大阪学院大学 外国語学部ホームページ
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岡本 稀穂 ― 辛いことも楽しいこともひっくるめてのフィンランド留学 ―

  皆さん、こんにちは。フィンランドのハーガヘリア応用科学大学に留学中の岡本稀穂と申します。8月の半ばからフィンランドに来て、もう早くも12月に入りました。私の住んでいる都市はフィンランドのPorvooというところです。Porvooはフィンランドで2番目に古い街で街の中心街には川沿いの小さな赤い家や Porvoo Old Town と呼ばれる旧市街があります。フィンランドの観光名所としても Porvoo はよく知られています。


  まずフィンランドに到着して、現地の学生の皆さんと関わって感じたことはどの学生さんもレベルが高いということでした。私も留学前までに英語の学習を通して準備してきたつもりだったのですがそれでもどの周りの学生さんも英語が上手なので自分の英語力がまだ十分ではなかったことに気付かされました。時には英語が聞き取れなかったり、自分の言いたいことが伝えられずにストレスを感じたり、自己嫌悪になることもありました。ですが留学の目標として英語を話せるようになることを掲げていたので心が折れながらも間違った英語でもとりあえず話すことを意識していました。4ヶ月たった現在は時には詰まることもありますが自分の言いたいことが英語で思いつき、だんだんと英語が出てくるようになってきたのではないかと感じています。


  授業ではプレゼンテーションが多く、ほとんど毎回の授業でプレゼンテーションのワークをしていました。プレゼンテーションのテーマも毎回異なり、留学当初はプレゼンテーションのワークを大変に感じていました。ですがだんたん授業を受けていくにつれて授業に余裕を感じられるようになりました。その他の授業ではオンラインで課題を提出するバーチャルの授業も履修しており、課題を仕上げるにはかなり苦労しました。バーチャルの授業では基本オンラインで課題が与えられ、その後はネットを使い、テーマにについて調べて、自分から積極的に情報収集し、課題を仕上げます。日本の授業スタイルは先生から教えてもらう受け身のスタイルだと思うので、フィンランドの授業と日本の授業とのスタイルの違いを感じました。


  また留学では色んな人のとの出会いがありました。お互いに気の合う友達にも巡り合うことが出来ましたし、価値観の全く違うルームメイトとも出会いました。そのルームメイトとは性格が全く合わず、一緒に生活をする上で悩んだことがたくさんありました。留学当初は本当にルームメイトの価値観が受け入れられずに家族や友達に電話をして話を聞いてもらうこともありました。ですが「色んな人がいるように色んな価値観がある。」と家族からアドバイスをもらってからはルームメイトの価値観や性格を理解するようになり、現在はルームメイトと心穏やかに過ごすことができています。この留学生活で人との柔軟な関わり方も学ぶことが出来たと思います。

   <おとぎの国のような

         Santa Claus Village>


  これまでの留学生活を振り返って、学校の難しい課題や日常生活で困ったことについてたくさん友達に支えてもらいました。今の友達に出会えていなかったら私の留学生活はどうなっていたのだろうかと考えたことが何度かあります。ですので、フィンランドで素敵な友達に巡り会えて、恵まれた環境で過ごせていることにとても感謝しています。このことがきっかけで人との繋がりを大切にしたいと強く思いました。


  フィンランドに到着したばかり頃は精神的に落ち着かなかったのですが、今ではもうすっかりフィンランドの生活に馴染んでしまい、自分の帰国のことや友達がそれぞれの国へ帰国することを考えると非常に寂しく、まだまだフィンランドで過ごしたいという気持ちでいます。約4ヶ月フィンランドで過ごしてみて、フィンランドが大好きになりました。


  11月に Lapland へ旅行に行ってきました。私達が滞在した場所は Kilpisjarvi というところで平均温度は-10度で非常に寒いところでした。ハスキーそりや snowmobile のアクティビティをして、そして私達は幸運なことに毎晩のようにオーロラを見ることが出来ました。Lapland で素晴らしい思い出を作ることが出来ました。


  <Lapland旅行で立ち寄ったNorwayのTromsoの町>   <オーロラをこんなに間近で>


最後に留学を目指される皆さんへ  

  留学は楽しいことばかりではありません。私自身これまでに学業面や日常面で精神的に辛い出来事を何度か経験しました。辛い時は家族や友達に相談して、自分のできることを精一杯やってみてください。私は留学目標を忘れずに取り組み続けたことでなんとか今までやってくることが出来たと感じています。諦めなけばなんとかなりましたので粘り強く物事に取り組むことをぜひ留学生活で試してみて下さい。


  もう帰国まで1ヶ月を切ってしまったのですが、悔いのないように残りの学校生活と友達と過ごせる時間を大切にしたいと思います。


                                         2022年12月(2018年度生)