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OGU Special Interview

株式会社ポジカル 代表取締役社長 白井幹人さん

平成9年に本学商学部を卒業し、
現在は人材・採用コンサルタントとして活躍されている白井幹人さん。
企業経営に携わる卒業生で組織する大阪学院フェニックス倶楽部の会員として、
学生のキャリア形成支援にも積極的にご協力いただいています。

起業に役立った大阪学院大学での経験

 現在の事業を始めたきっかけは、大手人材ビジネス会社の代理店で営業マンとして働いていた時に、自分のキャリアプランを考える機会があり、理想の人生を送るためには社長になるしかないと思ったからです。そして、その時の仕事が楽しく感じていたので、人材業界で生きていこうと決意しました。また、ミスマッチが起こる新卒採用を何とかしたいという思いがあり、その解決策としてバーチャルワールドの中で、自分のアバターに営業などの経験をさせるアイデアを思い付いたことが、起業の後押しとなりました。
 起業した1年目はすごく順調だったのですが、2年目にリーマンショックが起こり、多くの企業が新卒採用を中止したため経営が悪化し、倒産の危機に陥りました。継続を諦め、お世話になった兄貴的存在の社長に「ポジカルを潰します」と伝えにいった時です。その社長に「諦めるな!本当に無理な時は、俺がお前の会社を買収してやる」と励まされ、何とか諦めずに続けた結果、少しずつ業績が回復し、存続することができました。
 この困難を乗り越え、現在も会社を続けることができているのは、在学中、ラクロス部で「チームワーク」と「諦めない気持ち」を学んだ経験が大きいです。ラクロス部では、高い目標を設定すること、役割と責任を明確にすること、決して馴れ合いにならないことを徹底し、本当に素晴らしいチームを作り上げることができました。この時の経験と、本当に苦しい時期を乗り越えたことで、限界や壁が来たり、挫折を経験しても、必ず乗り越えて成長できるという自信が生まれ、今では限界や壁が来るのが嬉しいと考えられるようになりました。

社長自らが学ぶ「実学」の場

 フェニックス倶楽部には、学生時代に多くのことを学ばせてもらったことへの恩返しの気持ちで入会しました。今になって思うことは、同じ学び舎の出身ということは、とても深い繋がりだということです。代表幹事をはじめ、普段ではお会いできないようなレベルの社長方々と同じ目線で話せる場は貴重ですし、今ではビジネス上のお付き合いもさせてもらっています。
 他の社長方々と真剣に議論することは、とても学ぶものが多いです。例えば、一昨年から岸辺祭実行委員会と連携し、岸辺祭の活性化に取り組んでいるのですが、そこでは自分も学生に指導しますが、他の社長方々のアドバイスを横で聞くことで、自分にはない視点を学んでいます。これはおそらく全員に共通することで、学生に教えることを通じて、社長自身も多くのことを学んでいます。
 フェニックス倶楽部の社長方々は、様々なビジネスを実践されてきたので、そういった方に教えてもらえる学生は、本当に恵まれているなと思います。学生にとって、フェニックス倶楽部は人生の攻略本のような存在だと思うので、多くのことを吸収して人生を成功させてもらいたいです。

「自分を変える」という発想で人生をプラスに

 今後も楽しく生きる人を増やすために、積極的に活動していきたいです。社名の「ポジカル」というのは、「ポジティブ」と「ロジカル」を掛け合わせていますが、これは物事には必ずプラスとマイナスの両面があるので、論理的に最終的な着地点をプラスに持っていくことで、より多くの人に豊かな人生を送ってもらいたいという思いを込めています。現在行っている営業研修の中に、前向きに考えることや他人を楽しませるといった「ポジカル」の要素をどんどん取り入れて、大きく展開していきたいと考えています。
 学生の皆さんには、何事も論理的にプラスの方に考えて、自分の人生をコントロールしてもらいたいと思います。全てを自分の問題として捉えることができれば、必ず自分自身で対処することができます。他人を変えることはできませんが、自分を変えることはできるという発想を持ってもらいたいです。

【インタビュアー:濱川由佳、カメラマン:谷口智紀】

白井幹人さん

白井幹人さん プロフィール

大学卒業後、スポーツ用品販売会社や人材ビジネス会社を経て、平成19年に株式会社ポジカルを設立する。「夢をロジカルに捉え、ポジティブに発想する」を理念に「働く人を楽しくする」を実現するため、教育研修事業と採用事業に従事する。また、営業や社員教育のコンサルティングなども手掛ける。
大阪学院大学では、キャリアデザイン科目の非常勤講師を務め、学生に「生き抜く力」を伝えている。