2015年度・講義要項&シラバス

次のテーマとキーワードにしたがって講義をする。(講義の進捗度で変更あり。詳細は,What's New を参照のこと。)




       ファイナンス論・ファイナンス入門・ファイナンシャルプランニング
      : 前期 16-B1-03教室・水曜日4講時/16-B1-03教室・金曜日2講時

 ファイナンスとは、資産の運用と調達を指す言葉である。この講義では、財産形成における各種の
金融資産の保有比率の決定、効率的な資産運用と調達を理解す る。たとえば、期待収益とリスク
(損をする可能性)から安全資産と危険資産の保有割合を考え、多様な金融資産の中から、
各自の資産選択の選好により保有分 を決める。このような目標から、確率変動する(でたらめな)
危険資産について、変動の大きさであるボラティリティ(変動の大きさ)を把握し、それを変動予 想に
利用することを学ぶ。同時に、多様な金融資産について、その保有基準について理解を深める。
金融資産変動における危険の把握と回避、将来変動の予想を 理解しながら、財産形成でマネー、
債券、株式、デリバティブ商品、外国為替等の保有割合の決め方を学ぶ。

        講義タイトル(4/8〜7/17の30回の講義)

第1回 利子率と債券利回り・収益率、インカムゲインとキャピタルゲイン、安全資産と危険資産
第2回 プライベートファイナンス:利子の再投資・単利と複利、現在価値と将来価値
第3回 キャッシュフロー・内部収益率
第4回 コーポレートファイナンス1:債券の収益率・キャピタルゲインとロス、いくつかの利回り
第5回 コーポレートファイナンス2:株式と債券・株式投資の指標、PER、PBR、配当利回り
第6回 債券価格と金利・割引率、債券の理論価格
第7回 危険と予測(1)・安全資産と危険資産、金融リスク
第8回 危険と予測(2)・リスクとボラティリティ、ポートフォリオと平均・分散
第9回 危険と予測(3)・危険の尺度、期待収益と標準偏差
第10回 変動に関する将来予想(1)・二項分布モデルによる株式価格予想
第11回 変動に関する将来予想(2)・金融変数のでたらめな変動、分布について
第12回 変動に関する将来予想(3)・正規分布モデルによる為替レート変動予想
第13回 資産選択の要点(1)・債券、株式の保有について
第14回 貨幣の需要とは(1)・マネーとは、マネタリーベースとは、いくつかの保有動機
第15回 貨幣の需要とは(2)・流動性の選好、コックス・ルービンシュタインの考え方
第16回 デリバティブ取引とは(1)・先物取引、スワップ取引、オプション取引
第17回 デリバティブ取引とは(2)・投機、ヘッジ、裁定、いくつかのデリバティブ商品
第18回 先物取引(1)・先物取引と現物取引、先物取引の損益
第19回 先物取引(2)・先物理論価格、値洗いと清算
第20回 スワップ取引(1)・スワップ取引とは、異時点間の取引
第21回 スワップ取引(2)・円円スワップ(IRS)と金利先渡し取引(FRA)
第22回 オプション取引(1)・オプションと先物、コールとプット、オプションの価値
第23回 オプション取引(2)・マネーゲーム、強気戦略と弱気戦略
第24回 通貨・金利オプション取引(1)・外国為替取引とは、TTB、TTS、TTM
第25回 通貨・金利オプション取引(2)・通貨オプションとは、輸出業者と輸入業者の戦略
第26回 通貨・金利オプション取引(3)・金利オプションとは、固定金利と変動金利の交換
第27回 資産選択の要点(2)・先物、スワップ、オプションの利用
第28回 コーポレートファイナンス3:金利リスクの管理(1)・イールドカーブ、長期と短期,内部収益率
第29回 コーポレートファイナンス4:金利リスクの管理(2)・金利の残存期間におけるリスク、デュレーション
第30回 資産選択の要点(3)・現金、債券、株式、デリバティブ、外国為替、金利の管理
第31回 定期試験(筆記試験または少人数クラスにおいてはレポート試験)


 使用する教科書は,『入門 国際金融工学』,里麻克彦著,中央経済社。必要に応じて,プリントを配布します。



       ファイナンスA&B :  11-02-02教室・金曜日3講時/11-01-02教室・金曜日3講時

       講義タイトル (A:4/8〜7/22 B:10/7〜1/20の30回の講義)

  ファイナンスとは、資産の運用と調達を指す言葉である。この講義では、財産形成における各種の
金融資産の保有比率の決定、効率的な資産運用と調達を理解す る。たとえば、期待収益とリスク
(損をする可能性)から安全資産と危険資産の保有割合を考え、多様な金融資産の中から、
各自の資産選択の選好により保有分 を決める。このような目標から、確率変動する(でたらめな)
危険資産について、変動の大きさであるボラティリティ(変動の大きさ)を把握し、それを変動予 想に
利用することを学ぶ。同時に、多様な金融資産について、その保有基準について理解を深める。
金融資産変動における危険の把握と回避、将来変動の予想を 理解しながら、財産形成でマネー、
債券、株式、デリバティブ商品、外国為替等の保有割合の決め方を学ぶ。

A 金融資産とは何か,リスク,期待収益率とは何かを理解する。

第1回 日本の金融システム,金融不良債権とBIS規制。
第2回 債券投資のために。利子率と債権利回り,キャッシュフロー(内部収益率)とは。
第3回 株式投資のものさし(1)PER,ROA,ROE,流動比率
第4回 株式投資のものさし(2)PBR,ROE, 危険の評価
第5回 債券投資と利回り,金利・利子率・利子
第6回 現在価値と将来価値,割引率と債券価格
第7回 危険資産と安全資産,期待収益μとばらつきσ
第8回 CAPMと危険回避のためのインデックスボンド
第9回 確率変動とさいころ,コイン,確率変数
第10回 さいころの試行から正規分布へ,確率変動をする金融資産価格の予測は
第11回 正規分布,変動の区間予測とリスクの大きさ
第12回 二項分布モデル,変動幅,変動確率,パスカルの三角形と二項定理
第13回 二項分布モデルによる予測とデリバティブ入門
第14回 デリバティブ商品と開発
第15回 現物,先物,オプション,プレミアムの決まり方
第16回 定期試験(筆記試験)


B ファイナンス取引のリスクを評価して,デリバティブ取引を理解する。

第1回 価格期待と株オプション取引の戦略(1)
第2回 価格期待と株オプション取引の戦略(2)
第3回 通貨オプション1-輸出業者の戦略
第4回 通貨オプション2-輸出業者の戦略
第5回 先物取引とは、ヘッジ、投機、裁定
第6回 先渡し取引とFRA
第7回 IS-LMモデルによる貨幣需要と利子率変動の考え方
第8回 在庫理論による貨幣需要の考え方
第9回 最適換金量の決定と貨幣保有コスト
第10回 金利スワップ取引とは
第11回 通貨スワップ取引とは
第12回 リアルオプションとは
第13回 経営戦略、意思決定とリアルオプション
第14回 外国為替取引と国際金融決済、通貨オプションの利用
第15回 為替投機、外貨預金、先物取引とFX取引
第16回 定期試験(筆記試験)

 使用する教科書は,『入門 国際金融工学』,里麻克彦著,中央経済社。必要に応じて,プリントを配布します。



       スポーツファイナンスA&B :  16-B1-03教室・水曜日3講時/11-01-02教室・水曜日3講時

       講義タイトル (A:4/8〜7/22 B:10/7〜1/20の30回の講義)

 ファイナンスとは、資金の調達と運用を指す言葉である。したがって、スポーツファイナンスは、
プロスポーツ集団の運営について、資金の調達と運 用面から考えている。スポーツビジネスで
良い成績を上げるためには、選手の獲得のために契約金や年棒の用意をしなければならない。
さらに、集客力を上げる ためには設備の投資を行わなければならない。チームを補強するためには、
優れたプレーヤーを選択しなければならないが、優れているという尺度は、意外に定 義が難しい。
アメリカ・プロ野球球団(MLB)では、作戦と選手のトレードについて、データ処理による
セイバーメトリックスの手法を用いている。講義で は、MLBの資金調達と運用を学びながら
ファイナンスを理解する。

A セイバーメトリックス,スポーツビジネスの資金運用

第1回 ボストンレッドソックスはどのようにして、ワールドチャンピオンになったか。
第2回 データ分析の基礎(1:ORの利用とデータ野球。)統計データとその特性。
第3回 データ分析の基礎(2:ORの利用とデータ野球。)確率変数と期待値、3割打者はいつヒットを放つのか
第4回 データ分析の基礎(3:作戦を考える)でたらめさから規則性を導くためには。
第5回 資金運用(1)優れた選手を安く手に入れるためには。
第6回 野球において、優れているとは。セイバーメトリックスによる評価。
第7回 優れた打者とは。RC,OBP,SLP,OPS,NO,BRA,BB/K,PA/BB・・・・・
第8回 優れた投手とは。DIPS,BABIP,WHIP,ERA,ERC,K/BB・・・・・
第9回 資金運用(2)映画「マネーボール」にスポーツファイナンスの実際を学ぶ。
第10回 資金運用(3)映画「マネーボール」にスポーツファイナンスの実際を学ぶ。
第11回 スポーツ投資とファイナンスの関係、スポーツビジネスへの資金提供は儲かるか。
第12回 儲け話を比較する。現在価値と将来価値。
第13回 田中やダルビッシュの契約金やポスティング額はどのように決まるか。
第14回 資金運用(4)契約金の決まり方。
第15回 資金運用(5)契約金の決まり方。
第16回 定期試験(筆記試験)


B スポーツビジネスの資金調達と運用

第1回 スポーツビジネスにおけるファイナンスとキャッシュフロー
第2回 資金の調達,余剰資金の投資管理。運用の比較。
第3回 スポーツクラブチームのファイナンス(1)証券発行、銀行融資
第4回 スポーツクラブチームのファイナンス(2)株式の発行、株式と債券の違い
第5回 デリバティブ取引とは-スポーツファイナンスへの応用
第6回 オプション取引
第7回 スワップ取引
第8回 スポーツクラブチームのファイナンス(3)金利対策、株式と債券の違い
第9回 スポーツクラブチームのファイナンステクニック(1)金利変動リスクの回避  金利スワップテクニック
第10回 スポーツクラブチームのファイナンステクニック(2)金利変動リスクの回避 金利スワップと金利オプション
第11回 スポーツクラブチームのファイナンステクニック(3)調達コスト上昇の歯止め
      キャップ取引
第12回 スポーツクラブチームのファイナンステクニック(4)資産価値目減り対策  フロア取引
第13回 キャップとフロアの戦略的利用
第14回 スポーツクラブチームのファイナンステクニック(5)より進んだ対策  カラーとスワップション
第15回 スポーツ投資は儲かるか。
第16回 定期試験(筆記試験) 

使用する教科書は,『スポーツ経済学』,里麻克彦著,北海道大学出版会。必要に応じて,プリントを配布します。


       外国為替論 :後期  11-01-02教室・水曜日4講時/・金曜日2講時

この講義では、外国通貨である外国為替と円・外国通貨の交換比率である為替レートについて学ぶ。
はじめに,様々な形態がある外国為替と交換比率を講義する。ついで,為替レートを身近なものとして
実感できる外貨預金とFX取引の仕組みや購入戦略を学ぶ。次に,為替レートの決定メカニズムを
先物取引や裁定取 引から理解する。講義の最後では,外国為替を中心とするデリバティブ取引を学ぶ。
特に,外国通貨と内外金利に着目して,先物,オプション,スワップ取引と 戦略的な運用を解説する。
金融工学やファイナンス関連科目の同時履修が学習効果を上げる。

       講義タイトル (10/7〜1/22の30回の講義)

第1回 為替と外国為替。為替取引のネットワーク
第2回 ビット,オファー,対顧客為替レート(TTM,TTB,TTS)
第3回 荷為替手形,エアウェイ・ビル,保険
第4回 貿易の始まり・信用状,船荷証券,インコタームズ
第5回 貿易の完了・貿易決済
第6回 為替取引の例(1)外貨預金の損得・損益分岐為替レート,為替予約レート
第7回 為替取引の例(2)外貨預金の損得・運用と投資収益
第8回 先物取引と現物取引・先物取引の損益,先物理論価格と値洗い・清算(1)
第9回 先物取引・先物理論価格と値洗い・清算(2),先物(先渡し)為替レート
第10回 為替取引の例(1)外貨預金の損得・損益分岐為替レート
第11回 為替取引の例(2)FX取引の仕組み
第12回 為替取引の例(2)FX取引外貨預金の損得・損益分岐為替レート
第13回 為替取引の例(3)FX取引外貨預金の戦略的ゲーム
第14回 為替レートの決定(1),フォーワード取引とスポット取引
第15回 為替レートの決定(2),フォーワード取引とスポット取引
第16回 通貨と為替レートを使う資本取引について・マネーゲーム
第17回 デリバティブ取引・先物取引、スワップ取引、オプション取引 投機、ヘッジ、裁定、いくつかのデリバティブ商品
第18回 先物取引・先物価格の決定と仕組み
第19回 スワップ取引・キャッシュフロー交換と割引率
第20回 オプション取引・将来取引できる権利と将来価格の予約
第21回 スワップ取引・円円スワップの基礎・固定金利,変動金利,想定元本
第22回 スワップ取引・円円スワップ・固定金利の調達,固定金利と変動金利の交換
第23回 円円スワップ(IRS)と金利先渡し取引(FRA)
第24回 通貨・金利オプション取引(1)・外国為替取引の復習 TTB、TTS、TTM
第25回 通貨・金利オプション取引(2)・通貨オプションによる輸出業者と輸入業者の戦略
第26回 通貨・金利オプション取引(3)・円安と円高予想による戦略の違い
第27回 通貨・金利オプション取引(4)・固定金利と変動金利の交換
第28回 通貨・金利オプション取引(5)・金利オプション利用によるリスクヘッジと投機
第29回 スワップション・スワップとオプションの融合戦略
第30回 先物、スワップ、オプションの戦略的利用
第31回 定期試験(筆記試験の予定・少人数のクラスはレポート))

            
使用する教科書は,『入門 国際金融工学』,里麻克彦著,中央経済社。必要に応じて,プリントを配布します。



       金融工学 : 後期 11-01-02教室・水曜日5講時

リスクの把握と資産選択,金融デリバティブと運用戦略

 ヨーロッパ起点の金融不安、住宅バブル崩壊によるリーマンショックなどの不安材料もあるが、
債務の証券化と金融派生商品・金融デリバティブの取 引の拡大にも兆しが見える。金融不安の
引き金にもなったこともあり、金融派生商品または金融デリバティブ取引には取引規制が必要となるが,
金融資産取引で は大きな割合を占めている。また,商品の多様性に乏しく,市場が未成熟な日本においては,
今後の拡大が予想される。 本講義では,金融リスクについて理解を深め,資産選択とデリバティブ商品の
売買戦略について、金融工学の手法を学びながらその応用を理解する。
なお,ファイナンス関係の講義履修は学習効果を上げる。

        講義タイトル(10/7〜1/20の15回の講義)

第1回 講義スケジュール。危険資産とは,宝くじと期待値。
第2回 金融データの整理とデータの特徴をつかむには。
第3回 ばらつきの基準を知るために,平均と標準偏差。為替と株価の変動を把握する。
第4回 確率変動とデータの散らばり。為替と株価の変動はどちらが大きいか。
第5回 記述統計と推測統計。
第6回 さいころを10万回振ったら,正規分布を知る。
第7回 でたらめを予想する。信頼区間と確率。
第8回 推定の方法1,資産価格変動の予想。正規分布の当てはめ。
第9回 推定の方法2,価格は上がるか下がるか,二項分布モデルの利用。
第10回 ボラティリティとは。でたらめの大きさを比較する。
第11回 オプション取引とは。プレミアムはどう決まるか。
第12回 先物取引とオプション取引。
第13回 スワップ取引,金利スワップと通貨スワップ。
第14回 複製が可能でないこととリアルオプション。
第15回 延期オプションとプロ野球移籍金
第16回 定期試験(筆記試験または少人数クラスではレポート試験)


 使用する教科書は,『入門 国際金融工学』,里麻克彦著,中央経済社。必要に応じて,プリントを配布します。







             ゼミナールW クラスD04 : 火曜日4講時  13-03-12教室
 


             ゼミナールV クラスD04 : 火曜日2講時  16-03-18教室
             

               必要に応じて,プリントを配布します。

    



             ゼミナールW・4年次生: 13-03-12教室・火曜日4都合のよい時間に来てください。




 
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