大阪学院大学 外国語学部ホームページ
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名村 華音 ― スウェーデン リポート ―

  8月末にスウェーデンに20時間ほどかけて到着し、そこから約1週間ほどオリエンテーションなどがあり忙しい日々を過ごしました。スウェーデンに来る前は「もしかしたらホームシックになり、日本に帰りたくなってしまうかも。」と不安を覚えていましたが、全くそんなことはありませんでした。なぜなら思ったよりも日本人が多かったからです。日本人が少ないだろうという予測で来たスウェーデンでしたが、私の住んでいる寮は主にアジア人が住んでいる寮のため、日本人と関わる機会がとても多いです。来てすぐに仲良くなった日本人や他の国の人と1ヶ月ほど毎日一緒に夜ご飯を食べていたため、楽しくてホームシックを感じることはありませんでした。


  私が学んでいるリネアス大学のあるVäxjöはとても自然に溢れた場所です。寮から10分ほど歩けば湖にたどり着くことができ、暖かい時期は湖の周りでフィーカというスウェーデンの文化を野外で楽しむ人がたくさんいました。フィーカというのはスイーツやコーヒーを楽しみながら談笑しリラックスする習慣です。寒くなった今は流石に立ち止まることはせず、歩いたり走ったりしている人ばかりです。


  スウェーデンに来てまず驚いたことは、ほとんどの人が

英語を話せることです。3、4ヶ月過ごして英語ができない人と出会ったのはわずか 2、3人です。おじいちゃんやおばあちゃんでも英語を話し、私と同年代の人はスウェーデン訛りもなく、ほとんどの人がアメリカ英語を話しています。学校での教育と、テレビなどでアメリカの番組を見ることが多いためだと思います。私はアメリカ英語を聴きながら英語を勉強したので、アメリカ英語を話してもらえるととてもありがたいです。 ストックホルムに行った際に滞在した Airbnb で予約・紹介してもらった家の子供が3歳だったのですが、英語を話して私たちと意思疎通をしていました。3歳の子も英語を話せるとは思っていなかったのでとても驚きました。


  スウェーデン語初級の授業を取りましたが、話せるようになったのは自己紹介と数字、そして限られた単語です。今までしたことのない発音がいくつもあるので、それに苦戦しています。スウェーデンの授業形態は日本とは全く違い、ほとんどの授業が1ヶ月で終わります。最大30クレジット登録します。全部1ヶ月の授業を取れば、1セメスターに基本的には4つの授業数になります。1つの授業に集中させることを目的とした授業形態だと思います。


  物価は日本より高いです。ですが果物はとても安くて、お菓子よりも断然安いです。ですがキロ単位で売っていることも多いので食べ切るのが大変です。


  こちらに来て感激したもう一つのことは、簡単に海外に行けることです。EU圏内なら飛行機で行ってもパスポートを見せるのは飛行機に乗る直前のチケット確認の時だけです。それすらない時もあります。入国審査がないのでオンラインチェックインさえしていればすぐにセキュリティチェックに行けます。飛行機から降りた後も預け荷物があればそれを受け取り、なければそのまま空港の外に出ることができます。そして飛行機代もとても安いです。ほとんどが一万円以下です。旅行の行きやすさに感動しました。



  スウェーデンで過ごすクリスマスは普段の日とあまり変わりませんでした。日本にいるときは「クリスマスは遊びに行かないと。」という気持ちが無意識的にありましたが、こちらでは出かけようにも店が開いていないので自然と家にいました。寮では友達とクリスマスパーティーをしている人が多かったです。

  留学に来てから同世代の人とたくさん話す機会が増え、自分より英語が話せる人ばかりなので、みんなはこんなに英語を話せるのに自分は…と落ち込むこともありますが、そんな時は上には上がいると自分を鼓舞しながら乗り越えました。


  私は今回の留学でそんなにマイナスな気持ちになることがありませんでした。日本語も話せる環境にいたからだと思います。何かあったときに日本語で人に頼れるというのはとても大事だと気づきました。こちらに来る前は「日本人以外の人と友達になろう!」くらいの気持ちでいましたが、日本語が話せる環境というのはとてもありがたいと思いました。もちろん日本人以外の友達もできたし、色々な国の人と話すことができます。これから留学に行く人もあまり気負いせず留学を楽しめたらいいなと思います。


  留学も残り1ヶ月を切り、なぜ2セメスターで申請しなかったんだろうと後悔しているほど楽しかったです。残り少ない期間、友達とまた新しく思い出を作りながら悔いのないように過ごそうと思っています。


                                           2023年1月(2020年度生)