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研究活動

平成25年度 第二回研究会           実施:2014年2月15日




平成25年度の第二回目の研究会は、2月15日土曜日の午後、京都市上京区にある京都ガーデンパレスホテルの2F会議室「桜」をお借りして行われました。今回の研究会も前回同様、「イラク古環境」と「スレイマニヤ共同研究」の合同会議として開催されました。研究当初と比較して大きな広がりを持ち始めた共同研究の進捗度をメンバー全員で共有する良い機会であり、新しく参加された研究メンバーとの顔合わせとして貴重な機会でもあります。ホテルより用意された昼食をともにしながら、自己紹介のときがもたれ、和やかな雰囲気のなかで会合が始まりました。
 まず最初に、研究代表者の渡辺千香子氏(大阪学院大学)から、前年夏(2013年8月)にウィーン大学との共催で行われたワークショップ「メソポタミアの粘土・粘土板・塩害」についての報告があり、続いて井が同年10月に東京と京都で開催した国際シンポジウム「クルド自治区における近年の考古学調査」について報告を行いました。さらに内田研究室(早稲田大学)の渡辺亮太さんから、イェール大学などでの粘土板非破壊調査のまとめと、その調査の過程で認められた粘土板表面に付着した黒色物質に関する分析の報告がありました。
 しばしの休憩をはさみ後半では、辻彰洋氏(国立科学博物館)がスレイマニヤ近辺の河川(Tanjero、Lower Zab)で前年度に採取された現世珪藻の調査分析についての報告がまずありました。また、小泉龍人氏(国士舘大学)より、氏が参加したイラク・クルド自治区とその近隣地域の考古調査の現状に関する国際学会(於アテネ)の内容の報告がなされました。最後に、研究会からほどなくして行われる予定であったイラク・クルド地区スレイマニヤでの調査について紹介されるとともに、次年度の研究の方向性について全体討議がなされ研究会は幕を閉じました。スレイマニヤで行われた調査の詳細に関しては、本ニュースレターのなかの安間先生による報告をご覧いただければと思います。  (高井啓介)