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『情報ハイウェイ建設のエコノミクス』
第3章 広帯域通信網の建設と収支見込――計量経済分析(鬼木甫、河村真、野口正人)

本章では、広帯域網建設の予測、すなわち、わが国でBISDNを1996~2025年の30年間に建設する場合に必要となる投資額およびそれにともなう電気通信事業(現在のNTT、NCCの電話事業に当たる部分)の収支額などの指標を予測する。そのために若干個の前提を設けて経済モデルを作り、これに基づいて加入者数を想定し、必要投資額・営業費用・収入・資金収支・経常収益などの指標について予測値を計算する(*1)(*2)

(*1)
わが国におけるBISDN導入の検討は、郵政省電気通信局(1991)、郵政省通信政策局(1992)、通信機械工業会(1993)、電気通信審議会(1994)によってなされている。このうち電気通信審議会(1994)は、マクロ的な方法を用いたBISDNの経済予測を与えている。本稿の作業は、同予測の延長・深化であると見ることもできる。
(*2)
諸外国における次世代通信網導入政策については、郵政国際協会(1993)が包括的な展望を与えている。米国の動向については、関(1993)、Stewart(1993)、Elton(1991)、Hollings(1991)、Clinton(1993)、NTIA(1991)を、ヨーロッパについてはBonatti(1991)を参照。また、積み上げ方式によるBISDN投資の経済予測については、Calabrese(1992)、Egan(1992)、Reed(1992)、Takasaki(1989)などを参照。本作業においては、とりわけReed(1992)の手法の一部を参考にした。

[初出論文]

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Hajime Oniki
ECON, OGU
05/05/98
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