TRIZシンポジウム 基調講演

新しい世代のやさしいTRIZ

中川 徹 (大阪学院大学)
第1回TRIZシンポジウム (主催: 日本TRIZ協議会)、
基調講演(1)、
2005年 9月 1日〜3日、ラフォーレ修善寺、伊豆市

[掲載:2005. 9.20]

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編集ノート (中川徹、2005年 9月15日)

本稿は、標記のように、日本TRIZ協議会主催の第1回TRIZシンポジウムにおける、基調講演です。本ホームページに同シンポジウムの発表を今後順次掲載していく予定です。

このHTMLページには、Proceedingsに印刷されたA4で1ページの概要説明を記載し、リンクを張ります。一方、Proceedingsに印刷された発表スライドは別にPDFファイルの形式で掲載します。なお、英文でも掲載していますのでご覧下さい。

本稿では、本ホームページで繰り返し書いていることを、まとめて述べています。


「第1回TRIZシンポジウム」 (基調講演)

新しい世代のやさしいTRIZ

中川 徹 (大阪学院大学)

概要:

TRIZが西側諸国に紹介されて十数年になり、その全体像が理解されてきたと同時に、古典的TRIZから脱皮する必要が明確になってきた。従来のTRIZが知識や方法の巨大化・複雑化に進もうとするのに対して、ずっと簡単でかつ有用な方法が現れ「破壊的技術」として育つ基盤ができてきた。TRIZの考え方をよく消化した上で、さまざまな実地の問題を創造的に解決するための、理解しやすく実践的な方法論「新しい世代のTRIZ」が求められている。USITがそれに応えると筆者は考える。USITが持つ「6箱方式」の全体構造は、創造的問題解決に一般的な新しい理解を作り、類比思考から解放されて、スムーズで有効な問題解決の方法を提供している。企業などでの実践が進みつつある。

説明:

TRIZは発明と問題解決のための膨大な知識ベースと多様な方法を作り上げた。また、それらをしっかりマスターした人々の能力の高さを示してきた。しかし、ロシアで樹立された従来のTRIZには、歴史的な経緯とその膨大さに伴う難解さがあり、その全体構造がすっきりしていない。このため、現在の西側諸国においては、長期間をかけてその内容をマスターするのは一部の人たちに限られざるをえず、技術者やホワイトカラー一般の広範な要求に応えられていないことが明確になってきた。TRIZが見出した多くの考え方をベースにしつつ、ずっと「すっきり」とした (簡単でかつ有効な) 新しい考え方を提示して、これらの広範な要求に応えることが必要である。

「新しい世代のTRIZ」にとって大事なことは、その基本的な概念が明確ですっきりしていること、全体構造と全体手続きが明瞭であること、実践的で実地における「創造的問題解決」にとって有効なことである。日本における技術革新をリードするものとして、そのような方法の体系を作り上げ、企業における実地の問題解決に適用・展開して、実績を作りつつ改良していくことがいま求められている。

そして筆者は、USIT (統合的構造化発明思考法) が、そのような「新しい世代のTRIZ」という要求に応えるものだと考える。USITは、まさに上記の諸観点からTRIZを再編成したものである。特に、オブジェクト-属性-機能の基本概念、USITオペレータの概念、「6箱方式」で表現した全体構造、スムーズで一貫した全体手続き、その手続きを実施する簡潔で有効な諸手法、実践的なトレーニング方法などの一式を持っている。企業における実地の問題解決にこのUSITを展開して、実績を作りつつ改良していきたい。




 

発表スライド (PDFファイル) (4スライド/ページ、全 48スライド) ここをクリック

 

 

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最終更新日 : 2005. 9.20    連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp