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森澤 亜希子 -スウェーデン留学便り-

私はスウェーデンのヴェクショー大学に本学の交換留学生としていかせていただきました。

留学先をスウェーデンに決めたのは、今まで授業などで学んできた英米文化以外の新しいものに触れ、そのなかで自分の視野を広げたいと思ったからです。交換留学をすることで卒業が遅れてしまうことや就職活動のスタートが遅れてしまうということが気がかりでしたが、留学すること自体が目標でもあり、憧れだった空港で働くということに近づけるかもしれないという思いもあって、留学をきめました。

スウェーデンという、それまでほとんど知らなかった国に長期留学するにあたっては、不安に思うこともたくさんありました。しかしその反面、おとぎの国のようなイメージを抱いていたので、わくわくした期待に満ちた思いもせおってスウェーデンに旅立ちました。わたしがスウェーデンについてはじめて持った印象は、豊かな優しい気持ちがいっぱいあふれているところだというものでした。飛行機で現地におりたった日、右も左もわからないわたしに親切に話しかけてくれた人、暖かく迎えてくれたホストファミリーに対して、日本の都会生活ではなかなか出会えなかったものを感じました。

わたしは4ヶ月スウェーデンの家庭でホームステイし、残りの5ヶ月は寮生活を経験しました。ホームステイでは、スウェーデンをたっぷり感じることができました。一番印象に残っているのはクリスマスです。赤い服をきたサンタクロースがプレゼントを届けに来てくれたのです。それは私の描いていたスウェーデンそのものでした。生活にゆとりを感じました。

勉強面は、わたしが思っていた以上に大変でした。ヴェクショー大学では、留学生用の英語の授業というものがなく、行ってすぐ英語を使って何かを勉強するというスタイルでした。授業内容をはじめはまったく聞き取れず、ぜんぜんついていけませんでした。何とかなるだろうと考えていた自分の甘さを思い知りました。しかし、悪戦苦闘しながらもあきらめずに努力したことは、今は自信となっています。また、何事にも挑戦するという姿勢からは、たとえ失敗しても何か得るものがある、だから無駄はないのだということを学びました。

新しい環境のなかでは、楽しいことだけでなく、つらいこともありました。伝えたいこともうまく伝えられないというはがゆい思いもしました。また、いろんな人の生き方や考え方に触れてゆくなかでも、見習うことが多く、自分と向き合う時間も多くありました。つらくてどうしていいかわからなかったとき、たどり着いたのは、周りの人への感謝の気持ちの欠如でした。留学準備の段階でも、留学中にも、いろいろなひとに支えてもらっているということを実感したのは、わたしにとって大きな収穫でした。出来ないことばかりに注目するのではなく、今あるものや、人の優しさなどに目を向けることが出来るようになったとき、こころに余裕ができました。スウェーデンの都会とは違うのんびりした生活の中でだからこそ気づけたことかもしれません。

この留学は自分が成長するよい機会でした。わたしは帰国後就職活動を始め、留学前に目指そうと決めた空港グランドスタッフの内定を頂くことができました。スウェーデンに留学しなければ恐らく手に入れられなかった仕事だと思います。留学して得られるもの、見えてくるものは、たくさんあります。そして異国の地で経験したこと、素敵な思い出はわたしのこれからの人生で大いにプラスに働くと思います。