From: Masahiro Okuno-Fujiwara Date: Thu, 11 Jan 2001 17:54:54 +0900 To: itme-auction@e.u-tokyo.ac.jp Subject: Re: 提言第一稿(価格転嫁問題) Reply-To: itme-auction@e.u-tokyo.ac.jp tatsuo TANAKA has written: > >正常利潤がすなわち入札価格になるとすると、落札した事業者の(落札費用も含 >めたトータルでの)利潤はゼロになります。すなわち、この事業者は正常利潤も >確保できないことになります。正常利潤というのは他の産業で得られる平均的な >利潤ですから、それが確保できないとすると、そもそも入札に参加しないでしょ >う。落札した企業が正常利潤を確保するには、落札金額は文字どおりゼロでなけ >ればならない。 >もしそうだとすると、観察されている事実と大きく食い違います。 > > ちょっと、考えていなかった応用問題なので混乱しているのですが、たぶん次のよ うなことになるのではないかと想像します。 落札した事業者を一次事業者、落札した電波を買って事業を行う事業者を第二次事 業者と呼ぶことにしましょう。場合が二つ考えられて、一つは、一次事業者が二次 事業者に電波を得る(リースする)ケース、今ひとつは一次事業者自身が二次事業 を営むケースです。 前者の場合なら、一次事業者自身が電波を使って得る正常利潤が、(諸々の要因を のぞけば)落札価格になります。この額だけでも、相当な額になるはずです。 後者の場合にも、二次事業者に電波を販売することから得られる収入から電波を購 入するために支払う額(落札額)の差として定義される利潤は、やはり他の投資機 会に投資するのと同一の率が保証されなければなりません。従って、ここでも、二 次事業から得られる利潤が、二次事業者の正常利潤も、また一次事業者の正常利潤 も確保するものにならなければならないことになります。 このような違いが起こるのは、差額地代論などにあるように、二次事業に様々なも のがあるからだと思います。つまり、一次事業者が直接行うような大規模事業は前 者で、ニッチ市場のような小規模事業は二次事業者が直接オークションに参加でき ないので、一次事業者から買い、その分高い利潤率を確保する必要がある。 こんなところではどんなものでしょうか? 奥野 Masahiro Okuno-Fujiwara Professor of Economics, University of Tokyo 7-3-1 Hongo, Bunkyo, Tokyo 113-0033 JAPAN tel:+81-3-5841-5647 (office), +81-3-5841-5530 (messages) fax:+81-3-5841-5521 (department fax)