TRIZ論文:  ETRIA国際会議論文和訳
理想性と「セルフ−X」
 Darrel L. Mann (バース大学, 英国),
 ETRIA主催TRIZ国際会議 (TRIZ Future 2001), 2001年11月7日-9日, 英国バース, pp. 135-143
 和訳: 中川  徹 (大阪学院大学), 2002年3月16日
  [掲載:  2002. 3.28]
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編集ノート (中川  徹, 2002年 3月16日)
 

本稿は, 表記のように, 昨年11月のETRIA主催TRIZ国際会議において発表された, Darrell Mann の論文を和訳したものです。原題は, 「Ideality and 'Self-X'」です。この国際会議の参加報告 (中川  徹, 2001年11月16日英文掲載) において, 私はこの論文をつぎのように紹介しました。
Darrell Mann [13] は, 特許データベースの中から, 真正のTRIZ的解決策を探す興味深い例を示した。TRIZにおける「理想解」は, 問題を「ひとりでに」解ける能力によって特徴づけられる。例えば, セルフ-クリーニング, セルフ-バランス, セルフ-アラインメント, などである。しかし, そのような理想性主導の解決策と, それよりもずっと多数存在する通常の「自動化」 あるいは「自動的」解決策とを区別することが重要である。その区別は次の図で例示されている (Mannは,  「自動-洗浄式濾過器」の特許で理想性主導のものは, 残念なことにまだ存在しないと言っている)。

         図3.  (ETRIA国際会議論文集, 138頁)

彼は, 「セルフ-X」特許 (「自動化」, 「自動的」などを含む) を, 最近15年間の米国特許データベースの中から検索した。検索した特許を個別にチェックして, 2000件以上の「理想性主導のセルフ-X」特許たちを彼は見つけ出した。[二人の参加者がこれらの特許の区別について質問し, Mannは上記の点を繰り返し確認した。] 彼はこれらの2000の特許を機能のカテゴリで分類した。そこには, 自動-配置, 自動-調節, 自動-位置決め, 自動-向心, 自動-平準化, 自動-開閉などの, 物理的動きに関連した機能たちの大きな一族があった。第2の大きなクラスは, 非物理的な変化を提供するもので, 自動-検査, 自動-時間起動, 自動-規制, 自動-制限, 自動-較正などの機能群を含む。そして, 新しく発明された材料や, 新しく発見された効果などを利用した多数の (「セルフ-X」) 特許があることを指摘している。まだよく知られていない, 常識外れのアイデアを記述した多くの特許があることも述べている。 「理想性主導のセルフ-X機能」の特許群の事例のこのような蓄積は, 発明家やTRIZ学習者たちにとって, アイデアの宝庫であるに違いない。なぜなら, 「理想」はほとんど「不可能」と同等であると考える (そして, 実現を諦める) ことが, 今までしばしばだったからである。

このMannの論文は, 今回のETRIA主催TRIZ国際会議における最も重要な成果の一つであると思う。この論文の和訳掲載を許可いただいた著者とETRIAとに厚く感謝する。
著者:   Darrell L. Mann  (バース大学機械工学科, 英国)    e-mail:  Darrell Mann <D.L.Mann@bath.ac.uk>
主催学会:  ETRIA  (European TRIZ Association)    WWWサイト:   http://www.ETRIA.net
なお, 英文の論文は近くTRIZ Journalに掲載される予定である。

 
本ページの先頭 1. はじめに 2. 理想性と「ひとりでに」 3. 「セルフ-X特許」 4. 「セルフ-X」とあなたの問題 ETRIA国際会議報告 (中川, 2001.11) 英文




 

理想性と「セルフ−X」
                     Darrell Mann (バース大学機械工学科,英国)
 

要約

本稿は, 「セルフ-X」という言葉 (たとえば, セルフ-クリーニング, セルフ-バランシング, セルフ-アラインメントなど) を, 理想性の概念に関連した真にTRIZの意味の文脈で組み込んでいる解決策とその解決システムの重要性を議論したものである。本稿は, 米国その他の特許データベースを広範に分析した結果に基づき, 有用な機能Xを「ひとりでに」 (「セルフ-X」) 達成した技術システムの設計解決策に関する最新の技術レベルを明らかにしている。


1.0  はじめに

TRIZの諸ツールの中の「究極の理想解」という考えを使ったことがある人なら誰でも, 「ひとりでに」という言葉に出会ったことであろう。望んでいる機能をコスト無し, 害無しで達成するときに「究極の理想解」が生まれるという考えを受け入れるならば, 理想解の方向を概念化しようとすると, われわれは「システムは自分でその機能を果たす」とか, 「問題はひとりでに解決する」とかといった宣言をすることになる。もちろん実際においてわれわれはそのような理想の目標点からずっと後退せざるをえないかもしれないが, 他の人たちが後退しないで作った解決策のデータベースが成長しつつある。問題を「ひとりでに」解決したシステムたちが, 世界の知識ベースの中で重要な部分を占めてきている。

本論文はそのような解決策を論じるものである。米国特許データベースを手始めに用いて, 「セルフ-X」という性質を特徴とするさまざまの解決策を検証しようとするものである。ここで, Xは, 何らかの有用な機能を表し, 他の発明家たちがそのシステムに達成することを要求したものである。

 

2.0  理想性と「ひとりでに」

特許データベースを詳細に検討する前に, われわれは最初に, 「自分自身で何かをするもの」とTRIZの理想性の概念との関係を明確にすることが必要である。これをしなければならない理由は, 特許データベースを見るとすぐに, 「セルフ-X」 (あるいは「自動-X」) の解決策で, TRIZの「究極の理想解」の概念とは共通点がほとんどないようなものが非常に多数見つかるからである。

例として, 濾過器 (フィルタ) の場合を見てみよう。濾過器の主有用機能とは, 空気や油やその他の物質の流れから, さまざまの性質のゴミを分離することである (図1参照)。濾過器は, 非常に多様な産業において, 広くさまざまな役割に使われている。サブシステムのレベルではいろいろに工夫が凝らされているけれども, 濾過器を一つのシステムとしてみると, 望みとする分離機能を達成するために比較的単純な手段を使っている。濾過器は, 嵩ばって, 壊れやすく, 詰まりやすく, そして, ある期間ゴミを集めたのちには, その性能が相当程度悪化する。このうち特に最後の二つの現象を解決するため, 「セルフ-クリーニング (自動-洗浄) 式」濾過器を作るための多くの努力が払われてきた。
 
 


図1.  濾過器の動作原理

標準的な形式の濾過器を設計・実装するのは比較的簡単である。設計者が考えるべき主要なことは, フィルタ面を通過する許容量の流れを作り, ゴミがフイルタを迂回する意図しない逃げ道 (すなわち, 漏れ) がないように保証することである。

「セルフ-クリーニング (自動-洗浄) 式」濾過器の大多数は, フィルタを通る流れの方向を逆転させることを基本原理にしている。すなわち, ゴミは, 通常方向の流れ (図の緑色の矢印) ではフィルタ面に押しつけられているのに対して, 逆方向の流れによってフィルタ面から押し退けられる。このように流れを逆転させることは, 「逆転洗浄」あるいは「バックフラッシング」と通常呼ばれている。フィルタを「洗浄する」のに (さまざまな程度で) 成功しているけれども, この「セルフ-クリーニング」能力の導入は, 濾過器システム全体の複雑さを随分増加させることを意味するのが普通である。たとえば, 流れを逆転させる手段を導入する必要があり, フィルタから吹き飛ばされたゴミを集める手段を導入する必要があり, いままで一方向の流れに対してシールしていたものを二方向に対してシールしなければならなくなり, さらに, バックフラッシングの動作の開始のため, あるいは開始の時期をユーザに知らせるために, 相当量のハードウェア (そしてまた, ソフトウェア) を追加する必要がある, ことを意味する。

そのため, われわれが「セルフ-クリーニング」能力 (すなわち, 濾過器が自分でフィルタを洗浄する能力) を導入したかもしれないけれども, システムがずっと複雑になってしまったので, われわれは必ずしも「究極の理想解」を導いたことにはならない。

それなら, われわれはどのようにして, このような「セルフ-クリーニング」設計と, TRIZが「究極の理解解」と定義するような「セルフ-クリーニング」設計とを, 区別できるのだろうか?

一つの有用な方法が進化のトレンドから導かれる。すなわち, システムが進化するときに, システムはまずどんどん複雑になり, その後で初めて再び単純化できることが観察されている。図2は, 典型的なシステムについて, 「複雑性」と時間との基本的な特性を示している (文献1参照)。

そこで, 「セルフ-クリーニング」式濾過器の設計についての現在の技術レベルは, 上記の伝統的な進化の過程に沿っており, そこでは, 新しい機能 (この場合には, 「洗浄」機能) を追加しようとすると, システムがより複雑にならざるをえないことを意味している。それとは逆に, 理想性主導のルートから考えられる「セルフ-クリーニング式濾過器」は, システムを複雑化しないで「セルフ-クリーニング」を達成することが一体どうすれば可能になるのだろうかを, われわれにもっともっとよく考えるようにさせる。


図2.  伝統的進化過程と理想性主導進化過程

言い換えると, TRIZは, ものごとをする伝統的なやり方をバイパスすることを, われわれにもっとよく考えるようにさせる。伝統的なものの考え方は, 図3aに示すような現状技術を与える。それは, 図3bに示すような, 「究極の理想解」から導かれる「セルフ-クリーニング式濾過器」とは, ほとんど対応しない。「真の」 (理想性主導の) 「セルフ-クリーニング式濾過器」 - すなわち, フィルタが本当に「ひとりでに洗浄する」もの - は, 今日では可能でないのかもしれない (あるいは, 実は可能で, それはもはや「ゴミを遮るもの」ではないのかもしれない) が, われわれは少なくともそのような疑問を持つことが大事なのである。
 
 


図3.  「セルフ-クリーニング式」濾過器についての伝統的概念と理想性主導の概念

2.1  もう一つの例

図3bに示すようなタイプのセルフ-クリーニング濾過器を買うことは今日不可能である。「究極の理想解」から導かれた解決策を他の産業がうまく達成していることを例示するために, 少し見方を変えて「セルフ-クリーニング」の解決策の例を見てみよう。今度は, 「セルフ-クリーニング」オーブンの例である。セルフ-クリーニング式オーブンはずっと昔からある。上記の濾過器と同様に, いくつかのオーブンでは, セルフ-クリーニング機能を実現するのに複雑性を増加させてきた。ファンや排気口を取り付けて, きれいに保ちたい壁面の近くに空気が流れるようにした。しかし, 最近になって, 複雑性を増加させずに機能を達成しようという動きが出てきた。この意味で, 図4に示した発明は, 既存の資源を使って「セルフ-クリーニング」の機能を達成する方法がないだろうかと考えて, 生み出されたものである。このケースでは, 答えはイエスであった。オーブンには温度を上下させ, 一定温度に制御する機能があった。それなら, その既存の能力を使って, 器壁の温度を熱くし, オーブンがきれいでないとわれわれが考えるさまざまの汚れを分解してしまえばよいではないか。


図4.  米国特許 5964211 「熱分解によるセルフ-クリーニング式ガスオーブン」

特許5964211の解決策は, 伝統的な発明アプローチよりも, 理想性主導の発明アプローチにずっと近いものである。

 

3.0  「セルフ-X 特許」

米国特許データベースに関して, 「セルフ-X」に基づく (「セルフ-」の同義語である「自動的」や「自動-」などを含む) 特許の研究を行った。その目的は, 世界の技術が, どんな機能たちを「ひとりでに」提供するシステムを得る方法を知っているか, という観点から最新の技術レベルを明確にすることであった。その検索には, www.delphion.com にあるブーリアンテキスト機能を用いて行い, 1985年から現在までの期間をカバーしている。

まず最初に, 特許データベースの中にどれだけの割合で「セルフ-X」特許があるかを検討した。その結果を図5に示す。
 
 


図5.  全特許の中で「セルフ-X」特許が占める割合

図は, 「セルフ-X」特許の割合が緩やかに増大していることを示している。このことは, 理想性の向上が技術革新の全体的な推進力であることと合致している (ただし, 増大の程度は, 予想/期待するほど劇的でないかもしれないが)。しかしながら, 特許全体の年間登録数が最近劇的に増加したという事実のために, 図は「セルフ-X」特許の総数がこの15年間で3倍以上になったという事実を表に出していない。この意味で, ひとりでにものごとを実行できるシステムを設計することの重要性を, より多くの発明家たちが認識しつつあるというのが, この図のメッセージなのである。

その次に研究したのは, 発明家たちがその発明の中で, どんなものを「ひとりでに」やらせているかを調べた。図6がその結果をブレークダウンしたものである。この図を作るためには, 2000以上の特許を一つ一つ検討した。「伝統的」な解決策と, 「理想性-主導」の解決策とを絶対的に区別することはできなかったが, 発明家たちがその発明で提供しようとしている機能を明確にすることに主眼を置いた。図では, 機能Xについて「セルフ-X」特許の出現頻度の降順に並べた (すなわち, 「セルフ-アラインメント」 (自動-配置) が最も頻度の高い型の「セルフ-X」特許である)。


図6.  「セルフ-X」特許が提供している機能たち

この図はいくつもの興味深い事実を浮き彫りにしている。まず, 「セルフ-コンテインド」 (自動-内蔵) というカテゴリを含めたことに関しては, (これが必ずしもある機能を含んではいないという点で) 議論があるかもしれないが, 「セルフ-コンテインド」は, 出現数最大の「セルフ-X」機能 (すなわち, 「セルフ-アラインメント」) よりも, ずっと少ない数しかないことに注目すべきである。実際, 「セルフ-アラインメント」能力を提供することを主眼にした特許が, 200件近くもある。

「セルフ-アラインメント」 (自動-配置) は, 物理的な移動に関連した同様の特許の大きなファミリ (すなわち, 「セルフ-アジャスティング」(自動-調節), 「セルフ-ポジショニング」 (自動-位置決め), 「セルフ-センタリング」 (自動-向心), 「セルフ-レベリング」 (自動-平準化), 「セルフ-オープニング/クロージング」 (自動-開閉)など) にまとめて考えるのがよいかもしれない。これらのほとんどすべての場合に, 達成される移動の程度は比較的小さい。おそらくこれは, 現在の技術レベルを規定するのに意味のあることであろう。すなわち, いくらかの発明家たちは, 物理的な物をひとりでにほんの少しだけ動くようにする方法を知っていると言える。

「セルフ-X」機能たちのもう一つの大きなクラスは, (比較的容易に得られる) 非物理的な変化を提供することに関わっている。それらの機能は, 主として, 測定を基礎とした機能 (例えば, 「セルフ-テスト」 (自動-検査)や「セルフ-タイム」 (自動-時間駆動) (多くのコンピュータの応用がある) など) あるいは, 機械的な面で, 「セルフ-レギュレート」 (自動-規制), 「セルフ-リミット」 (自動-制限), 「セルフ-キャリブレート」 (自動-較正) など, からなっている。

もう少し頻度が少ない適用例を見ていくと, 新しいあるいは新興の科学知識を利用した発明たちが見つかる。このカテゴリには, 例えば, 形状記憶の合金やポリマーを利用して拡張/収縮するもの, 「蓮の葉効果」を使ってひとりでに清潔になるもの, 酢酸ナトリウム (あるいは同様のもの) の相変化に伴うエネルギー蓄積手段を利用してひとりでに温めるもの, コンピュータ上での遺伝的アルゴリズムやエキスパートシステムなどの利用の増大の結果としてひとりでに学習するもの, などである。

さらにもう一つのグループをなす「セルフ-X」のタイプは, 「セルフ-バランス」 (自動-均衡化), 「セルフ-シール」 (自動-密閉), 「セルフ-リペア」 (自動-修復) などを例とするもので, 比較的最近の技術革新で, 大多数の問題解決者たちの目にはまだ触れていないようなものである。この文脈で, 物を「セルフ-バランス」させることは特に興味深い。回転する物を設計する産業はどこでも, 何らかの段階でバランスさせる問題に直面している。製造段階 (そこでは, 不均衡な力を減少させるために, 製造の許容度を厳しく設定している), 組み立て段階, 試験段階 (バランスをとる作業を容易にするための機械に多くの部門が大きな投資をしている), あるいは, サービス段階で直面している。一方, この領域に, いくつかの, 他の産業部門に移転可能な, 優れた特許が存在することを認識している人たちは, (例え存在していても) 少ししかいない。

「その他」のカテゴリには, 一つ二つの参照例しか持たない「セルフ-X」機能たちが広範囲に渡って含まれている。その中には, モールド (鋳る), シンター (含浸する), ポリッシュ (磨く), イルミネイト (照らす), デオドライズ (臭いを消す)(!) などの機能があり, やはり他の問題解決者たちがまだ広くは探求していないような, 働き (あるいは潜在能力) を表している。

 

4.0  「セルフ-X」とあなたの問題

「ひとりでに」機能を達成する解決策たちは, 技術進化全体の推進力が理想性の向上であるという世界では, 非常に重要な意味を持つ。

この意味で, 「究極の理想解」の概念, および, 「ひとりでに」という語を組み込んだような解決策 (すなわち, 問題がひとりでに解決するような解決策) を探求するという考えは, TRIZのツール群の中でも非常に強力なツールである。

ある種の問題は, その問題を解こうとする者が「究極の理想解」の方法を使って考えることを (非現実的ではないにしても) 困難にするような制約を含んでいることがある。しかし, それでもなお, 図7 (文献2) に示した模式は, 多くの問題を考える出発点として有用である。「究極の理想解」の考え方は, 問題を解こうとする者にまず, 実現したいと思う機能をはっきり (登録) させ, それから, どうしたらシステムがその機能をひとりでに (すなわち, 伝統的な問題解決法がいつも持っている複雑性の増加を起こすことなく) 提供できるかを考えるようにさせる。

特許データベースに見いだされる先人たちの「セルフ-X」解決策は, われわれ自身が達成したいと願っている機能を「ひとりでに」提供することに, 誰かがもうすでに成功しているかもしれないという事実を十分に証言するものである。
 
 


図7.  「究極の理想解」による問題定義の概念



結論

1) 「セルフ-」 (「ひとりでに」) というのは, 問題に対する優れた解決策を探求するという文脈では, 非常に重要な語である。もし, 一つのシステムが問題を「ひとりでに」解決することができるなら, それは, システムを複雑化するような外的な要素を導入することを必要とする解決策よりも, より理想的な解決策であろう。

2) 「セルフ-」の定義は, 伝統的なものと, 理想性主導のものとには違いがある。伝統的には, われわれが新しい機能を追加すると, システムはより複雑にならざるを得なかった。理想性主導の「セルフ-」の定義は, 新しい機能を追加するのに, システムの中あるいは周辺にすでに存在しているリソース (資源) を使用し, 複雑性を増大させないで, 達成することができないだろうかとういうことを, われわれにもっと強く考えさせる。

3) 他の問題解決者たちが達成した「セルフ-X」機能にどんな種類のものがあるかを明らかにするのに, 特許データベースは良い出発点 (知識資源) を提供する。
 

参考文献

1) D. L. Mann, 'Contradiction Chains (矛盾の連鎖)', TRIZ Journal, 2000年1月。
2) D. L. Mann, 'The Four Pillars of TRIZ (TRIZの4本の柱)', 招待論文, EDC2000, Brunel 大学, 2000年5月。
 
 
本ページの先頭 1. はじめに 2. 理想性と「ひとりでに」 3. 「セルフ-X特許」 4. 「セルフ-X」とあなたの問題 ETRIA国際会議報告 (中川, 2001.11) 英文

 
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最終更新日 : 2002. 3.28    連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp