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OGU Special Interview

株式会社たまゆら 代表取締役社長 岡本哲さん

平成5年に本学商学部を卒業し、
現在は作業服・作業用品販売会社の社長として活躍されている岡本哲さん。
企業を経営する卒業生が主な会員の「大阪学院フェニックス倶楽部」の幹事として、
学生のキャリア形成支援にも積極的にご協力いただいています

学生時代に学んだ商売の魅力

 大学在学中に、経営学や経済学の授業で得た知識を活かして、友人達と会社を興し、企業向けの新卒採用支援のほか、キャンプ場やバンガローなどの宿泊施設を経営しました。これらの経験を通じて、商売というのは、相手から感謝される上に、報酬がもらえる非常に幸せなものであるということを学び、その魅力に惹かれて、どんどんのめり込んでいきました。
 現在は、父親が創業した会社を引き継ぎ、社長として多くのスタッフを率いていますが、学生時代に学んだ商売の魅力を大切にしたいと考え、「お客さまに喜んでもらえる会社でありたい」という一つの経営理念を掲げ、私達のお客様である「働く人々」に優れた商品とサービスを提供することで、日々お役に立てることをめざして、商売を続けています。

スタッフと分かち合う喜び

 社長には、スタッフとその家族の人生を背負うという責任があります。現在、社員で約150名、パートで約200名が働いていますが、その一人ひとりに家族が2,3人いるとすると、1,000人以上の人生が会社の業績に左右されることになります。そういった意味で、私はいかに安定した経営を行い、会社を継続的に発展させることができるかということを大切にしてきました。安定した経営を行うためには、事業計画が必要ですが、その計画を策定する上で経営理念に基づいた行動計画があり、スタッフ全員で実践するようにしています。また、会社を継続的に発展させるためには、人材育成が必要不可欠であり、お客様と接する現場のスタッフが着実に育っているかを常に見ながら、育成に取り組んでいます。
 社長業は、困難な状況に直面することも多いですが、山は高ければ高いほど登った後の達成感を感じることができますし、一緒に登る人が多ければ多いほど喜びも大きくなると思います。事業計画に掲げた目標をスタッフ全員で力を合わせて達成し、決算後の決起大会でみんなが嬉しそうな表情を浮かべているのを見ると、とても幸せな気持ちになります。

永続する企業への成長

 多くのお客様や金融機関様、仕入先様、そしてスタッフのおかげで、今年、創業50周年を迎えることができました。道のりは長いですが、これからの100周年に向けて、スタッフはCS(Customer Satisfaction:顧客満足)を高める役割を担い、私はES(Employee Satisfaction:従業員満足)をより一層高めていくことで、さらに安定した経営を行い、「たまゆら」を永続させていきたいと考えています。「社運を賭ける」という言葉を使わずに勇退することが、経営者としての最終的な目標です。
 学生の皆さんは、これから社会に出て行くわけですが、経営者は学び続ける資質を備えた人材に対して、魅力を感じるということを知ってもらいたいです。また、就職活動においては、会社から選ばれるという気持ちは捨て、自らが会社を選ぶという強い意志を持ってほしいです。何事においてもそうですが、困難な状況に直面した際に、その選択肢が他人から与えられたものであれば、人は言い訳をして逃げてしまいますので、選択の場面では必ず自ら進む道を選び、人生を切り開いてもらいたいと思います。

【インタビュアー:宮尾友梨、カメラマン:谷口智紀】

岡本哲さん

岡本哲さん プロフィール

作業服屋の息子として生まれる。
3歳から店番をして、お客様に「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」と笑顔で言える看板息子として育つ。大学在学中に会社を興し、キャンプ場やバンガローなどの宿泊施設を経営。
現在は、父親の後を引き継ぎ、作業服販売会社「たまゆら」の社長として、「仕事が楽しくなるユニフォーム(作業服)」を創造している。