TRIZ論文: TRIZ シンポジウム 2009 発表
進化トレンドのネットワークと 矛盾解析による成熟度評価

Niccolo Becattini, Gaetano Cascini (Politecnico di Milano、イタリア), Federico Rotini (Universita di Firenze、イタリア)
スライド和訳: 井上 淳 (東芝)、中川 徹 (大阪学院大学)

日本TRIZ協会主催 第5回日本TRIZシンポジウム、2009年9月10-12日、国立女性教育会館、埼玉県比企郡嵐山町

紹介: 中川 徹 (大阪学院大学)、
英文: 2009年11月22日
掲載:2010. 7.11

Press the button for going to the English page.

編集ノート (中川 徹、2010年 7月 3日)

本稿は、昨年のTRIZシンポジウム2009 で、イタリアのグループから発表された一連の素晴らしい論文の内の一つです。私は、このTRIZシンポジウムの「Personal Report」において、基調講演の後、一般発表に関する紹介を書きました最初に、つぎのように書いています。(この部分、和訳 2010. 6.30)

技術予測という話題は、本シンポジウムでの二つの基調講演、すなわち、Boris Zlotin の講演 および Darrell Mann の講演 と密接に関連している。幸いなことに、本シンポジウムでは、このテーマに関して 2件の一般オーラル発表がイタリアのグループから発表された。それは、Gaetano Cascini、Davide Russo、らのグループであり、技術予測のための「再現性がある客観的な」方法を構築することを目指して活発に研究している。このイタリアのグループの基本的な方法は、「シナリオネットワーク」あるいは「進化トレンドのネットワーク (NET)」と呼んでいるものである。それはしっかりした優れた方法であり、著者らが (Cascini と Russo が連名で) ETRIA TRIZ国際会議2008 で詳しい論文を発表している。私はそのレビューを「ETRIA TFC2008 のPersonal Report」に記述し、本ホームページに掲載した

本ページは、イタリアから二つの発表のうちのGaetano Cascini らの発表です。Davide Russo らの発表は別ページに示しました。

本発表の要点は著者の概要の和文 (中川が和訳) を参照ください。本ページには、英文の発表スライドPDF、および和文発表スライドPDF (和訳: 井上 淳 (東芝)、中川 徹 (大阪学院大学)) を掲載しました。また、中川が、TRIZシンポジウムの「Personal Report」 (英文、2009.11.23 掲載) の一部として書きました、発表の紹介文を英文ページに掲載しています。

 


[1] 論文概要

進化トレンドのネットワークと 矛盾解析による成熟度評価

Niccolo Becattini, Gaetano Cascini (Politecnico di Milano、イタリア),
Federico Rotini (Universita di Firenze、イタリア)

概要   [和訳: 中川 徹  2010年 7月 3日]

TRIZの文献には、いくつかの論文やさらには著作があって、アルトシュラーの「工学システムの進化の法則」が技術予測を作る手段として効率的であると主張している。しかしながら、いままでに提案されたすべてのツールや手順には再現性が乏しいという欠点がある。その一方で、競争優位であるための重要因子としてイノベーションがますます採用されてきて、新興の技術とその潜在的なインパクトを分析するために、信頼性があり再現性がある方法やツールが要求されている。

その上、一つの逆説的な二極化が大部分のTRIZの公表文献を特徴づけている。すなわち、その大部分の文献が問題解決に焦点を当てており、矛盾の概念を考慮しているけれども、実際上「工学システムの進化の法則」との関係を一切無視している。また逆に、進化の分析や「技術予測」の応用は、「工学システムの進化の法則」そして/あるいは少数のトレンド (例えば、クラス2および3の発明標準解) に触発された方向をベースにしているだけで、矛盾の概念を欠いている。

本論文は、この文脈への一つの寄与として、矛盾の進化と理想性増大の法則とのあいだに存在する相関についての研究を導入する。そのような相関に基づいた成熟度指標を定義した。本論文では、矛盾の分類のために提案したアルゴリズムを詳細に述べ、製薬業における錠剤の製造の分野での事例を詳しく説明する。


[2] 発表スライド全文:

英文発表スライド (32 スライド、PDF 2.4 MB)    (公開、変更禁止、コピー許可、印刷許可)

和文発表スライド (訳: 井上 淳 (東芝)、中川 徹 (大阪学院大学)) (32スライド、PDF 1.4 MB)    (公開、変更禁止、コピー許可、印刷許可)


[3] 発表の紹介 (中川): 

英文ページ参照

「Personal Report of The Fifth TRIZ Symposium in Japan, 2009, Part B.  Methodologies in TRIZ」
中川 徹 (2009年11月22日) (英文ページ) から抜粋。

 

 

本ページの先頭 概要 スライド PDF 英文スライドPDF   紹介(中川)(英文) TRIZシンポ2009 Personal Report (中川) 第5回TRIZシンポジウム2009   英文ページ

 

総合目次  新着情報 TRIZ紹介 参 考文献・関連文献 リンク集 ニュー ス・活動 ソ フトツール 論 文・技術報告集 教材・講義ノート フォー ラム Generla Index 
ホー ムページ 新 着情報 TRIZ 紹介 参 考文献・関連文献 リ ンク集 ニュー ス・活動 ソ フトツール 論文・技 術報告集 教材・講義 ノート フォー ラム Home Page

最終更新日 : 2010. 7.11    連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp