大阪学院大学 外国語学部ホームページ
社会で活躍する卒業生の体験談や、留学中の学生からの現地リポート等が閲覧できます。

藤貞 努(外国語学部1999年卒業、株式会社ユニックス勤務)

私は外国語学部英語学科を卒業後、本校の交換留学制度でアメリカミネソタ州セント・トーマス大学院に進み、国際経営学の修士号を取得しました。

2001年の帰国後、パソコンの頭脳にあたるCPUを製造・販売する米半導体企業AMDの日本法人に就職し、営業・マーケティング職に約4年間就きました。AMDでは、米国本社との密接なコミュニケーションが必要とされ、価格交渉・製品供給交渉・マーケティング予算確保などとにかく『モノを言い、要求する』ことが求められました。一方顧客である日本のパソコンメーカーとは、大手で保守的な会社も多いため、対照的に日本式のコミュニケーションとなります。そのギャップは2つの文化に片足ずつ入れながら生活をしているような感じで、その中で『どのようなパソコンを開発してどうやって売っていくか』をお客さんと一緒に考える仕事はとても楽しかったです。

その後、同じITという業界の中でもハードウェアからソフトウェアや情報コンサルサービスに興味が移りつつあったこともあって、日本のソフトウェア会社である株式会社ユニックスに転職しました。ユニックスはドラッグストアやスーパーに発注や売上を管理する基幹系と呼ばれるシステムを提供している会社で、『小売業における経営や業務の課題解決に如何にITを活用するか?』といった命題に応えています。

私はそこで経営企画室・マネージャーとして、毎期の売り上げ目標や経費予算作成、中長期事業計画立案、各パートナー企業とのプロモーション実行、社長・経営陣の補佐業務を行っています。経営企画という職務は、社長や経営陣との距離も近く、社内・社外における経営陣との窓口として各部署の業務に横断的に関わるので、緊張を伴う仕事です。その分、重要な会社方針の決定に携わったり、トップ会談に同席したりと、学んだ経営学の実践版を体で味わえることができます。転職後しばらくは外資と日系の社風の違いに大いに戸惑いましたが、立場の違う人たちの間に入って自分の意見を主張し調整していくという部分において、積極性やコミュニケーション力が求められる点は同じで、人との交流が好きな自分には合っているなと思っています。

ちなみに、昨年から新卒採用担当も兼任しています。ユニックスは『人』をとても重要な財産と考えている会社ですから、採用活動の中でも特に将来の幹部候補を期待しての新卒採用へは強い思い入れを持っています。この仕事では、何かに打ち込んでいる学生さん達と出会うことができ、若い人が語る夢に刺激される体験も多いので大変気に気に入っています。これを読んだ就職活動中の皆さんがもしユニックスに興味を持ったら、担当はOGの私になりますので是非お気軽に連絡を下さい!

在学中の皆さんには、『大阪学院大学を最大限に“利用”して欲しい』と思います。外国語学部は他の学部に比べ授業は少人数なので、学ぶ環境が良いだけでなく先生やクラスメートとも比較的簡単に親しくなれます。私は当時、外国人の先生も含め、何人かのお気にいりの先生を授業後に待ち伏せなんかして、休憩時間に会話を楽しみ交流を深めていました。教授や職員の皆さんは、クラス外でも快く勉強・留学・就職の相談に乗ってくれます。私の場合、特に国際センターで留学準備を自分のことのように親身に助けてもらえたことを覚えています。

また、その『利用』の一環として、外国語を学んだ以上は是非留学して欲しいと思います。大阪学院は留学を目指す人には穴場の大学です。おそらく他の有名校よりも奨学金留学の枠への競争は低い割に制度が充実しているのではないでしょうか。私は2年以上に亘る留学で本当に良い経験をしました。最初は休学して私費で半年ほどモンタナ州に留学しましたが、そこでは2、3ヶ国語を流暢に話し、更に語学以外の別の専攻を持つハングリーな他国留学生に多く出会いました。それで、「語学力はあくまで一つの道具として自分の武器にしよう」と思い、また、半年の滞在では物足りなかったため、奨学金で再度渡米しミネソタ州の大学院に進みました。留学生活中は、とにかく多くの人と逢って交流する機会に身を置くことを心がけました。寮生活やハウスシェア・アルバイト・インターン・クラブ活動・ボランティア、それに週末のパーティーなど、現地の人や文化とたっぷり交流しながらアメリカの大学院生活を送ることができたと思っています。

学院や留学を通じて、積極性や、語学力にとどまらないコミュニケーション力を得ることができました。社会に出てからは授業や教科書で得た「情報」よりもこのような人との交流による体験や、何かに打ち込んだ経験から得たものの方がより活きてくると思います。皆さんも大学で利用できるリソースはどんどん活用し、出会いを大切にして4年間を過ごしてください。