大阪学院大学 外国語学部ホームページ
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福本恵里香(外国語学部英語学科2000年卒業、尼崎市立尼崎産業高等学校教諭)

大学を卒業してから、塾の講師や学校の常勤・非常勤講師を経験し、6 年目にして、兵庫県の教員となることができました。2010 年度で、尼崎産業高校に赴任して6年目となります。講師の時も、教諭となった後でも、笑いのない日も、悩みのない日もありませんでした。教師は、「心」をつかう仕事であると、実感しています。

私が大学に行ったのは、教師になるためでした。教科に英語を選んだのは、勉強を続けたかった教科が英語だったからで、得意だったからではありません。専門教科の力が不足していると分かっていたので自分なりに勉強していたのですが、採用試験に落ちるたびに落胆し、焦りと諦めが入り交じった複雑な気持ちを味わいました。また、挑戦4年目くらいになると、教師の資質がないと言われている気がして、自信をなくすこともありました。私が心折れずに挑戦し続けられたのは、教採以外にも、英検や情報の教員免許の取得に挑戦し、1つずつ目に見えるスキルをつけていったからだと思います。1年ごとに成長した印をつくれたことは、私の気持ちを楽にしてくれました。最終的に合格できたのは、諦めなかったことと、あとは運のおかげだったなと思っています。

教師は、すばらしい仕事ですが、同時に辛い仕事でもあると思います。担任やクラブ顧問や教科担当として生徒と関わる中で、目標をもって努力したり、成果を出して評価されたりする生徒たちを見て、自分のことのように喜び感動できるのは、教師の特権だと思います。ですが、その一方で、生徒の人生に影響を与えることができる、「教師」という立場の重さを感じ、反省することも多くあります。希望を見つけられずに学校をやめていく生徒たちに、様々な事情があるにせよ、私ができることが、もう少し何かなかったのかと思うと、歯がゆくいたたまれない気持ちになります。

大阪学院大学には、英語教師を目指す人たちが、毎年20 名程度いると聞きました。また、英語力をつけることができる新しい施設ができたと聞いています。自分が諦めずに、努力を続ければ、最後には笑えると信じています。いろんな周りの環境をフルに利用して、頑張ってください。

自分なりに挫折もし、成功も経験してきたからこそ、生徒に伝えられることがあると思っています。これからも、失敗もするかもしれませんが、「心」をこめて、頑張りたいと思います。