大阪学院大学 外国語学部ホームページ
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福居 春日 ― フランスにますます魅了されて ―

 Bonjour! 2014年9月からフランスのオルレアン大学に留学している3年次生の福居春日です。こちらに来て既に留学期間の半分が経過しており、夏の強い日差しも秋冬の寒さも経験しました。去年の冬は晴れ間が少なく、雨や曇りの影響で非常に寒かったのですが、2学期が始まった1月中旬には落ち着き始め、2月下旬ともなると陽射しから春の兆しを少しずつ感じるようになりました。

 Premier semestre(前期)を振り返ると、コミュニケーションに苦労した日々でした。日本での私のフランス語学習は文法や読解に偏っていた為、会話練習が疎かになっていました。そのため、現地の生活にいざ入り込むと、簡単な質問にもパニックになることもありました。幸いにも、今では友人たちのおかげでおしゃべりを楽しめる日々を送っています。フランス語圏への留学を希望する方は、OGUの授業からたくさん知識を取り入れ、さらに仏検、TCF、DELFに挑戦し、会話などをしてフランス語運用能力を磨くことを強くお勧めします。

 さて、滞在期間6ヶ月が経った現在、フランスの様々な地方を巡り、人とのふれあいや各地の観光名所や郷土料理を経験したおかげで、この国にますます魅了されています。この国に溢れる魅力とは、歴史、芸術、自然、文学、gastronomie(美食文化)など世界的に認知されているものはもちろん、現地の時間の流れの中での発見もまた素晴らしいものだと感じます。たとえば、私が3月に訪れた南フランスではラベンダーやミモザが至る

<オルレアンのシンボル

      サント・クロワ大聖堂>

ところで咲き乱れ、あたたかな香りが春の訪れを知らせてくれます。また、各地の歴史的建築物を訪れてみると、長い年月の中で繰り返された修復部分の濃淡が時の流れを強調し、歴史を目で感じることが出来ます。こうして感性が磨かれることも、私がフランスに来てよかったと思う理由の一つです。そしてさらに私を魅了するものとは、歴史です。フランスでは様々な「歴史」を意識せざるを得ません。たとえば、オルレアンの町では救国の少女ジャンヌ・ダルクにいたるところで出会うことができます。彼女の魂は600年近く経ったいまでもこの町の人々と共にあると感じます。また、アルザス地方のストラスブールを訪れると、街並みや郷土料理からフランスにいながらドイツを感じることができるでしょう。それはかつてフラン

スとドイツの狭間で幾度も揺れたこの町の歴史がいまに伝わっているからなのです。この町のグーテンベルク広場には、旧約聖書の一節が記されています。ここだけでなく、旧約聖書の創世記の内容を知っていれば、さらにフランスでの発見が増えるでしょう。実際、こういった知識は私の留学生活を豊かなものにしてくれました。

<ストラスブールの街並み>

 残りわずかな留学生活ですが、この国に溢れるたくさんの魅力が私を構成する一部になると思うと、まだまだ期待でいっぱいです。最後まで私なりの留学を築いていきます。そして、私の後にオルレアン大学に留学する方に、私の現地での経験がヒントになれば幸いです。


                                       2015年3月(2012年度生)