主催の第2回TRIZシンポジウムにおいて、ポスター発表として発表されたもののスライド一式です。TRIZシンポジウムの全体については、日本TRIZ協議会の公式ページでの報告を参照ください。また、中川個人の文責でのまとめとして、すでに英文で『Personal Report of The Second TRIZ Symposium in Japan, 2006』 として紹介、全発表をレビューして掲載しています (和文ではその概要のみを掲載)。そのレビューに記述した本発表関連部分を和訳して、本ページに「紹介」として掲載します。

この発表は、大阪学院大学での中川のゼミを2006年3月に卒業した4人の学生たちが、共著者としての中川の助力を受けて、行ったものです。シンポジウムでは、ポスター発表の全スライドを和文と英文で掲示しました。このサイトには、中川の「第2回TRIZシンポジウムの紹介」 中での関連部分を訳して、本件の紹介とし、またスライド全体をPDFファイルにして掲載します。英文ページも同様で、中川による紹介とスライドのPDFファイルを掲載します。

ウェブサイト『学生による学生のためのTRIZホームページ』 (日本語) は、すでに2006年3月に公開しています [中川による紹介:   ]。サーバの管理の都合上、中川のWebサイトの内部に設置していますが、その作成と編集はすべて学生たち自身が行ったものです。

本件の発表に対して、また、『学生による学生のためのTRIZホームページ』の内容に対して、ご感想、ご助言をいただけますと幸いです。


 

本発表の紹介とレビュー (中川 徹 (大阪学院大学)、2007年 1月 3日) : 

中川『Personal Report of The Second TRIZ Symposium in Japan, 2006』 (2006.11. 8掲載) より和訳

肥田真幸ら (大阪学院大学) [31] が、「『学生による学生のための TRIZホームページ』 〜身近な問題解決で学ぶTRIZ/USITの理解〜」という題でポスター発表を行った。中川の情報学部でのゼミを この3月に卒業した4人の学生たちが、共著者としての私の助力を得て発表したものである。彼らは、私の講義「科学情報方法論」(1.5時間×13)、および私のゼミ「創造的問題解決の方法論」 (1.5時間×13×4) で学んだ。卒業研究として彼らに課したのは、各人が身近な問題を見つけて解決することと、学生を対象としたTRIZに関するホームページを共同で作成して公表することであった。

彼らは『学生のための学生によるTRIZホームページ』 (もちろん日本語) を作成し、私の『TRIZホームページ』の下に置いた独立したサイトとして2006年3月に公表した。つぎのスライドが、学生のためのそのようなホームページの必要性を述べている。

この学生のホームページは、3件の事例研究を詳細に記述している。それらのテーマは、「裁縫で針よりも短くなった糸を止める方法」(下田翼)、「書店で万引きを防止する方法」(林尚也)、および「スムーズに乗り降りできる電車の構造」 (大森瑞夫) である。

学生のサイトの中で (私にとって、また恐らく皆さんにとっても) 最も興味深い記事は、「TRIZ/USITを学んで何を得たと思うか?」についての学生たちの話合いの記録である。この議論をしたのは、実に2006年2月1日のことであり、卒業の2ヶ月前であった。肥田真幸は (ホームページ作成の責任を負っていたが) まだ学生向けにTRIZを紹介する適切なやり方を見つけることができずに悩んでおり、上記の質問を仲間に投げかけたところへ、たまたま私がゼミ室に入っていった。そこで学生たち4人が議論を始め、私はその議論をサポートしながら、話の内容をホワイトボードにマインドマッピングの要領で記録していった (このやり方は私のゼミではしばしばやってきた方法である)。この議論をしたのは、30〜40分にすぎなかった。そのとき肥田真幸は、「いま議論した、自分たち自身が考えていることを、ありのままに書けばよいのだ」と悟ったのであった。そして、ホワイトボードの記録をベースに、読める形に書き下したのであった。

彼らの主要なメッセージは、「身近な問題をTRIZ/USITで解決しようとすることによって、自分たちはTRIZについて知るようになり、自分たちのライフスタイルにも反映するような影響を受け、それを面白く、楽しいことだと感じている」。また、その一方で、彼ら自身の限界も認識している。「大学では多くの問題にチャレンジすることが可能だが、技術をあまり持たず、実行する環境が備わっていないために、その解決策の案を試作したり、実験したりすることが、できないことがしばしばある」 (特にわれわれの情報学部では、機械工作室などを持っていない)。より詳細に関しては、学生たちのホームページ (日本語) 、および (近日中に本サイトに掲載する予定の) ポスター発表のスライド (日本語と英語) を参照されたい。

-- この発表は、学部レベルの学生たち (あるいはもと学生たち) が、自分たちの経験や見出したことを、日本のTRIZコミュニティの中で直接に発表した最初のケースである。ポスター発表において、肥田真幸は情熱をもって話し、社内にTRIZを普及させようとしている企業の人たちが熱心に聞いていた。この発表の教育スタイル (すなわち、大阪学院大学における中川の教育) は、前述の神奈川工業大学 (石濱正男による [6]) でのスタイルとは好対照である。それぞれの学科でのバックの状況の違いを反映しているといえる。もちろん望ましいのは、これら二つのスタイルを統合することであり、将来、どこかで、誰かが実現することを願う。


 

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最終更新日 : 2007. 1. 7.     連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp