大阪学院大学 外国語学部ホームページ
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IV. イギリス留学

4) 願書を出す

では願書を出すことにしましょう。ブライトン大学と同じく職業教育専門の大学で、ホスピタリティとツアリズム経営学を学ぶことのできる大学として、Oxford Brooks UniversityとUniversity of Surreyをお薦めします。オクスフォード・ブルックス大学はオクスフォードとその近くの都市に分校を持つ大学です。3つのキャンパスで学ぶ学生総数は1万8千人で、2008年9月の入学者の授業料は9,620ポンドです。オクスフォード・ブルックス大学は日本にも事務所を開設しています。その大学案内を紹介します。

オクスフォード・ブルックス大学では13の学部で、160を超える学部レベルのコースが提供されています。数学、心理学、生物学などといった伝統的な分野から、国際金融や自動車工学、ホテル&レストラン経営学などといった、より職業に直結した科目までバラエティに富んだコースを提供しています。また、オクスフォード・ブルックス大学は、メディア・テクノロジーやパフォーミング・アーツといった斬新な分野の学問も取り入れた、パイオニア的な大学です。

本学では、学位を目指すにあたって、3通りのコースのスタイルがあります。1つは、Single Honours(シングル・オナーズ)と呼ばれるスタイルで、専攻分野を一つに絞り、その分野のスペシャリストを目指すものです。もう一つは、Joint Honours(ジョイント・オナーズ)で、専攻する分野を2つ選択することができるものです、中には組み合わせが難しいものもありますが、オクスフォード・ブルックス大学ではほとんどの分野の組み合わせが可能になっています。

最後に、サンドイッチ・コースと呼ばれるコース・デザインです。通常英国の学部課程は3年で修了しますが、3年目に企業での実地経験に出て、合計4年間で 卒業するものです。1年間、実社会での経験を積むことにより、大学では学べないビジネスの世界で現実的に必要になる、知識や技術を習得することができます。このシステムの導入で、オクスフォード・ブルックス大学卒業生の就職率は非常に高いものになっています。

この大学の特徴は、専攻できる領域がたくさんあることです。ホスピタリティやツアリズムはもちろんですが、それをマーケッティングと組み合わせたり、経営学の授業と同時に履修することも可能です。願書の出願には次の書類が必要です。@英語のスコア A成績証明書 B卒業(見込)証明書 C推薦書 1通(ワード・ドキュメントにて) D承諾書(願書と一緒にHPからダウンロードできます)英語のスコアはイギリスの大学で採用されているIELTS(アイエルツ)で6.0、TOEFLで550点となっています。アメリカの大学でもイギリスの大学でも語学の点数は目安であって、絶対的なものではありません。これを上回れば必ず合格ということでもなく、点数が不足しても合格することがあります。ただし、条件付き(conditional offer)です。たいていの場合、7月から開かれるPre-sessional Courseを受講して、改めてIELTSかTOEFLで規定の点数を取るという条件で入学が認められます。筆者の教え子はこの条件でサセックス大学の大学院へ入学し、プレ・セショナル・コースでその条件を満たしました。大学院の修士課程で開発学の修士号を取り、続いてブラッドフォード大学の大学院で平和学の論文修士(M. Phil)を取得して、現在スイスで働いています。

イギリスの大学では、ファウンデーション・コースの入学条件はTOEFLのスコアは500点、IEITSのスコアが5,0です。学部の専門課程への入学にはTOEFLスコア550点、IELTSのスコア5,5が要求されます。オクスフォード・ブルックス大学の要求する英語力はアメリカやイギリスの大学の平均的な点数です。TOEFLやIELTSのスコアを要求しない大学や、要求しても点数の低い大学へ留学しようという人がいますが、あまり勧めません。聖書の福音書が教えるように、狭い門から入りましょう。

でも実際に日本人で学部在学中にTOEFLスコアが550を超える人は多くありません。日本の大学からイギリスの大学の学部へ留学する場合ファウンデーション・コースを経由するのが一般的です。このコースへの入学基準はTOEFLスコアが500点、IELTSのスコアは5.0が要求されます。直接学部過程へ入学する場合と異なって、ファウンデーション・コースへは、1月、6月、9月から入学でき、学部の新学期に間に合うように、アカデミック・スキルと専攻予定の分野の基礎科目を並行して勉強します。ビジネスやホスピタリティ関係の基礎科目として、「経済学の基礎」、「ツアリズムとホスピタリティの基礎」、「国際関係」、「IT入門」などが提供されています。基礎科目このコースを無事終了して学部への進学が認められれば、残り3年で学部の卒業が可能です。アメリカの大学へ入学が許可されても、入学手続き後のプレースメント・テスト次第で、F-1 statusを満たすために履修すべき5教科のうち何科目かをESL(英語を母国語としない学生のための英語の基礎科目)の履修にあてることがあるのと似ています。日本やアメリカの大学の一年次がイギリスの大学ではファウンデーション・コースに相当すると考えれば、このことは理解できます。オクスフォード・ブルックス大学に留学する場合に考えられるプロセスは次のようになっています。青色部分のファウンデーション・コースは英語と専門教育科目を学生の達成度に合わせた割合で選択し、履修するコースであることがよく理解できます。

出願に当たって注意すべきことがあります。イギリスの大学は少数の例外(ケンブリッジ大学とUniversity of Stirling)を除いて12週からなる学期(termともsemesterとも呼ぶ)が10月、1月、4月に始まります。それぞれ独立していますが、モジュールという系統的に複数科目を専攻して、自分が専攻した領域の知識を身に付けるようになっています。(ファウンデーション・コースでもモジュールを採用しています。) そういうわけで、アメリカの大学のようにどの学期からでも入学ができるというわけではありません。たいてい願書締め切りが6月で、入学は秋の学期からです。アメリカでは入学のチャンスは複数回ありますが、イギリスの大学は年に一度です。七夕祭りの頃に合否の通知が来ます。それでこれを「七夕システム」と筆者は呼んでいます。

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