大阪学院大学 外国語学部ホームページ
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杉浦 春樹 ― 現地での出会いに支えられたオランダ留学 ―


<本人前列右端>


  こんにちは。オランダのFontys University of Applied Sciencesに留学している外国語学部2年次生の杉浦春樹です。私は8月の後半から、アムステルダムから2時間ほどのVenloという街で過ごしています。12月の今、これまでを振り返るとあっという間にここまでやってきたなあという感があります。ここまで生活していく中、ヨーロッパ圏内から留学してきている学生、同じアジアから来ている学生など、多くの人々との出会いがありました。


  出国前の書類の準備、入国・移民局・市民登録手続きなど、やらなければならないことが山積みでしたが、手続き関係は流れに沿ってやっていれば難なく終わりました。問題は授業が始まったあとでした。世界中から来ている学生と授業を受けていく中で何度も感じたことがあります。それは他国の学生の英語スキルが高すぎるということです。個人的に難しすぎた授業であったビジネス英語では、日常会話で精一杯な自分の英語スキルに追加でビジネス英語力、ディスカッションに使う英語力が求められました。日本でも英語のみで行われる授業のコース(LEI)を受講していたのですが、ここでの授業はそれと比べものにならないくらい圧倒的にハードでした。(苦笑) 前半2ヶ月は経営戦略に関する模擬ミーティングをするという内容だったので、他の学生との能力差を思い知らされました。

   先生の言っていることも分からなくなり始め、いつの間にか授業へのやる気が無くなってきたとき、私は現地でできた友達・担当の先生に救われました。特に友達は「君は英語を話せているからもっと自信を持った方がいい」「英語喋れているじゃん」といったことを何度も言ってくれました。ドイツ人の友達は「わからない単語は会話中でも尋

ねてくれていいよ」と言ってくれたり、英会話力を伸ばすプランを一緒に考えたりしてくれました。担当の先生は理解していない様子を見つけると1対1で話しかけてくれ、わかりやすく説明してくれることもありました。


  また、できているところは「これは君はできている」と直接言ってくれました。これらはすべて私に自信をつけてくれました。この経験から私はわかったことがあります。それは、日本と違い、欧米の文化圏では間違いに対してダイレクトに指摘してきますが、できていること・良いことにもダイレクトに教えてくれるのでモチベーションに繋がるということです。おそらく今留学に向けて準備している人、迷っている人は現地では間違いは直接指摘されると教えられ、不安に思っている人がいると思います。私がそうでした。しかし、それはできていることにも直接教えてくれると捉えてください。自分に自信をつけるのにとても良い環境です。


  言語の壁を感じてから、私は楽な道を選ぶことをやめました。何か発表をするときは積極的に参加し、英語を話す環境を常に作るように意識を変えました。そんな中、仲間に支えられてやってきた11月、私のオランダ生活に新たな風が吹きました。友だちが増え、晩御飯のパーティーに呼ばれるようになったのです。英会話ができる環境を作っていく中で料理の話をしていたとき、「君の唐揚げをパーティーで食べたい」と言

われるようになり、パーティーに参加する回数が増えました。ここから一つ言えることは唐揚げなどの日本食を作れると友だちが増えて英語を使う機会が増えるということです。(笑)


  私は今までの経験から楽な道と厳しい道を選ぶときはなるべく厳しい道を選ぶようにすると、その先に新たな出会いと経験・スキルを得られると学びました。「限界を超えたとき、初めて見えるモノがある。新しい力が。」どこかで見たこの文のとおりになりました。留学は絶対行ったほうがいいとは思いません。しかし、迷っているなら海外で一人で生活するという厳しい道を選んで新たな経験を得てほしいと私は思います。


  残り1ヶ月程度しかありませんが、オランダ生活を満喫しようと思います。


<本人右から二人目>


                                           2024年1月(2022年度生)