TRIZ学生座談会の様子

・・・2006年2月、中川卒研メンバーの4人で、自分たちの持っているTRIZのイメージや、TRIZから得たことを語り合った。
   その座談会の様子や、内容をそのまま見てもらうことが『学生の私たちが持っている、ありのままのTRIZの魅力』
   であると考え、ここに、その座談会の様子を会話文で掲載する。
                                    ⇒「以下の座談会の内容をまとめたもの」へ。
                                    ※以下の文章と並行するものです。
                                      補足を加えてまとめています。
                                      このページから読むことをお勧めします。                                     

−−−私たちのTRIZへの興味関心−−−

「TRIZホームページを作るにあたって、興味・関心について書きたいんだけど、
  どんなことを書けば、興味・関心を抱いてもらえるのかな?」

「どうなんだろうなぁ?」

「考えたことないから、急に聞かれると難しいなぁ。」

「でも、興味や関心が後押ししてくれるから、こうやって研究を頑張れると思うしね。
  だから、きっとみんなそれぞれ違っても、何か興味や関心を持っていると思うんだ。 」

「じゃあ、まずさ、僕たちが持っている『TRIZへの関心・興味』って何なのか、それについて話してみようよ。
  何に『おもしろみ』を感じいるのか。現状で、感じていることでもいいし、
  TRIZを始めたころに持っていたことでもいいし、TRIZの何に関心を持っている?」

「そうだなぁ。最初から、ピーンときた言うわけではなかったかな。
  正直、はじめは大学のこともあるし、しなければならいって思っていたけど、
  研究をしているうちに、じっくりTRIZのことが分かってきて、今は、関心が後押ししてくれてるよ。」

「僕は、アイデアを出すのが好きだったから、最初から、興味って言うものがあったかな。
  今は、『問題を自分で解決していけるおもしろさ』って言うものがあるからだと思うよ。」

「僕の場合は、大学に入学した時期に、『ものづくり』ってことが社会で言われてたんだ。
  それで『創造』って言葉や『発想』って言う言葉に、『社会へ出ても使えるのでは』ってことに興味を持ったよ。
  それに、そんなことができるってことに斬新さを感じた。今ほど、『関心』が強かったわけじゃないけど。」

「これからも、さまざまなことに使っていける感じ(実感)がするよね。それも大きいかな。
  どんなことをするにも・・・、例えば、本を書いたり、アニメを描いたりすることでも根本には、
 TRIZやUSITの考え方に似たものがあるって感じられるし。
  『過去の経験や、過去の知識を生かしたり』っていうことに関して、生きてくる方法だと思う。 」

「そうなんよ!でもひとつ思うのが、どんなことでも、『根本に存在する考え方である』っていうことは・・・、
  すなわち、ある意味、『当たり前のこと』をやっているって言えるんじゃないの?」

「きっと、それは普遍的だから、「当たり前のこと」に見えるんだよ。」

無意識にやっていることを、きちんと整理したものってことだと思うよ。
 
無意識にしていることを、意識的にできるってことだから、「当たり前」とは少し違うよ。」

「そうか。そうだね。『分かる』ということは『分ける』って言うことだ、って言うように、
  発明や特許から抽出したことを、 きちんとまとめてくれているからね。」

「無意識(的なこと)を意識的に順序立ててできることがおもしろいのかもしれないね!」

(全員、うなずき)

「それに、TRIZには発明だけでなく、『考え方』の面で、いろんな影響を与える幅広さがあるよね。
  僕は、TRIZに出会う前と、出会った後では、日常の考え方も少し変わったと思う。
 問題に対する姿勢や、分からないことへの姿とか、特に諦めなくなったよ。
  何とか解決できるのではないかと考えられるようになったし。」

「僕もそうだよ。僕は分析することが大切だと感じるようになったかな。
  どんなことでも、分析することで、解決への糸口が見えてくると思うんだ。」

「そんなふうな『日常の自分への影響(成長)』もまた興味や関心、おもしろもみのひとつであるよね。」

「むしろ、それの方が、関心や興味に関しては占める範囲が大きいかも(笑)」

「じゃあ、本題に戻るけど、どんなことを書けば、その、キャッチコピー的なものができるかな?
  それがあれば、『僕たちにしか作れないページ(ホームページ)』が作れると思うんだ。 」

「そうだな。『どんな問題も解決できる』って言う言葉はうそっぽい感じがしてしまうよね。
  なんか、うさんくさいというか。詐欺っぽい(笑)。 」

「真実みが、ないよね。」

「『TRIZ』Tシャツをつくるってのはどう(笑)」

「一文ずつ(笑)。『T』『R』『I』『Z』って書くとか(笑)
  座談会の意味ないじゃん(笑)っていうか、ホームページの話やで! 」

(みんなで、笑い)

「それじゃあ!ここで、僕たちが今話したことをそのままページにしてしまうってのは。
  それが、一番ありのままでいいかもしれないよ。 」

「それはいいね。」


図:座談会、座談内容の記録

 

「じゃあ。僕たち自身が、
 『卒業研究(ゼミナール)で、TRIZに触れて、
 何を学んで、何が分かったのか?また何を得たのか?』
  ってことについてはどう思う?
  そういうのも、偏りなくみんなが思うことをまとめて、書けたらもっといいんじゃないかって思うから。
  みんなは何を得た?何が分かった? 」

「僕は、ふっとアイデアが浮かぶようになったよ。」

「そうだなぁ。『発想』が豊かになったね』

「僕は、普段の生活から、さまざまなことをするようになったかな。

  この間、あまり雪が降らない僕の町で、朝方出かけようとしたら、
  フロントガラスが見えないくらい、珍しく、雪が積もっていたんだ。
  それで、『ワイパーを動かすと、凍りついた雪でフロントに傷が入るかも』って思って、
  手で雪を落としていたんだけど、『手が冷たい』と思って、何かいい方法はないかと思って気がついたんだ。
  違うもので雪を落とす・・・、段ボールの切れ端・・・、手袋とか頭をよぎったんだけど
  『手が冷たい』ことが根本の原因じゃなくって、『雪をどうにかできないか』が原因なのだから、
  『落とす』ことをするんじゃなくって、『溶かせばいい』と気がついて、すぐに雪を溶かすために、
  水道のホースを引っ張ってきて、『水を掛け』て、雪を溶かしたんだ。
  そのおかげで、すぐに発車できたよ。自分でも、あれを思いついたのは驚いたけど、
  TRIZで、いろんなことを考えてるおかげかなって思ったね(笑)。」 

「発想力だね!」

「TRIZをしていたら、IQがよくなるんじゃないかな!」

「アイデア力や、発想力はきっとつくだろうね!」

「僕は空間的にとか、時間的に分析するようになったかな。
  今まで、僕の中にはなかった考え方だったからね!」

「そうだね!一番使った分析の方法だしね!
  そういえば、TRIZをするようになってから、悔しいと思うことも増えたよ!」

「どういうこと?」

「普通考えないような『作り』や『そうあることの利点』を考えるようになったからかな。
  特許のTV番組とか、特許製品の通販番組、カタログを見たら、TRIZで思いつきそうなものもあるじゃん。
  『あ!こんなものがあったか』とか、『どうして、思いつかなかったんだろう』って思って、
  『自分にもできたかも』って 少しながら思うことを、先にされてるってのが悔しくなるよ 。」

「『その問題を取り上げて考えたっていう時点』で、すでに半分成功しているようなものだもんね!
  『何を問題として取り上げるか』って言うのも大事だよね!」

「『問題を取り上げる』っていうことに関しては、自分のチカラが大きいけれど
 『何とかして、解消したい』って示談から思いながら、日頃から気をつけておくことが必要だね。」

「いろんな問題が分析することで、その分析がヒントになって解決できるんだなって感じたよ。
  TRIZで、また、TRIZ的に考えるって言うことが解決・解消への近道かなって思える。 」

「じゃあ、『オナラを臭くなくする方法』とかも浮かぶの?(笑)」

「ん〜(笑)・・・。香りのする周りのにおいを強くすればいいんじゃない!
  実際は臭くなくする方法ではないけど、事実として臭いは相殺できて、
  オナラのにおいは感じないかもよ(笑)。」

「あ〜ね。確かに、そんな風に浮かぶのもTRIZの成すことかもしれないよね!」

「あと、TRIZすることで、分析するまで自分では見なかった観点からも、分析できるから
  『自分に見えていなかった』ことに、『自分で』気がつけることも多いよね。」

「発想力が何倍にもなるよね!」

「そのうち、『賢い小人たち(TRIZの方法のひとつ)』が見えてくるんじゃないか。(笑)」

「ボケてきたら、本当にそこにいるように見えるようになるかもね(笑)。
  ま、それで問題解決が出来たら、よしってことで(笑) 」

「じゃあ、TRIZの限界って何だろうか?」

「学生の僕たちにとって、解決策を生成できても「実践できない」「実験できない」などの問題が生じることがよくあるよね。
  学生として「時間」や「費用」など、解決策を試してみる場(機会)がなかなかなかったり。
  もちろん、取り上げる問題によるとは思うんだけれど、新しいものの開発に関しては「作り出す」ことは難しいかもしれない。」

「解決策の生成ができても、開発技術がないので、実現できないかもしれないし、
  学生中は、科学者や企業人と違って、アイデアとして持っておくことが多くなるかもしれないよね。 」

「でも、本当に特許的なものができたら、それは、申請したり、よいものならば作ってもらえるかもしれない。」

「それは、勿論そうだよね!」

「時間的にも、TRIZを完全に使いこなせるようになるには、もう少し時間がほしいかもしれない。
  もう少し学べば、もっと使えるようになる気がするんだけれど。」

「でも、それは、僕たちが『興味・関心を持つ』までに時間がかかったせいもあるかもしれない。」

「卒研で『実践していく』なかで、問題が解けてきて「何が出来るか」が具体的に分かった、
  自分たちにもできることなんだって言う実感が得られたって言うのがあるからね。」

「もっと『何が出来るのか』って言うことを、はじめに持っておくと、もっと使いこなせるんじゃなかいかな。
  そのためのホームページになれればいいと思うよ。新しくTRIZに触れる学生が、習得を促進させるようにね。」

「ほかには、何かあるかな?TRIZをやっていてよかったこととか」

「こうやってみんなで話し合っていろんな意見交換や、協力し合って、それぞれの事例を考えあったりできることじゃない。
  そうすることで、『問題解決が楽しくなる』し、『自分では考えないアイデアが得られる』し。 」

「それは、ええ話やな。」


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