本学所蔵の営業報告書

「営業報告書集成 第7集」
(株)雄松堂出版刊

 1997年 3月、山一証券株式会社自主廃業に伴い、そのシンクタンクとして永年に亙り調査活動を続けてきた株式会社山一証券経済研究所所蔵の資料を本学が引き継ぐことになり、ここにその一部であるマイクロフィルム版『営業報告書集成第七集 』 が刊行されることになりました。
  本学が引継いだ営業報告書は、山一創業者である小池国三氏の時代から収集された資料で南満州鉄道をはじめ戦前から戦後にかけての激動の時代を経た日本企業の系譜が 1 , 363 社(内新規は 283 社)収録されています。これら資料を永年に亙って保管していた株式会社山一証券経済研究所は昭和 49 年 4 月に山一証券株式会社の調査部を独立させる形で設立されました。
  山一証券株式会社の創業は古く、明治 30 年 4 月に小池国三商店に始まり、その後会社は小池合資会社に改組され、大正 6 年 4 月には山一合資会社を経て昭和 18年 9 月には株式会社として再スタートを切り、以降も昭和から平成へと証券市場の礎を築いてきました。
  この営業報告書を見る限り、広域に亙る資料の収集と管理には目を見張るものがあります。今回、株式会社山一証券経済研究所から大阪学院大学へと引き継がれたこれらの資料が第七集として株式会社雄松堂出版のご尽力によりマイクロフィルム化を迎えました。これらの資料が本学の「建学の精神」に沿うべく学術研究を通じて多くの人々により一層親しまれることを希望します。