TRIZ/USIT 解説・紹介

連載: 技術革新のための創造的問題解決技法!! TRIZ

第1回 TRIZとは何か  FAQ

中川 徹 (大阪学院大学)
InterLab (オプトロニクス社), 2006 年 1月号 (No. 87), pp. 48-51

許可を得て掲載。無断転載禁止。  [掲載:2006. 1.13]

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編集ノート (中川徹、2006年 1月10日)

本件は、産学官連携支援マガジン『InterLab』誌に掲載開始した長期連載の第1回です。同誌のご好意によりここに掲載しています。

同誌で発行された形のものは PDFファイルにしています。ここをクリック下さい (PDF 326KB)

また、ここにHTML形式のページを作り、いろいろなところへのリンクを張りましたので、ご活用下さい。

なお、このページはTRIZについて初心者の方のための、TRIZ紹介のページとしても位置づけております。TRIZ紹介の親ページ その他へもリンクしておりますので、ご活用下さい。

目次:

(1) はじめに

(2) TRIZとは何か?

(3) TRIZの情報源と教科書

(4) TRIZの基本的なモチーフ

(5) 発明の思考法

(6) TRIZの普及状況

(7) 日本での普及・推進状況

(8) 新しい世代のTRIZ

 


技術革新のための創造的問題解決の技法!!  TRIZ

第1回 TRIZとは何か FAQ

大阪学院大学   中川 徹

InterLab誌, 2006年1月号 (No. 87), pp. 48-51

(1) はじめに

このたび、産学官連携支援マガジンInterLabに招かれて、表題の連載を開始することになったのは、大変うれしいことです。

技術革新の必要性が叫ばれ、技術立国/知財立国の諸政策が取られていても、技術革新をするための創造的な問題解決の方法について、しっかりした指針がいままでありませんでした。われわれが欲しいのは、「技術革新を達成する確実な思考法」であり、もっとくだいていえば、「発明のアイデアを得る科学的方法」です。

もちろん従来から、「頭を柔軟にする方法」とか、「発想法」とか、「発明のノウハウ」とかが、いろいろに語られてきました。しかし、もっとしっかりした科学技術の基盤を持ったもの、多様な科学技術の応用分野において確実に広く適用できる、しっかりした方法論が欲しいのです。

ここに述べるTRIZはそのような期待に応えるものです。旧ソ連の民間で60年に渡って開発・樹立され、冷戦終了後西側諸国に紹介されて、米・欧・日・韓で製造業の企業を中心に普及しつつあります。

今回はその導入として、簡単なQ&Aの形式で説明します。

(2) TRIZとは何か?

Q: TRIZ は何の略号ですか?

A: 「発明問題解決の理論」を意味するロシア語の頭文字をつづったものを、英語の表記に直したものです。発音は、英語の 'trees'とほぼ同じです。世界中にTRIZという表記で通用しています。

Q: 誰が始めたものなのですか?

A: 旧ソ連で、Genrich Saulovich Altshuller (アルトシュラー, 1926-1998) が、1946年に着想し、反体制として弾圧されながら50年に渡って発展させ、確立させたものです。

Q: なんだか、謎めいた感じですね。

A: たしかに、日本に本格的に紹介され始めた1996〜1998年頃は、言葉の壁があって謎に満ちていました。欧米には、アルトシュラーの直弟子たちが多数移住して活動を始めていましたから、もう少し直接に伝わったのでしょうが、日本には間接的でしたから、私たちには謎めいていました。

その後、Web情報が豊富になり、米・欧でTRIZの国際会議が毎年開催されるようになり、謎も解けてきました。私自身も1999年夏にロシアに2週間取材旅行をし、アルトシュラーの遺族とも直接の繋がりができました。

(3) TRIZの情報源と教科書

Q: TRIZについて調べるには何を見るのがよいですか?

A: TRIZは (西側諸国では) 新しい分野ですから、インターネット上での情報が豊富です。検索エンジンGoogleで 'TRIZ' を指定すれば、日本と世界のサイトがすぐに分かります。

日本では私が編集している『TRIZホームページ』(www.osaka-gu.ac.jp/php/ nakagawa/TRIZ/) が、最新の情報をどんどん伝えています。個人の編集ですが、日本と海外のいろいろな人々の論文・寄稿を掲載しており、国際会議の報告もあり、和・英両方で発信しているのが特徴です。

世界では、西側の普及の初期から牽引役を果たしているのが、米国のWebサイト『TRIZ Journal』(www.triz-journal.com) で、月刊で6〜10編の論文・記事を掲載しており、最も重要なサイトです。非営利で中立的・学問的な立場を維持しています。

Q: 入門書にはどんなものがありますか?

A: いくつかありますが、推薦するのが難しいです。それよりも、TRIZ HP (『TRIZホームページ』の略記、以後同じ) の「TRIZ紹介」に掲載している短い記事をいくつか読んで、その後で本を読むとよいでしょう。

強いて挙げれば、『革新的技術開発の技法: 図解TRIZ』(三菱総研編著、1999年、日本実業出版社) がよいでしょう。

入門書の多くが、古典的なTRIZをベースにして初期に書かれており、いまになると、諸技法をもっと適切に選択して、分かりやすく書き直すとよいと思われます。

Q: きちんとした教科書はありますか?

A: Darrell Mann 著の新しい教科書『TRIZ実践と効用 (1) 体系的技術革新』(中川徹監訳、創造開発イニシアチブ刊、2004年) が優れた教科書です。ロシアの古典的TRIZを消化し、技術革新の方法に関する西側のさまざまな研究成果をも取り入れ、また、著者自身がTRIZの知識ベースを大幅に刷新して、新しく書き下ろしたものです。現代化されたTRIZの教科書として、じっくり学ぶとよいでしょう。

(4) TRIZの基本的なモチーフ

Q: TRIZを生んだそもそもの発想はどんなものなのですか?

A: アルトシュラーは若いときから発明の才があり、20才のときにすでに海軍の組織で特許関係の仕事をしていました。多数の特許を調査する中で、「特許のアイデアのエッセンスには、似たパターンがしばしば現れる。もしそのパターンを抽出して学べば、誰でも発明家になれるだろう」と考えたのです。

Q: それで特許から抽出したパターンが「発明原理」だというのですか?

A: アルトシュラーは「40の発明原理」 (サブ原理レベルでは約100項) を抽出・整理しています。分割の原理、分離 (摘出) の原理、局所的性質の原理、などから複合材料の原理など、いろいろです。

Q: それは、直感的に抽出したのですか?何か根底に原理・方針はあるのですか?

A: 直感的という方が本当でしょうね。TRIZは基本的にボトムアップに、事実を整理していって次第に仮説を形成し、それを実地応用で検証しながら高めていく、深めていくという、帰納的・実証的なアプローチで形成してきました。この40の発明原理はその後ずっと使われて、各原理の含蓄が深まり、多数の事例が集められています。

Q: その他にも特許の分析からまとめたものがあるのですか?

A: 沢山あります。科学技術の現象・原理や諸技術を網羅したもの (「物理・化学的効果 (Effects) データベース」)、機能目標から実現手段を調べるデータベース、「技術の進化・発展の方向をまとめたもの (「進化のトレンド」)、などです。技術の専門分野に依存しない、汎用的な記述のしかたが特徴です。

Q: TRIZではそれらをどのように使おうとしているのですか?

A: 基本的に問題を抱えている技術者たちの視野を拡げ、自分の専門知識だけでなくて、他の科学技術分野、他の産業などでの知識を有効に使えるようにしようとしているのです。TRIZでは「誰かがどこかであなたの問題をすでに解決している」というのを、「警告」としてではなく、「解決の鍵」として使おうとしています。自分の問題の「本質」が解決されているのであって、実際の問題の解決策は、状況によっていろいろに変化が必要であり、そこに自分の創造もあるのだと考えます。

Q: デボノの「水平思考」と同じですね。

A: 基本はそうですが、精神論ではなく、具体的に知識ベースを蓄積し、活用するのがTRIZです。知識ベースのしっかりした枠組みを創るのが、アルトシュラーの優れた点であり、TRIZの伝統です。

(5) 発明の思考法

Q: 発明のアイデアを出す方法についても、TRIZは何かもっているのですか?

A: もちろんです。アルトシュラーは技術上の困難な問題に対して、妥協をせずに、確実に創造的な解決策を創り出す方法としてTRIZを開発しました。

Q: それはどんな場面で使うものですか?

A: まず第一は、将来の製品やサービスを構想する場合です。9画面法で、現在の製品やサービスの上位と下位のシステムを考え、過去・現在・未来の発展を、「進化のトレンド」の知識などを使って考えます。

そして第二は、技術的な問題 (困ったこと) に遭遇した場合に解決策を考える場面です。一つの製品・サービスの初期の企画・設計・開発の段階だけでなく、製造の段階でも、保守の段階でも、要するに技術的な問題点を解決する、そのための基本方針を創るのに使います。

Q: いわゆる「発想法」とか「発明のノウハウ」とは、どう違うのですか?

A. TRIZでは、問題の設定、問題の分析、解決策の生成など、きちんと段階を踏んで問題解決をします。知識ベースを使うとともに、しっかりした技術的思想に基礎づけられたものです。

Q: 問題の設定や分析の段階の方法では、どんな特徴があるのですか?

A. TRIZは多くの方法 (技法) を持っていますし、いろいろな適用法と全体プロセスを持っていますので、なかなか説明が難しいのですが、共通にいえるのはつぎのような特徴です。

まず、問題を広く体系的に捉え、問題の根本原因を考えて、その問題の技術システムのメカニズムを理解しようとします。システムの機能と属性に関する分析をきちんとするのも、特徴です。

Q: 解決策のアイデアを出す段階に方法をもっていますか?

A. 沢山もっています。前述のように知識ベースに蓄積した「発明の原理」や「進化のトレンド」などの中から、分析結果に応じて有効そうなものをヒントとして提示することが、最も典型的で有効なやり方です。TRIZの機能分析のやり方の一つに「物質-場分析」と呼ばれるものがあり、その分析結果に応じて出されるヒント集を「76の発明標準解」と呼んでいます。

Q: TRIZで最も特徴的な方法はどんなものですか?

A: それは、問題がもっている本質的な困難さを「矛盾」として明確にし、その上で (妥協や最適化でなく) きちんと解決することです。

TRIZでは、「一つの側面を改良しようとすると、別の側面が悪化する」型の矛盾に対しては、これらの側面の組に対していままでの発明者たちが最も多く使用した発明の原理を抽出しており、「アルトシュラーの矛盾マトリックス」と呼んで公表しています。

また、「一つのシステムの一つの側面に対して、正・逆の互いに対立する要求が同時にある問題」 (これをTRIZでは「物理的矛盾」と呼びます) を、確実に解決する方法をもっています。

Q: そんな「二律背反」の「にっちもさっちもいかない」状況が解決できるのですか?

A: できます。 その方法は、「分離原理」と呼ばれ、つぎの3段階で行います。「(1) 対立する要求を吟味して、それらを空間、時間、またはその他の条件で分離しなさい。(2) 分離できたら、分離した状況でそれぞれの要求を完全に満たす解決策を作りなさい。(3) そして、両者を統合して用いなさい。」大抵の問題で、(1)(2) は比較的容易に進みますが、(3) で、はたと困ります。この段階に、それぞれの分離条件に応じて、多数の発明原理が有効であることが知られています。発明原理をうまく適用すると、矛盾が鮮やかに解決されます。

Q: それが本当なら凄いことですね!?

A: もちろん本当です。多くの発明者たちがブレイクスルーを達成し、その結果を特許として記録しているわけで、その中の論理を深く研究した結果、TRIZはこのような「矛盾を解決する方法」を見出したのです。哲学でいう「弁証法」の論理を、技術の世界で明確に創り上げたものです。これが科学技術に対するTRIZの最も重要な貢献だと、私は思います。

(6) TRIZの普及状況

Q: では、TRIZの普及状況はどうなのですか? 旧ソ連では普及したのですか?

A: アルトシュラーは、その生涯を通じてTRIZの開発・普及に尽力したのですが、旧ソ連ではずっと「反体制」として弾圧・抑圧されてきました。1970-74年の4年間だけ、彼はバクーで公的な活動が許され、毎週日曜日にだけ開講する大学院レベルの2年間のコースで教えました。約100人の優秀な弟子を育てています。それ以外の期間は、SF作家として得た収入で、無料のTRIZセミナーを各地で開き、弟子たちとの往復書簡でTRIZを確立・普及させて行ったということです。

Salamatovによれば、旧ソ連でのTRIZの最盛期は1990年頃 (旧ソ連の崩壊の直前) で、全国各地に約200のTRIZスクール (公的な大学の研究室から、私的なグループまでいろいろ) があり、そこで合計約7000人の学生 (学部生や大学院生、および技術者たち) が学んでいたとのことです。自発的に集まった人たちをしっかり訓練して養成したようですが、工場などで組織的に人を養成しTRIZを適用したという経験があまりないようです。

Q: では、西側諸国にはどのようにして紹介されてきているのですか?

A: 冷戦終了後、1990年代の初めから、多数のTRIZ専門家たちが米国・欧州に移住しました。特に米国に移住した専門家たちは、会社を作り、TRIZの知識ベースをパソコン上で快適に動くソフトウェアツールに仕上げました。彼らは、旧ソ連で樹立したTRIZの理論・方法を持ち、このツールを売り込み、多数のセミナーやコンサルティングをして、従来の全社的品質管理運動にならってトップダウン的にTRIZを普及させようと努力しました。

Q: すると、欧米で爆発的に売れたのですか?

A: TRIZツールが洗練されてきた1990年代後半の一時期は、そのツールの評価が極めて高く、米国の大企業を中心に大規模にTRIZツールが導入されたといいます。ツールの習得を中心として、多くのTRIZセミナーも企業内で行なわれたようです。ただ、それが定着したのは一部の企業に限られ、多くの企業で使われなくなったようです。

Q: どうしてすぐに定着しなかったのですか?

A: TRIZの知識ベースの便利さは理解され、使われたけれども、TRIZの考え方そのものが十分理解されなかったからだと、考えられます。

旧ソ連のTRIZ専門家たちは、TRIZはすでに確立されたものだと考えています。そこで彼らが主導するセミナーでは、「古典的TRIZ」がそのままで教えられています。そこには、「癖のある」理論 (例えば、西側のセンスの機能分析の代わりに特別な「物質-場分析」) があります。また、旧ソ連では2年間かけて学生を訓練したのに、欧米では2週間、あるいは2日間だけで教えることが要求されているのです。

また、欧米では、TRIZコンサルティングといっても、研究委託の形式が多く、旧ソ連の専門家たちはそのTRIZの力量を売り物にするため、ユーザ企業の技術者たちにTRIZで考えるプロセスそのものをあまり伝授しようとしないという側面もあります。

欧米でも、言語の壁のためにTRIZの吸収が遅れ、西側の人たち自身がTRIZを深く理解し、消化した形で技術者たちを指導できるような、リーダや実践者たちの質と量とが備わってくるまでに、数年〜10年を要したのだと私は思います。

Q: それではいまは、TRIZを消化したリーダや実践者たちが揃ってきたといえるのですか?

A: TRIZを消化した形で指導し実践してきているリーダには、英国のDarrell Mann、 米国のEllen Domb、Ed Sickafus、Larry Ball などがいます。その点ではYESです。ただ、 欧米の状況は、まだ古い形のロシア人TRIZ専門家主導の状況から脱してはいません。

(7) 日本での普及・推進状況

Q: それで、日本での普及状況はどうですか?

A: 日本では、1996年4月に『日経メカニカル』誌がTRIZを紹介し、1997年から三菱総研が、そして1998年から産業能率大学がTRIZの導入・普及を本格的に開始しました。

初期の頃は、米国を通じてTRIZを導入していましたから、欧米の状況とほぼ同様です。1998〜2000年頃にはTRIZとそのソフトツールが大いに注目され、ソフトツールの日本語化を行い、大企業を中心にソフトツールの導入を先兵としたTRIZ普及活動が盛んでした。

その後、一時期、TRIZをうまく使えないと感じる実践者たちもいましたが、TRIZの吸収・消化・適用をこつこつと推進していく中で、いまはTRIZの考え方の定着が進んできています。

Q: 具体的にはどんな状況ですか? 学会・研究会や、統一的な推進組織はあるのですか?

A: 2005年9月1-3日に「第1回TRIZシンポジウム」が修善寺で開催されました。「日本TRIZ協議会」が主催して、発表を公募し、参加者も一般公募したもので、発表22件、参加者104名の充実したものでした。

これを主催した「日本TRIZ協議会」は、2005年2月に発足したもので、日本でTRIZを推進する諸組織と、ユーザ企業や大学などのTRIZ関係者が大同団結した任意団体です (代表者: 林利弘 (日立製作所))。

これ以前には、三菱総研がユーザ企業のTRIZ関係者を組織して研究会を作り、毎年ユーザグループミーティングなど (60〜80人規模) を開いていました。

Q: それでいま、どんな企業がTRIZを実際に使っているのですか?

A: 今年のシンポジウムで発表されたものでいえば、日立製作所と松下電器グループとが全社的な活動としてTRIZを導入し、定着させています。また、富士フイルム、富士ゼロックス、日産自動車、松下電工、川崎重工なども、ボトムアップを主として、着実に導入し、実績を発表しています。電機や情報家電の主要企業では、程度の差はありますが、TRIZを導入していない企業はないと思います。

Q: 日本の大学での研究・教育の状況は?

A: 機械工学の部門を中心に、東京大、関東学院大、山口大など、10校程度で研究・教育されています。私は情報学部の2年生に対して、「科学情報方法論」という科目名で、TRIZを中心とした創造的問題解決の方法論を講義 (90分×13回) しています。今後、MOT教育やものづくり教育などと関連して、日本の大学でのTRIZの取り組みをもっと強化するべきだと思います。

(8) 新しい世代のTRIZ

Q: 西側の「消化したTRIZ」が必要だとのことですが、それはどんな形で出てきていますか?

A: 一つはDarrell Mann の研究と彼の教科書『体系的技術革新』を中心とするものです。

Mann はCREAX社 (ベルギー) において、1985年から現在までの米国特許を徹底的に分析しなおしました。アルトシュラーの特許分析の方法を土台に使い、上記範囲の全特許約15万件を調査し、その約1割の特許を精密に調査して、発明原理、進化のトレンド、矛盾マトリックスなどのTRIZの知識ベースの情報を収集しました。その結果、TRIZの知識ベースは全く一新され、最新の米国特許全体を基礎に置くものになったのです。

また彼の教科書は、西側での創造性研究や技術開発の方法論を取り入れて、TRIZと統合することを試みています。

Q: 中川さんは何を推奨しているのですか?

A: 私が推奨しているのは、USIT (統合的構造化発明思考法) です。米国のEd Sickafusが、(イスラエルでの簡略化TRIZであるSIT法をベースにして) 開発し、その後中川が日本に導入して改良しています。TRIZの全方法を再編して解決策生成法の体系 (「USITオペレータ」) を作り、また、問題解決の全体構造を「6箱方式」と呼ぶモデルに表現しました。私はこのUSITを、「新しい世代のやさしいTRIZ」であるとして、推奨しています。TRIZの精神を受け継ぎつつ、ずっと明確でやさしい問題解決のプロセスを創り上げたものです。

本連載では、できるだけ事例をまじえて、TRIZの全貌と使い方を解説していきます。

 

 

本ページの先頭 (1) はじめに (2) TRIZとは (3) 情報源と教科書 (4)基本モチーフ (5) 発明の思考法 (6) 普及状況 (7) 日本での普及状況 (8)新しいTRIZ

 

連載の親ページ 今回 PDF 次回 (2) InterLabサイト TRIZ紹介のページ      

 

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最終更新日 : 2006. 1.13     連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp