See English pages: Japan WTSP Catalog ; World WTSP Catalog (Japan Part) .
編集ノート (中川 徹、2018年 3月15日)
この原稿は、世界TRIZサイトプロジェクト(WTSP) の一環として新たに作成しているものである。その作成の経過と方針をここにまとめておく。
(1) 現在のTRIZ関連サイトをできるだけ広く探索し、紹介することを目指す。現在合計92サイトを掲載しており、そのうち約2/3が、(2008年版以後の)新しいサイトである。
実際の作業では、まず、Yahoo! を検索エンジンとし、「TRIZ」をキーワードとして検索した。「サイト内検索リンクを表示」のオプションを使っているので、各サイトは代表的なページ一つずつが表示され、それぞれのサイト内をさらに検索するためのリンクが表示される。全体で約300サイトがリストアップされた。また、2008年に作った「日本精選TRIZリンク集100」に掲載したサイトをマージし、改めてその現状を確認した。その他に一部の気がついたものを追加した。
(2) 各サイトの性格に応じて、大きく分類して示す。分類は、2008年のものに準じ、以下のようである。
(a) TRIZ関連情報発信サイト (以下の(b)〜(h)の性格をも持つが、特記されるもの)
(b) TRIZのコンサルタント/ベンダー/ディーラー
(c) 関連の学会、協会、ジャーナル、その他
(d) 大学、公的機関、非営利的組織など
(e) 講演会、セミナー、通信教育など開催の営利組織
(f) 書籍検索・用語辞書・技術動向/ニュース情報・コミュニティ
(g) 関連分野のサイト、個人サイト、ブログなどでTRIZを取り上げているもの
(h) 関連分野のサイト、個人サイト、ブログなどで、(TRIZを直接に取り上げてはいないが) 参考になるもの
各分類内では、類似のものを集めて、分かりやすく示す。順不同。
(3) 各サイトの特徴、注目される点などを、分かりやすく紹介する。
Yahoo! やGoogle の検索結果は、一つのページ(URL) の文章の一部を抜書きしたものである。
本カタログでは、個別の記事ではなく、各サイトの全貌および特徴をきちんと紹介することを主旨とする。このために、各サイトの内部を実際に読んで(全ページを読むことはできないが)、構成や内容を見た上で、紹介している。各サイトを3‐5行程度で紹介しているが、より長いものもある。なお、重要なサイトはさらに後日改めて、各半頁~2頁程度の紹介を追加記述するのがよいであろう(マークを付ける)。(特に各サイトの作成者からの原稿を期待する。)(4) 各サイトの主ページのURLを示し、ハイパーリンクをつける。
さらに、主要なサイトでは、そのサイト内での検索(キーワード「TRIZ」)のリンクを で示す。このサイト内検索のリンクは次の例の構造を持つ。末尾のvs= 以下の部分はサイトのドメイン名である。
https://search.yahoo.co.jp/search?p=TRIZ&aq=-1&ei=UTF-8&vs=www.osaka-gu.ac.jpなお、サイト内のページで特に注目されるものへのリンクを で示す。URLは図に埋めこんでおく。
一部のサイトは、活動を終了し、URLが無効になっている。この古いURLは で示す。
(5) 今後さらに、サイトの追加、サイト説明の拡張・推敲、その他の改良作業が望まれる。
その便宜のために、MS Wordのファイルの形でも掲載する。サイトの作成者をはじめ、多くの方からの改良のコメントをいただきたい。
(6) 世界のTRIZ関連サイトカタログでは、日本のサイトを精選して示す。[中川、2018. 4. 3]
日本の多数のTRIZ関連サイトのこのように詳しい説明つきのカタログは、日本人読者にとっては有用である。しかし、日本語を読めない世界の多くの人たちにとっては、もっと簡潔で重要なサイトに絞ったカタログの方が望ましい。そこで、地域別(アジア)や世界全体でのWTSP 世界TRIZ関連サイトカタログでは、もっと精選した形の記述にする計画である。
(7) 英文ページを作成した。分類(a) の重要24サイトを詳しい説明で、他の分類(b)-(h)の67サイトを簡単な説明で示した。[2018. 4.24]
編集ノート (中川 徹、2019年 7月14日)
本ページ(およびその英訳ページ)は、日本の人々が使うことを想定して、選択・評価している。世界の人々が日本のTRIZ関連サイトを参考にする場合には、それとは異なる選択・評価基準が必要である。この新たな認識のもとに、全サイトを世界基準で再評価して、◎〇□△に分けた。◎〇□のサイトを「世界WTSPカタログ(日本の部)」として掲載し、これらと△のサイトとを、「日本WTSPカタログ」として掲載する。新しい英文ページを参照下さい。
編集ノート (中川 徹、2020年 8月11日)
7月15日に、読者の片平 彰裕さんから、「本ページのリンクをクリックしたところ、目的のサイトに辿りつけないものが12件あった」という連絡を受けました。本日中川がそれらをチェックし、必要な修正をしました。[注(片平・中川、2020. 8.11)] の形で修正点を示します。サイトの内容紹介についても、本来は修正するべきことがいろいろあるのでしょう。各サイトのオーナーから、更新の原稿を随時受け付けます。特に、WTSPの標準書式(A4 1頁)の原稿をいただけましたら、歓迎いたします。
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(a) TRIZ関連情報発信サイト
01 (a)(d) TRIZホームページ http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/ (日本語トップページ)
http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/eTRIZ/ (英語トップページ) 要詳細記述TRIZに関する非営利の公共サイト。編集者:中川 徹(大阪学院大学教授(1998-2012)/同名誉教授(2012-))。1998年11月の創設以来現在まで、2〜4週の間隔で継続して新しい情報が掲載されている。TRIZ の紹介記事、解説、論文、学会報告などを幅広く掲載している。日本語ページと英語ページをほぼ並行させている。編集者執筆のもの(和文/英文)だけでなく、国内のいろいろな著者の発表や論文(和文と一部英文)、さらに、海外の多数の著者の論文(その和訳と原文)などがある。読者層に応じて(子どもと中高生、学生と社会人、技術者(入門)、実践者に向けた)4つの「入口ページ」があり、それぞれに適した記事を(多数)紹介している。編集者自身の研究内容は、(a) TRIZ(古典的、現代化)の導入と普及、(b) USIT (統合的構造化発明思考法)の導入と拡張、(c) 創造的問題解決の一般的方法論(CrePS) の提唱、(d) 「自由 vs 愛」という人類文化の主要矛盾の研究、へと進んできている。
02 (a) (c) (旧)日本TRIZ協議会 公式ページ http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/jlinksref/JapanTRIZ-CB/JapanTRIZ-CB.html
2005年に、日本のTRIZの推進のために、TRIZのユーザと推進者たちが大同団結して有志で作った初のTRIZ全国組織。第1回(2005)〜第3回(2007) のTRIZシンポジウムを主催し、その記録・講演資料などをWebに掲載している。2 007年末にNPO法人日本TRIZ協会(別掲)となり役目を終えた。Web情報は『TRIZホームページ』内で継続して閲覧できる。
03 (a) (c) 日本TRIZ協会 (NPO法人) http://www.triz-japan.org/ 要詳細記述
日本TRIZ協会は、2007年12月にNPO法人として正式に発足した、日本におけるTRIZの推進・普及のためのセンターである(その前身は、日本TRIZ協議会(別掲))。日本TRIZシンポジウムを毎年開催(2008年の第4回以降、昨年が第13回)してきている。このうち2012年までは、3日間の開催で、海外からの発表・参加を積極的に呼びかけてきたが、2013年以後2日間に短縮し、国内が主体になっている。毎年ユーザ企業からの発表が多くあることが特徴である。(ほぼ)すべての発表で和文スライドと英文スライドを平行投影している。基調講演(一部)と、参加者投票による受賞発表(5編程度)が約3か月後にホームページに公開で掲載され、その他のすべての一般発表がホームページの「会員専用ページ」に掲載されている。協会には、4つほどの分科会が存在し、継続して活動している。
04 (a)(c) 日経BP 社 http://tech.nikkeibp.co.jp/ 要詳細記述
1996年から日本へのTRIZの紹介を主導し、2002年頃まで、『日経メカニカル』誌、『超発明術TRIZシリーズ 1〜6』の出版、およびWebサイト「TRIZ OnLine」によって、日本におけるTRIZ推進の大きな中心であった。その後現在まで、あまり活発でないが、断続的に記事を掲載しており、「TRIZ」でサイト内検索をすると160件のヒットがある。とくに、下記のものに引き継がれている。
日経BP 技術情報サイト (クロステック) XTech http://tech.nikkeibp.co.jp/
『日経ものづくり』誌 :
日経BP コンサルティング社
日経 ITpro: http://itpro.nikkeibp.co.jp/05 (a)(b) 三菱総研グループ MRI リサーチアソーシエイツ (株) ( http://www.goldfire.jp/IM/ 廃 )
1997年以来 2007年まで、三菱総研知識創造研究部そしてMRIリサーチアソシエイツが、米国のInvention Machine 社の日本総代理店として、TRIZの普及・推進を担ってきた。特に、ソフトウェアツール 「TechOptimizer」や「Goldfire Innovator」の普及を推進し、多数のユーザ企業と共にユーザグループを組織し、定例の「知識創造研究会」や毎年の「IMユーザグループミーティング (IM UGM)」を開催した。Webサイトには、それらの資料を掲載していた。現在はこのURLは使われていない。
06 (b) (株) 創造開発イニシアチブ ( http://www.triz-jp.com/ 廃 )
2003年に三菱総研から、TRIZ関係者が独立して専門のコンサルティング企業を興した(堀田政利、小西慶久他)。Invention Machine社のディーラ。Darrell Mann およびCREAX 社と連携して、「体系的技術革新」、「新版矛盾マトリックス 2003」などを出版し、企業内研修/コンサルティング、一般セミナーなどを行なった。2012年に廃業。
07 (a)(b) サイバネットシステム (株) http://www.cybernet.jp/ 要詳細記述
2007年より、米国Invention Machine 社の日本総代理店。(TRIZソフトツールTechOptimizerの後継である)ソフトツールGoldfire Innovator の販売をし、セミナーなどを行う。Goldfireは、膨大な(特許だけでなく)科学技術情報全般へのアクセスと意味検索が可能であり、問題解決のためのTRIZの各種技法よりもさらに広い範囲の、調査・研究や知識共有・管理に適用できる。2012年にInvention Machine社はIHS傘下に入り、 世界のより大きな情報資源の活用が期待されている。このホームページでは、Goldfire の機能、使い方、多数の顧客事例、「Goldfireで何ができるか?」という(毎月の)コラム、サポート情報などがあり、充実している。ユーザ企業を集めて、2009〜2011年にInvention Machine ユーザカンファレンス、2013〜2017年にGoldfire イノベーションフォーラムを開いている。
08 (a)(b) (有)アイテックインターナショナル (ITEQ International) http://www.iteq.co.jp/
「技術と品質のコンサルティング会社であり、25年の実績を持つ」という。主要なテーマとして、開発プロセス革新の実現、新商品開発体制の改善、量産品質改善、製造力強化、コストマネジメント、などを掲げ、それらのための取り組み方(特に企業コンサルティングの具体的なやり方)を詳しく説明している。それらのテーマの中で利用する方法として、シックスシグマ、タグチメソッド、MT(マハラノビス・タグチ)システム、QFD(品質機能展開)、FMEA/FTA、TRIZ、方針管理、などを詳しく説明している。TRIZの関連では、TRIZ単独よりも、QFDとTRIZとタグチメソッドとを融合させて利用することを奨めている。
09 (a)(b) (株)アイデア http://www.idea-triz.com/ 要詳細記述
2003年にTRIZ専門のコンサルティング会社として開業し、企業内研修/コンサルティング、一般セミナーなどを活発に行っている。当初より、QFD-TRIZ-TM(タグチメソッド)を連携させた製品開発への適用/コンサルティングを特徴としてきた。現在のHP上では、IDEA流の科学的開発技法として、次の4つの連携を謳っている。シーズドリブン品質展開(SDCD、新規事業領域の開拓)、IDEA-QFD(既存事業領域における新製品開発)、IDEA-TRIZ(ブレークスルーを生む革新的な問題解決)、IDEA-TM(新しい解決策を最適に具体化)。TRIZ資料の無料ダウンロードができる(登録制)。また、Invention Machine社のTechOptimizer、その後の(IHS傘下の)Goldfire ソフトウェアの一次販売代理店をし、技法との併用を推進している。ユーザ企業での新製品開発への適用・推進実績が、日本TRIZシンポジウムなどでいくつものユーザ企業から発表されてきているのが、強みである。
なお、次の二つのブログもあったが、長らく更新されていない。
前古護社長のブログ: アイデア社長日記 ~今日も元気だ~ http://blog.livedoor.jp/n2ublog-00018/
桑原正浩氏のブログ: TRIZコンサルの「発明」的日常閑話 http://kuwatriz.exblog.jp/10 (a)(b) MOST(合) www7b.biglobe.ne.jp/~most/ 要詳細記述
山口和也氏は、九州松下電器(2003年社名変更:パナソニックコミュ二ケーションズ(PCC)) にて、2001年から、品質工学、TRIZ、QFDなどの科学的手法を用いて、開発プロセスの革新、経営品質の革新を率先指導した。2007年定年退職し、全社改革に加わった数名のOBメンバでコンサルタント企業MOST合同会社を興した。その理念は、「人工知能(AI)の時代(IoTや工場ビッグデータ)に対応した、画期的なイノベーションの方法を提案・提供する」こと。具体的には、「世界の技術3大ツール等(QFD、TRIZ、品質工学+MATLAB等の汎用技術)を上手に活用し、現状の研究、開発、設計、モノづくりのスタイルを、高効率型の業務推進スタイルに改善し、最大の成果を出すと共に、持続的成長軌道に乗せましょう」という。そのやり方は、各メンバーが書いた以下の著作に詳述されており、HPから無料でダウンロードできる(登録不要)。
(1)「品質を良くしたらコストは下がる(タグチメソッドのすすめ)」山口和也 (95頁)
(2)「ソフトバグの市場リワークを絶滅する方法(タグチメソッドのすすめ)」山口和也 (27頁)
(3)「後戻りしない設計が出来るぞ!(タグチメソッドのパラメータ設計)」濱田郁朗 (59頁)
(4)「ナンバーワン・オンリーワンの商品創りをいとも簡単に実現する方法(TRIZ)」松井清明(28頁)
(5)「画期的商品をいとも簡単に開発する方法 (QFD-TRIZ-TM と技術戦略、知財戦略)」山口和也(42頁)
(6)「目視検査を画期的に効率的に行う方法 (MATLABとタグチメソッド)」川野健一(30頁)
(7)「音響検査(聴音検査)を画期的に効率的に行う方法(MATLABとタグチメソッド)」川野健一(30頁)
(8)「幹部の為の確実に業績を上げる仕事術(「業績を上げる/成果を出す」とは部下を育成すること)」山口和也(31頁).
それぞれに力強いメッセージを含んだ印象深い資料である。11 (a) (b) (学)産業能率大学 総合研究所 http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/8196 要詳細記述
1997年以来、TRIZの研究、および企業へのTRIZコンサルティング、TRIZセミナーなどを行なっている。米国 Ideation International 社と提携して、「コンテンポラリTRIZ」、「TRIZ/IPS」などの適用、普及を進めてきた。2010年ころまでは「TRIZセンター」としてTRIZのコンサルタント10人弱を擁し日本で最も層が厚かったが、その後少し分散してきている。ホームページ上には、「 TRIZとは」という解説(7編×約5頁)があり、TRIZ導入に関するさまざまな助言・資料がある。また、研究・調査報告を掲載した『TRIZ レター』(第1号1998年〜第38号2012年)の各号の要約版が掲載されている。なお、2010年にIdeation Japan社(別掲)が設立され、産能大はIdeation International社との提携から離れた。
12 (a)(b) アイディエーション・ジャパン(株) https://ideation.jp/ 要詳細記述
Ideation Japan 社は、2010年に、弁理士である上村輝之氏が興したもので、米国のIdeation International 社から認可を受け、現在日本で唯一の提携関係にある。II社では、(1970年代以来のAltshullerの共同研究者であり)TRIZマスターであるBoris Zlotin, Alla Zusman らが、TRIZを積極的に拡張・深化させ、Ideation-TRIZ (I-TRIZ) と呼ぶ新しく大きな体系を作り上げている。その方法は、大きく分けると、発明的問題解決(IPS)、不具合分析(AFD)、Directed Evolution (戦略的世代進化、DE) の三つである。それぞれソフトウエアツールで支援されており、従来のTRIZよりもはるかに詳細に体系化された解法群(オペレータ体系)を持っている。Ideation Japan 社のサイトには、これらの方法への入門やメリットの説明が、分かりやすく記述されている。複数の小冊子がダウンロードでき(無料・登録制)、さらに入門セミナーのビデオ(14編、合計3時間余)が無料(登録不要)で視聴できる。I-TRIZおよびそのソフトツールのセミナー(無料/有料)をかなり頻繁に開催し、活発な普及活動をしている。
なお、2013年に一般社団法人 I-TRIZ推進協会(別掲)を設立し、I-TRIZ の民間資格の認定などの、普及活動のを強化を図り、各種の問題解決手法とI-TRIZの比較、およびブログを掲載している。
13 (a)(b)(c) 一般社団法人 I-TRIZ 推進協会 https://i-triz.org/ 要詳細記述
一般社団法人I-TRIZ推進協会は、2013年に Ideation Japan社(別掲)を母体として設立された。I-TRIZの普及を通じて我が国におけるイノベーションの創出を活性化させることを目的とし、同方法の民間資格の認定制度を持つ。本サイトは、資格認定制度に関する記述が主たる目的である。ただその他に、「資料」として、各種の問題解決手法(約50種)の説明とI-TRIZとの比較のかなり詳細な記述がある。また、「アイデアを出すためのコトバとイメージの使い方:進化を続けるTRIZ(革新的問題解決理論)を使いこなす」というブログ(毎月1回、2010年より継続)がある。
[注(片平・中川、2020. 8.11): 本件リンクのプロトコルを https: とすると、ブラウザ(Firefox、IE, Chrome)は「このサイトは安全でない/プライバシーが保護されない」と表示し、アクセスを拒否する。 http: ではアクセスできるが、安全でない。]
14 (a)(g) TRIZ塾 (黒澤慎輔) http://www.trizstudy.com/ 要詳細記述
このサイトの趣旨は「日本語で本格的にTRIZを学びたい人のためのサイト」である。その管理人は黒澤慎輔氏(元産業能率大学)で、ロシア語が堪能で、90年代からずっとTRIZの研究と普及をしてきている。このサイトの大きな特徴は、アルトシュラーによるTRIZの原論文を多数ロシア語から和訳して掲載していること。また、国際TRIZ協会(MATRIZ) などでオーソライズされた資料(MATRIZレベル1 TRIZ教科書、TRIZの知識体系(TRIZ BOK) など) を和訳している。その他にも、現代のTRIZとして、TRIZによる教育関連の諸論文の紹介がある。TRIZの入門として素晴らしいのは、著者自身が簡潔にまとめた「今日から使えるTRIZ 16ステップ」という解説兼ワークシートである。問題に取り組むプロセスとして、考えていく観点を順次「問題・課題・理想、状況・着眼点、発明原理、資源、方策・矛盾、アクションプラン」というように(大きく6ステップ、全体で16サブステップで)整理している。各サブステップに考えるべきことをワークシートとして示し、説明と例を平行して書き、また一つの課題についての一貫した例を示している。たしかに、自習でも「今日から使える」かもしれない。
15 (a)(b) (株) 創造性工学研究所 (三原祐治) http://www.triz-usit.com/
三原祐治氏は、富士写真フイルムでTRIZおよびUSITの導入活動をし、定年退職後2007年に創造性工学研究所を興した。HPには、TRIZの概要の説明と、USIT(統合的構造化発明思考法)の説明がある。USIT の使い方は、原開発者Ed Sickafusの方法に基づき、その後日本で改良したUSITオペレータ体系(中川、古謝、三原、2002年)を使って、分かりやすく説明したものである。
16 (a)(b) ぷろえんじにあ (粕谷茂) http://www.proengineer-institute.com/ 要詳細記述
粕谷茂氏は、ソニー、富士ゼロックスを経て、2006年に「ぷろえんじにあ」を設立。そのサイトは、「 TRIZ & 差別化技術開発支援」を謳っている。それは、TRIZの使い方だけでなく、新技術・製品の開発、仕事の進め方変革、研究・技術者の人財開発などを支援しようとする。サイト内は膨大な情報をコンパクトにぎっしり詰めてある。各種セミナーの要約資料、新聞・雑誌での掲載記事、いろいろな企業人からの質問・問題提起に対する回答(「ものづくり.com」(別掲)でのQ&Aコーナーに掲載、40編余)など興味深い。また、TRIZの40の発明原理について、全サブ原理の図解事例、IT/SW分野、化学分野、生物分野の各事例集があり、簡便に動く矛盾マトリックス(古典版)もある。課題のキーワードと機能・属性のキーワードを指定してGoogle検索すると、TRIZのEffectsデータベースと同様の情報が得られるというのも、面白い。末尾に複数のTRIZ活用事例が説明されている。全体として、多くの示唆を与えてくれるサイトである。
17 (a)(b) アイデアプラント (石井力重) https://ideaplant.jp/
石井力重の活動報告 http://ishiirikie.jpn.org/ 要詳細記述「アイデアプラント」は、「アイデアの種を大きく育てる場」と言う意味を込めて、石井力重氏が2005年に仙台で作ったグループである(「宮城TRIZ研究会」として活動したときもある)。2009年に「アイデアプラント」を事業化した。創造的な人や組織を育てるために、アイデア発想を豊かにする方法、プロセス、ツール(小道具)を考案、実践、普及を続けている。TRIZの40の発明原理をやさしくした「智慧カード」、ブレーンストーミングをやりやすくする「ブレスター」などを生みだした。「アイデア発想支援のワークショップ」を、諸企業、大学・高校、地域などで開催し、その生き生きしたやり方が好評を得ている。その活動は全国(および一部海外)におよび、主ブログ「石井力重の活動報告」に逐一詳細に報告している(他に、Facebook, Twitter, YouTube, SlideShare など沢山の媒体を活用している)。同氏のワークショップのやり方や発想の考え方がよく分かるのが、「アイデア創出の技術(ミニレクチャ&ワークショップ)」という、2018年2月の5時間ワークショップのスライド(104枚)である https://www.slideshare.net/ishiirikie/5-88358296。絵ごころとデザインセンスが、同氏の一つの魅力である。
18 (a)(e) ものづくり.com https://www.monodukuri.com/ 要詳細記述
このサイトは、ものづくりのための課題(を持つ企業など)と、それを解決する優れた方法(を持つ専門家たち)とを、結びつける仕組みを作った、素晴らしいポータルサイトである。その土台は、熊坂治氏が、パイオニア社在職中にこつこつと作った「ものづくり工学マトリクス」である。縦にものづくりの課題60項(企画7、開発・設計15、生産22、市場品質6)を並べ、横に解決技法118種(戦略系技法9、TRIZ 8、USIT 1、品質工学8、など)を並べて、その適用性・有効性を4段階(3,2,1,0)評価で示した。同氏は定年退職後、2012年にこの「ものづくり.com」のサイトを始めた。まず、多数の専門家(現在138名)の協力・登録を得て、技法とその使い方の解説記事(現在1600件、各2-3頁)、教材(490編)、適用事例(950件)を掲載している。利用者は、60項目の課題群から自分の課題を選ぶと、有効な技法(その解説と適用事例)を読むことができる。また、公開で質問すると、専門家の誰でもが回答を公開で返してくれる。これらはすべてユーザには無料(一部は登録制)であり、他にセミナーや個別コンサル(有料)がある。サイトは登録専門家の年間協賛金と成果報酬で運営されており、専門家にとってそれだけのメリットがある。最近は、中小企業庁の「ものづくり補助金」への申請支援のサービスも始めている(有料)。これらの情報の蓄積と適切な仕組みにより、年々活発なサイトになっている。
19 (a)(c) 科学技術情報発信・流通総合システム (J-STAGE) https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
J-STAGEは、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が構築した日本の科学技術情報の電子ジャーナル出版を推進するプラットフォームである。国内の学協会および研究機関が発行する 2,000誌以上のジャーナル、会議録、解説誌などの学術的な出版物を、(主要なジャーナルは創刊号まで遡って)最新号まで網羅的に掲載している。閲覧登録は無料で、各論文のアブストラクトと第1ページは無料公開されている。論文の全文は、ジャーナルにより、フリーに閲覧・ダウンロードできるものと、学協会ごとの認証が必要なもの、個別論文を購入できるものがある。J-STAGEのサイト内検索で「TRIZ」でヒットしたものは291件(以前に発行された論文で、今後新しく公開されるものもある)。大事な情報源として今後注目するとよい。
20 (a) (c) SlideShare https://www.slideshare.net/ 要詳細記述
Slideshareはプレゼンテーションスライド(Powerpoint, Word, PDF形式)を、無料で掲載でき、一般に公開できる、世界最大級のWebサービスである。ビジネス向けのSNSであるLinkedInが運営している。ビジネス、創造性、技術が主要テーマであるが、それらに限定されない。全体ですでに、16,000編のプレゼンテーションが掲載されているという。TRIZに関しては、日本語で、石井力重氏(別掲)およびIdeation Japan(別掲)がそれぞれ数十編のプレゼンテーションを掲載している。英語他のプレゼンテーションも極めて多数ある。ユーザは無料で閲覧でき、ダウンロードもできる。今後もさらに発展していく貴重な媒体と思われる。
21 (a)(c) YouTube https://www.youtube.com/ 要詳細記述
広範なテーマで膨大な数の動画を掲載しているサイトである。このサイトで「TRIZ」を検索すると、「切りがない数(400以上)」の動画サイトが見つかる。日本語のものは少数で、海外での英語その他の動画が多数ある。Altshuller自身をはじめ、海外の著名なTRIZ専門家たちの講演が掲載されているので、厖大な資料である。
22 (a)(f) ウィキペディア(Wikipedia) https://ja.wikipedia.org/wiki/TRIZ
ウィキペディアは、非専門の人たちが参照することが多い「フリー百科事典」であり、任意の多数の人の共同執筆の形態をとっている。しかし、「TRIZ」の場合には、TRIZの体系が膨大であることと、専門家の中の多様な意見のために、共同執筆が(現在)成功していない。現在の日本語版は、「日本でのTRIZ導入の初期に「超発明術」というキャッチフレーズが使われ、誤解を招いた」ことと、40の発明原理の簡単な説明だけが記述されている。ウィキペディアでなく、本TRIZサイトカタログで紹介している、他のいろいろなサイトでの紹介・解説を参照されたい。
23 (a)(g) 機械設計メモ2 https://mechanical-engineer48.com/
精密機械分野で設計歴12年のチーフエンジニアという人の個人ブログ。機械設計の業務に使える資料を自分なりにまとめて、機械設計に携わる沢山の人たちに無償提供し、「エンジニア不足」への対応に貢献しようとしている。2013年(以前(?))に開始し、livedoorをサーバとした第一期(「機械設計メモ」)から、2017年10月にサクラをサーバとする第二期(「機械設計メモ2」)に移行している。第一期には42カテゴリ139編の記事があり、新しい第二期では24カテゴリ125編が掲載されている。定常的なユーザアクセスがあり、1日平均1400ページビュー(2016年11月)あるというから驚く。TRIZについては5編、TRIZとは何か、S字曲線・製品ライフサイクル分析、技術システム進化パターン、40の発明原理、39の技術特性、の記述がある(各3〜5頁)。 [2018. 4. 3: サイトのURLが変更されたので、修正した。]
24 (a)(g) 第一考舎 http://dai1kousha.html.xdomain.jp/
片平彰裕氏が2013年以来構築し発展させているサイト。「考える」という行為は「考作」(その人にとって役に立つ考えを思いつくこと)と「評価・判断」との2段階からなる繰り返しであると、著者はいう。そして、「もっとうまく考作するにはどうすればよいか」を模索しているのがこのサイトである。考える方法についての論考が独自の考察・記述であり、興味深い。最近は、キーワードや短文のラベルを(Excel画面上で)自由に並べ替えて考察する「札寄せ法」のツールを開発し公表している。なお、『TRIZホームページ』(別掲)上にも、そのツールの紹介と応用事例を多数紹介している。
(b) TRIZのコンサルタント/ベンダー/ディーラー
25 (b) 創造性向上 (小西慶久) https://sites.google.com/site/creativityincrease/
小西慶久氏のサイト。日本におけるTRIZ導入の初期にあたり、積極的な推進を行った三菱総合研究所の知識創造研究部で、小西氏はその内容的な面の指導者であった。1998年〜2000年頃に、いろいろな学会やジャーナルで発表したもの(6編)を、ここにPDF形式で収録した。インベンションマシン社のTRIZソフトTechOptimizerを活用して研究開発に適用し、「万人発明家に向けて」を指向したTRIZの紹介になっている。
26 (b) (株)三菱電機ビジネスシステム http://www.melb.co.jp/p_contents/products/ Goldfire Innovator紹介資料
同社は「コンピュータシステム、クライアントサーバー、パソコン等による経営合理化システムの提案、販売、設計・開発、運用支援等を一貫して提供する」。多様な業種・業務別のソリューションを持ち、Webサイトでかなり詳細に説明しており、多数の企業導入事例も分かりやすい。TRIZに関連しては、Goldfire Innovatorのディーラーであり、その紹介スライド(PDF、2編各15枚 )が、ソフトの機能を画面を用いつつ丁寧に説明しており、貴重である。
[注(片平・中川、2020. 8.11): 同社は、2020年4月1日に、社名を「三菱電機ITソリューションズ株式会社」に変更した。そのホームページは、https://www.mdsol.co.jp/ である。Goldfire に関するページは(サイト内検索によっても)見つからなかった。]
27 (b) (株)iTiDコンサルティング http://www.itid.co.jp/ 用語集
コンサルティングの領域として、「業務課題設定、経営戦略・技術戦略、マーケティング企画、構想・詳細設計、業務マネジメント、人材」を掲げる。それぞれの領域で多数の方法・ソリューション・事例を持ち、それぞれを約2〜4頁で説明している。また、別個に「用語集」を持ち、約100項目について、数行〜半頁で説明している( TRIZは4行)。
28 (b) 日本アイアール(株)(Information Retrieval Japan, Inc.) http://www.nihon-ir.jp/
知的財産権に関わる広範な業務、研修活動などを行っている。特許調査・特許の定期配信、特許管理システム(MASYS)、など。定期的な知財研修、知財e-learningなども。例として、知財教育の基本である「発明の創造・展開・強化」の領域でのテーマ構成は以下のようである:特許の基本と発明創出、公報の読み方・使い方、発明提案書の作成法、特許情報から発明する、発明の聞き取り技法、即興発明相談会、質の良い発明の創出法。このようにTRIZという語を表に出していないが、TRIZの考え方をしっかりベースにしている(メイン講師:長谷川公彦)。
29 (b) MEMODAS サイト http://www.memodas.jp/
長谷川公彦氏が開発した図解思考法であり、ソフトツールにもなっている。PC画面上に、1枚のカードを中心にして、8枚のカードを放射状に配置し、情報(アイデアなど)を関連付けながら、発散拡張するところに特徴がある。枝のカードを新しい中心にして、再び関連カードを書き、好きなだけ、好きなように拡張(そして関連づけによる整理)ができる。文と図を併用する、垂直思考と水平思考を併用することによる脳の活性化が長所であるという。
30 (b) IWEL http://www.iwel.co.jp/
IWELは富山市に本拠を置くコンサルティング会社である。キーパーソン:林裕人、上條仁。ユーザグループで「創造研究会」を定期的に(毎月程度)実施していた。ホームページは最終更新が2010年4月11日になっている。
31 (b) 観察力/想像力を鍛える図化のブログ (古謝秀明) https://ameblo.jp/gijutsu-mieruka/
古謝秀明氏のブログ。TRIZおよびUSITの紹介のベースとして、ものごとを図化することの有用性を身近な事例で説明している。2011〜2013年のもの。数十ページある。
32 (b) (株) ファンクショナル・アプローチ研究所 (横田尚哉) https://www.fa-ken.jp/
横田尚哉(ひさや)氏は、ファンクショナル・アプローチ(FA) (あるいはVE)のコンサルタントであり、設計段階の土木事業への適用に焦点を当てて、非常に大きなコスト削減の実績を持っている。会社のHPに並行して、FAとVEの方法の解説をしたHPを持っている。TRIZに関しては、特別な説明はないが、矛盾マトリックスを簡単に使えるページがある(改善パラメータと悪化パラメータをクリックして指定すると、発明原理が表示される)。
33 (b) 国井技術士設計事務所 (国井良昌) http://a-design-office.com/
国井技術士設計事務所の国井良昌氏のサイトである。システム設計工学をテーマとして、随分多くの記事が掲載されている。横浜国大、首都大学東京、山梨大学の非常勤講師をしている。「TRIZ40の発明原理辞書」と言っているのは、40の発明原理にのそれぞれに、3~5件の事例を分かりやすい図や写真で示したものである。著者が独自に集めた事例であり、楽しい。
34 (b) ジャパンモード(株) http://japan-mode.net/ 要詳細記述
2014年に設立したベンチャー企業。当初はライフサイエンスが主体で、特許出願を武器として注目している。ニューラルネットを用いた人工知能による創造支援、問題解決支援を目指し、「AI TRIZ」というタイトルを掲げている。発明のための枠組みとして、TRIZの考え方(特に特許や科学技術情報の扱い方)が必須で最良であると考え、TRIZを基にしてディープラーニングを3段階繰り返す方法とシステムを構築している。2016年に5件の特許を出願し、すでに登録された。「ペットの犬の糞を手を汚さずに処理する方法」という具体例で、解決策を網羅した例を示している。発明者は川瀬竜二氏。今後注目すべきサイトである。
35 (b) (株) ME マネジメントサービス http://www.mejapan.com/
1985年設立。品質向上、コストダウン、リードタイム短縮・在庫低減などを中心とした、コンサルティング企業。日本、韓国、中国、タイ、米国、カナダに拠点を持つ。TRIZによるコストダウンの研修コースもある。
36 (b) アイデアマラソン研究所(樋口健夫) http://idea-marathon.net/
「アイデアマラソン」というのは、樋口健夫氏が編み出し、実践・普及させてきた方法で、「毎日一つ以上のアイデアを考え、ノートに記録していく」。同氏は三井物産での海外駐在(サウジアラビアなど)中に、営業のアイデアを出す努力からこの方法を身につけた。方法は簡単で、「毎日15分程度の時間を取り、どんなテーマでもよいからアイデアを考え、常時携帯のノートに書きつけていく。毎日続けること、連番をつけること、簡単な文に図をつけるとよい。」毎日することで、脳が活性化し、習慣づけられ、好奇心や自信ができ、創造性が身についてくる。同氏の実践は30年以上欠かさず続いていて、毎日アイデア50件のペースという。沢山の企業での(企業ぐるみの)導入、大学での実践、いくつもの幼稚園や小学校での実践、さらに海外での普及などの素晴らしい実績がある。導入時に毎週のメールサポートなどがあり、定着のための工夫がある。
37 (b) (株)ネットマン (永谷研一) http://netman.co.jp/
永谷(ながや)研一氏は、2001年以来、携帯端末を活用したアクティブラーニングのシステムを開発・販売してきている。その中で、いろいろな学習や研修を定着させることが大事と考え、その「方法」を考え・開発してきた。PDCAがうまく回らないのは、孤立するからだと考え、PDC-F-Aとするとよい。すなわち、「P(目標設定)、D(行動習慣)、C(内省)、F(フィードバック、吸収)、A(行動改善)」とするとよい。そして、この方式をサポートするソフトシステムを作り、米国と日本で特許を取った。さらに最近、「できたことノート」といって、「毎日その日にできたこと(3件程度)をメモしていく。毎週末にそれを見て一週間を振り返る」ことを勧めている。これにより、積極的な心と良い習慣が身についていくという。研修から行動への定着にも、このような「方法/技術」があるのだ、という。注目すべきことと考えます。
(c) 関連の学会、協会、ジャーナル、その他
38 (c) 国立情報学研究所 CiNii Articles (日本の論文を探す) https://ci.nii.ac.jp/
国立情報学研究所(NII)(大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構に所属)は、国内の学術情報を蓄積してインターネットで公開してきている。そのサービスには、日本の論文を探す(CiNii Articles)、大学図書館の本を探す(CiNii Books) などがある。日本の論文については、1997年〜2017年に電子図書館(NII ELS)として活動・サービスしていたが、2017年以降は新規登録が停止され、日本学術振興機構(JST)のJ-STAGE(別掲)に統合された。その後、従前のデータベースの検索とダウンロードが CiNii Articlesとして再開されている。膨大な学術情報(解説なども含む)が蓄積されており、キーワード検索(TRIZでは328件)や著者名検索が可能である。全文が掲載されているものが一部で、書誌情報やアブストラクトだけのものも多い。
39 (c) (国立研究開発法人) 科学技術振興機構 (Japan Science and Technology Agency (JST)) http://www.jst.go.jp/ 要詳細記述
1959年設立の日本化学技術情報センター(JICST)と、1961年設立の新技術開発事業団(JRDC)とが、1996年に統合されて科学技術振興事業団(JST)となり、2015年から現在の国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)となった。文部科学省の管轄の下で、科学技術基本計画を推進する国の中枢センターの役割を持つ。事業内容は広範であり、その目標を「未来を共創する研究開発計画を立てる」、「知を創造し、経済・社会的価値へ転換する」(研究開発の推進、情報基盤の強化など)、「社会との対話を推進し、人材を育成する」としている。日本の研究開発の方向付けを行い、戦略目標に沿った多様なプロジェクト(CREST、さきがけ、ERATOなど)を組織・予算化しており、動向が注目される。これらのプロジェクトを通じて、JSTはイノベーションのための「ネットワーク型研究所」を実現しているのだという。別掲のJ-STAGE、産学官の道しるべも参照されたい。
40 (c) NEDO: 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 http://www.nedo.go.jp/
経済産業省の管轄下にある、日本最大級の公的研究開発マネジメント機関。(1970年代のオイルショックを受けて)1980年に新たなエネルギー開発の先導役としてNEDOが設立された。後に(1988年)産業技術研究開発の業務を追加、新エネルギー・産業技術総合開発機構となる。2015年より、国立研究開発法人。事業分野は、(a) 再生可能エネルギー、省エネルギー、環境技術など。(b) 産業技術では、機械システム、電子・情報通信、材料・ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、の諸分野がある。産業界、国立研究機関、大学などの連携を図り、大規模な研究開発プロジェクトを推進・管理している。HPにはこれらの事業の計画や報告が掲載されている。
41 (c) 産学官の道しるべ https://sangakukan.jst.go.jp/
(独)科学技術振興機構(JST)が運営するもので、産学官連携のための情報を一元的にアクセスできることを目指している。イベント、情報、解説記事、事業・制度、などのページがある。2005年から継続している。
42 (c) 日本創造学会 http://www.japancreativity.jp/
1979年創立で、日本学術会議に認定されている(創造性の分野で唯一の)学術団体である。創造性教育、心理、技法、応用、企業内適用、社会活動などに跨がる広範な活動をしている。論文誌を毎年発行し、秋に研究大会を開催している。TRIZ関連で創造学会に入っているメンバーが十数名あり、論文誌や学会で発表している。
43 (c) (一般財団法人) 日本科学技術連盟 (略称: 日科技連) http://www.juse.or.jp/
(戦前からの継承もあるが) 1946年に設立された(1962年科学技術庁認可の公益法人、2012年に一般財団法人)。戦後日本の品質管理運動 (QC、TQC、TQMなど) の中心組織。経営管理技術の普及を目的として、広く事業を展開している。このサイトの事業内容の教育・研修に関する「カテゴリ」には、次の項目がある。TQM・品質管理、統計的品質管理、問題解決・未然防止、部門別スキル、QCサークル(小集団改善活動)、ソフトウエア品質、信頼性・保全性・安全性・R-Map、医療統計・医薬関連、ISOセミナー。TRIZと関連する領域が多いが、TRIZへの直接の言及はないようだ。
44 (c) (一)日本品質管理学会 http://www.jsqc.org/
「品質管理の一層の発展と学理の探求を目指して」、1970年に設立された。正会員2,400名、賛助会員215口。学界だけでなく、種々の職種の産業界からの加入も多いとのこと。TRIZをきちんと取り上げたページはないようだ。
45 (a)(c) (社) 日本バリューエンジニアリング協会 (略称: 日本VE協会) http://www.sjve.org/ 要詳細記述
VE(バリューエンジニアリング)は、システムの機能/コストに注目して、設計(解決策)を考える点でTRIZと親近性がある。VE協会の中では、東日本支部、西日本支部ともに、TRIZに関連した研究活動が継続的に行われてきた。東日本支部R&D研究部会での最近の二つの資料の発刊(無料)が注目される。『TRIZを活用した発想強化VE−VEにおけるTRIZの実用的な展開方法』(2016年5月、52頁)と『だれでも解決7つ道具−課題、困りごとを誰でもが解決できる』(2017年10月、スライド40枚)である。西日本支部でのTRIZ研究会の活動は、日本TRIZシンポジウムで数年にわたり発表されている。
46 (c) 日本機械学会 http://www.jsme.or.jp/
120年の歴史を持ち、会員の総数は34,000余という。22の部門をもつが、TRIZなどの設計方法論は、設計工学・システム部門がカバーしている。サイト内検索では「TRIZ」で45のページがヒットし、その中には、「設計における革新・着想とその具現化」や「市場で勝ち抜く上流設計」などのテーマでの講習会での講演など(他手法も含む)がある。
47 (c) 日本設計工学会 http://www.jsde.or.jp/
1966年に日本設計製図研究会として発足し、日本設計製図学会を経て、1989年に(社)日本設計工学会となる。会員約1,700名。その学会誌『設計工学』では、2000年2月号3月号で「TRIZ(革新的問題解決理論)による設計の基礎(1)(2)」という特集を組み合計8編の解説記事を載せている。
48 (c) 旧(社) 発明協会、現(公)発明協会、http://koueki.jiii.or.jp/
現(一)発明推進協会 http://www.jiii.or.jp/ (Japan Instititue of Invention and Innovation (JIII)) http://www.jiii.or.jp/1904年 (明治37年)に発足し、1947年に「社団法人 発明協会」となる。発明の奨励と工業所有権制度の普及を事業とする。全国47都道府県に支部を持ち、会員約1万人。2012年に公益法人制度の改革に伴い、公益社団法人発明協会と一般社団法人発明推進協会とに分かれた。(公)発明協会が発明奨励振興および青少年創造性開発育成事業などを担当し、(一)発明推進協会が研修、図書刊行、調査研究などの事業を担当している。
49 (c) (一) 発明学会 http://www.hatsumei.or.jp/
1954年以来の歴史を持つ。1961年東京都認可の社団法人、1972年科学技術超認可の社団法人、2013年内閣府認可の一般社団法人となる。全国で日曜発明学校、発明コンクールなどを開き、発明の奨励・相談・普及を行なっている。
50 (c) 特許業界・知的財産業界情報トップス https://iptops.com/
「 特許業界・知的財産業界の情報を集める、日本最大級の知財業界情報サイト。知的財産業界ブログ、注目ニュースetc。1,000以上のサイトを常時チェック。10年分以上、100,000以上のログ。知財ブログと知財ニュースの融合サイト。」という。iptops.com製作委員会という少人数のチームが制作・運営しているとのこと。(膨大な情報蓄積であるが、サイト内検索が使いにくい。例えば、姓名を入れると、同姓異名の人が多数検索される。)
51 (c) (一般社団法人)特許情報サービス業連合(FPIS) https://sites.google.com/site/federationpatentinformation/
この社団法人内部の活動として、「特許小研究事例」という研究会がもたれており、2013年4月の会で、片岡敏光氏(パットブレイン)が発表した内容が公表されている。(その他に公表事例はほとんどない)
52 (c) 人工知能学会 https://www.ai-gakkai.or.jp/
人工知能はTRIZに関連するテーマとして興味深い。ただし、人工知能学会のHP内でTRIZが言及されているのは、2003年に北陸先端大の池田満教授が書いた次の記事だけのようである。「私のブックマーク:ナレッジマネジメント」。https://www.ai-gakkai.or.jp/my-bookmark_vol18-no6/
[注(片平・中川、2020. 8.11): 本件内2つのURLにリンクをつけました。]
53 (c) (NPO法人) 日本創造力開発センター (Japan Creativity Development Center) http://www.jcdc.jp/
2006年秋に「等価変換創造学会」 (1966年以来の歴史を持つ) が母体となって NPO法人を設立した。このHP上には最近の活動が顕われていない。
54 (c) MPUF USIT/TRIZ 研究会 http://www.mpuf.org/ (廃)
MPUF は、プロジェクト管理の各種の技法 (PM、QFD、TOC、など) の普及を目的として、ネットワークベースで集結している(無料登録の) 会員組織である。十数個の研究会の一つとして、2007年にUSIT/TRIZ研究会ができ、東京でオフラインの研究会、WGが活動を始めた。TRIZシンポジウムなどでいくつかの発表をしたが、2013年ころに活動を終えた。
(d) 大学、公的機関、非営利的組織など
55 (d) 大阪学院大学 情報学部 (中川 徹) http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/jS/
情報学部教授 中川 徹(1998 - 2012年)。TRIZ/USITをベースにして、情報学部生に講義・ゼミ・卒業研究など。学生たちの適用事例も発表している。『TRIZホームページ』(別掲)の入口ページの一つが「問題を創造的に解決するには(学生と社会人の皆さんに」である。ここに100余編のページを分類・紹介している。教育実践のまとめ、講義ノート:創造的な問題解決の方法論、学生による適用事例、学生が作ったホームページ、などがある。
56 (d) 早稲田大学 大学院創造理工学研究科 (澤口 学)
創造理工学研究科 澤口 学(教授 2010 - 2015年、客員教授 -2017年)。TRIZシンポジウムやETRIA TFC国際会議などでの発表があった。早稲田大学HPでの研究室サイトは閉鎖されている。
57 (d) 神奈川工科大学 創造工学部 (石濱正男)
創造工学部 自動車システム開発工学科 石濱正男(教授 1996 - 2017年)。TRIZシンポジウムでの発表や学術誌での掲載などがあったが、神奈川工大での研究室サイトは閉鎖されている。
58 (d) 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科(国藤 進)http://www.jaist.ac.jp/jaistar/4/frame04.html
知識科学研究科 国藤 進(教授、1992-2017年、名誉教授2017 年-)。「人間の知の活動を支援するツールの研究開発」が一貫したテーマという。東工大で川喜田二郎の「移動大学」に参加して、KJ法を習得し、日本創造学会の創立(1978年)に関わったメンバーの一人という。富士通国際情報社会科学研究所、第五世代コンピュータープロジェクト、などを経て、1992年から北陸先端大教授、同副学長も務めた。
59 (d) 東京大学 工学部 i.school http://ischool.or.jp/
東京大学 知の構造化センター(堀井秀之教授)が主宰する教育プロジェクトで、イノベーション人材の育成を目的に2009年に設立された。イノベーションを、「技術革新」ではなく、「人間の知覚や行動、習慣、価値観を揺さぶり、画期的かつ不可逆的な変化を生み出す営み」と捉え、「人間中心のイノベーション」を目指すという。全学(および一部他大学)の大学院生を中心に通年の参加者を募集し、レギュラー・ワークショップ(年間6回余)、スペシャル・ワークショップ、シンポジウム、イノトークなどで、多角的な学びと議論の場を持つ。基本方針の5項目は、「人間中心のイノベーション、創造的思考のための知の構造化、社会問題をイノベーションの機会へ、新しいリーダーシップの育成、リアルなエクスペリエンスを提供」。HPにはワークショップ報告などが逐一掲載されている。2017年夏にソニーの高木芳徳氏がTRIZの発明原理をベースにしたワークショップを行っている。
60 (d) 慶応義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科(SDM) http://www.sdm.keio.ac.jp/
2008年設立(研究科委員長 前野隆司教授)。科学技術領域、社会領域、人間領域を問わず、広く「システム」という共通の視座から問題に取り組む。システムの全体と部分の関係を的確に分析し、解決策を創造的にデザインして、着実にマネジメントする全体統合型の学問(SDM学)、とその実践を追及することを目指す。システム思考×デザイン思考を用いる。社会人大学院生も多く吸収して、活発な研究・教育・普及活動を行っている。
[注(片平・中川、2020. 8.11): 本件のURLにリンクをつけました。]
61 (d) 産業技術大学院大学 https://aiit.ac.jp/
HPのキャッチコピーは、「東京都が設置した最先端のITとデザインエンジニアリングで、イノベーションを追求する社会人が学びやすい専門職大学院」。情報アーキテクチャ専攻と創造技術専攻があり、後者の専攻科長橋本洋志教授、品質工学やTRIZを教えているのが越水重臣教授。シラバスなどが掲載されている。
62 (d) 鳥取大学 「発明楽(はつめいがく)」 http://www.med.tottori-u.ac.jp/hatsumeigaku/ (日本語と英語)
鳥取大学医学部の植木賢教授が考案し、普及させている考え方。同教授が内視鏡の開発中に、「発明は才能ではない、技術である!」と気がついたという。発明を極めて簡単に「常識を超える(1)たし算(付加)、(2)ひき算(小型化)、(3)かけ算(転用)、(4)わり算(逆転)」の4つの発想スキルで説明している。小学生や中学生の子どもたちにも分かるように、女の子と猫のキャラクターを用いた、可愛らしく分かりやすい絵本にして紹介している。2012年以来、新聞やテレビなどでも取り上げられ、活発な普及活動が続いている。
63 (d) 放送大学 http://www.ouj.ac.jp/
生涯学習を保証し、大学卒業資格をも取れる正規の通信制大学。授業はテレビ放送(その録画再生も)あるいはパソコン・スマホによるインターネット学習が可能。テレビ放送では、1科目の授業は、半年間、45分の全15回で、2単位(授業料 11,000円(テキスト込み))である。300余の科目が開講・蓄積されている。学部(教養学部)レベルで6コース(生活と福祉、心理と教育、社会と産業、人間と文化、情報、自然と環境)がある。好きな科目を好きな時期に、また自分の都合にあわせた時間帯に学習できるできるのが長所である。TRIZが直接出てくるわけではないが、創造性、問題解決、イノベーションなどに関係する講義がいろいろある。
64 (d) 沼津工業高等専門学校 http://www.numazu-ct.ac.jp/
沼津工業高等専門学校(沼津高専)では、電気電子工学科の大津孝佳教授が中心になって、「知財のTKY(寺子屋)」という特別同好会が活動している。その活動内容は、日本TRIZシンポジウムでも発表されており、同校のHPにはその活動がニュースとして頻繁に取り上げられている。3Dブロックで電気自動車を作り鈴鹿サーキットを走る、Ene-1 GP という(40本の電池で動かす)電気自動車/電気自転車の全国大会に出て優秀な成績を上げている。「TRIZ研究プロジェクト」を作り、地元の中小企業と交流し始めた。など、今後とも注目される。
65 (d) 東京大学工学部 (中尾政之教授) http://hockey.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html http://www.hnl.t.u-tokyo.ac.jp/
新しい機械工学を目指して、「創造設計」、「ナレッジマネジメント」、などを研究教育しており、TRIZも活用。
[注(片平・中川、2020. 8.11): 中尾教授の研究室は、現在「中尾・長藤・上田・伊藤研究室」というタイトルで、ホームページ http://www.hnl.t.u-tokyo.ac.jp/ を持っている。サイトドメインを上記に修正する。]
66 (d) 職業能力開発大学校(ポリテクカレッジ)と 職業能力開発促進センター(ポリテクセンター) http://www.jeed.or.jp/
厚生労働省の所管で、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED) が運営する、(省庁)大学校とセンターである。東京都小平市に「〜総合大学校(略称:職業大)」があり、「〜大学校」が全国に25か所、「〜促進センター」が全国で64か所ある。雇用支援の目的で、産業に関わる技術・技能の訓練/再訓練などを行う。職業大では、一般教育科目と生産マネジメント科目をまず全員が履修し、その後に4つの専攻(機械、電気、電子情報、建築)の一つを学ぶ。卒業学位は「学士(生産技術)」。全国各地の「ポリテクセンター」では、企業の需要に応じて必要な職業訓練を(外部の技術者やコンサルタントの協力を得て)提供する事業があり、そのような場でTRIZなどの方法が教えられることもある。TRIZ普及の一つのやり方であろう。
67 (d) 公益財団法人ひろしま産業振興機構 カーテクノロジー革新センター https://www.hiwave.or.jp/
この公益財団は、「県内産業の発展のため、県内企業等の様々な取り組みを総合的にバックアップし、産学官連携による新技術 ・新製品開発や、 創業 ・新事業展開、経営革新、経営基盤の強化、国際ビジネスの支援などを行っております」。その財団の一つの部門がカーテクノロジー革新センターであり、研究開発の基盤活動/人材育成の支援と情報発信をしている。人材育成のためのセミナー(無料)として、従前から自動車工学基礎講座、仕事力向上セミナー、VEセミナーを開いていた。2014年3月から、TRIZセミナーを開始し、当初は2日間を1回、2016年度からは1日間を2回継続的に開催している。TRIZによる問題の明確化とアイデア発想を主題としている。講師は産業能率大学のTRIZ専門家。
(e) 講演会、セミナー、通信教育など開催の営利組織
68 (e) E-PROJECT (株式会社TRADECREATE) https://www.e-project.jp/
プロジェクトマネジメントの教育プロバイダー(PMI認定)であり、公開の通学、e-learningとともに、企業内研修も行っている。TRIZおよびデザイン思考については、両者合わせて2日間の「デザイン・イノベーションワークショップ」を案内しており、他に企業内研修に応じるという。
69 (e) iStudy for ビジネススキル https://www.istudy.co.jp/
TRIZの概要についてのeLearningコース。学習内容は4時間。コース名「iStudy forビジネススキルTRIZで学ぶ発想のパターン−科学的な強制発想法−」
70 (e) 日本テクノセンター http://www.j-techno.co.jp/
技術系の研修セミナーを行っている企業。TRIZに関しても、年数回のセミナーがある。
(f) 書籍検索・用語辞書・技術動向/ニュース情報・コミュニティ
71 (f) Amazon https://www.amazon.co.jp/
書籍のネット販売の最大手。TRIZで検索すると51件がヒット(内約10件は英書)。
72 (f) 楽天ブックス https://books.rakuten.co.jp/
書籍の検索・販売サイト。「TRIZ」で検索すると約80件の本が検索できる(ただし、40件を超えたあたりからは関係ない本(ノイズ)が多く出ている)。このサイトで販売していない/購入できない本をもすべて網羅しているのが、調べるためには有用。
73 (f) Google Books https://books.google.com/
書籍情報の検索が可能。和書、洋書の両方。サイト内検索では、867件のヒット。
74 (f) 日刊工業新聞社 書籍検索 http://pub.nikkan.co.jp/books/search
日刊工業新聞社からは、TRIZ関連で9冊の本が出版されている。なお、日刊工業新聞が発行している『機械設計』誌には、TRIZ関連のしっかりした記事(各編2〜6頁程度)が断続的に掲載されており、それらの部分(先頭ページだけなど)あるいは全体がPDFでWebサイトに掲載されている。(検索しにくい)
75 (f) ITmedia http://www.itmedia.co.jp/
ITmediaは、ITmedia社が運営する「テクノロジー関連のニュース及び速報を中心に、レビューや特集記事を掲載する、IT総合情報ポータル」である。沢山の分野に分かれており、いろいろな記事がある。例えば、
IT ビジネスオンライン: 「アイデア発想実践記」
IT media キーワード: 「TRIZ & TMでコマ大戦で勝てる?!」76 (f) MONOist http://monoist.atmarkit.co.jp/
MONOist(モノイスト)は、「モノづくりスペシャリストのための情報ポータル」として、広範な製造業で働くエンジニアたちに常時情報発信している。運営会社は、ソフトバンクグループのインターネット専業メディア企業であるITmedia社。TRIZについても断続的に紹介している。その中には、「「失敗学」から生まれた成功シナリオ」(中尾政之)、「災害未然防止のための設計とTRIZ【活用編】」「メカ設計者のためのTRIZ的知財戦略」(桑原正浩)、「TRIZ&TMでコマ大戦で勝てる!? コマを設計しよう」(片桐朝彦)などがある。専門家の署名記事であり、分かりやすく丁寧に解説されている。
77 f) キーマンズネット http://www.keyman.or.jp/
キーマンズネットは、「企業・法人のIT選定・導入をサポートする総合情報サイト」(完全無料、登録制)。この「中小企業ITコラム」に、「ビジネスの矛盾解決!TRIZ活用術を知っている?」とのタイトルの入門記事がある。本田秀行氏(NBIコンサルティング)が8回にわたり(各回A4 2頁程度)連載している。社員のスキルアップ、業務改善、顧客への対応、価格設定の問題、ホームページ作成会社の今後、などのテーマに対して、40の発明原理や9画面法を適用するやり方を説明している。比較的さらっとした解説であり、解決策の出し方や得られた解決策そのものを納得するには短すぎるように感じる。
78 (f) IT用語辞典 (大塚商会) https://www.otsuka-shokai.co.jp/words/
大塚商会はシステムインテグレーションやサービス・サポート事業をしており、そのホームページの中に、「IT用語辞典」があり、多数の項目を掲載している。TRIZの項(約1頁)は、日経BP社ITpoの記事を借用したもの(他の項目もITproを出典にしているものが多いようだ)。
(g) 関連分野のサイト、個人サイト、ブログなどでTRIZを取り上げているもの
79 (g) メカトロアイデア (深津邦夫) http://www.mechatroidea.com/
団塊世代で定年退職したエンジニア深津邦夫氏のサイトである。2008~2009年を中心に、2013年までの掲載がある。「設計方法論」の考察、「設計製図資料」というまとめ資料、そして「技術者の黄昏」というブログがある。すべて真摯な記述である。「設計方法論」の中には、設計とは何か、設計と認証、発想と実証、左右共用品設計、そして「TRIZとUSIT」というカテゴリでそれぞれ一連の記事がある。この著者はTRIZの後にUSITを学び、身につけた人であり、自分で消化した形でUSITを説明している。USITの2日間研修(講師:中川)で、著者自身が持ち込んだ問題「羽根車式の紙葉集積装置で、紙詰まりなく小型化したい」の事例を詳しく具体的に記述している。ただ、問題定義と問題分析までの説明(合計A4 約12頁)で止まっていて、アイデア発想から解決策の諸案の記述が未完であることが惜しまれる。
80 (g) アイデアジェネレーター http://idea-create.com/
個人(企業技術者)が着想・開発した新しいサイト。「初めての方へ」という4ページばかりの記事が読みごたえがある。起業してみたい/起業したいという人に向けて、最も大事なことは、「他の人を寄せ付けない新しい(ビジネスとしての)アイデアを発想し、そのアイデアを実現するまで努力する」ことだといい、そのようなアイデアは既存のアイデアの新しい組み合わせで得られると考えている。そこで、既存のいろいろなビジネス領域・対象・製品と、アイデア発想の観点( TRIZの40の発明原理、オズボーンのチェックリスト、マンダラートなど各種)とをランダムに組み合わせて表示し、ユーザにアイデア発想を促すWebアプリを作り、無償公開している。公開1年弱であり、今後改良されていくものと、注目される。
81 (g) TRIZめがね(trizmegane) http://trizmegane.cocolog-nifty.com/
著者は、「「明日もいい事が起こるぞ」夜明けが楽しみな未だに 夢見る少年」とのこと。「アイデア出しの時に逐次見比べてネタ探しできる「TRIZ」、その中の「40の発明原理」は特に実用的だ」と言い、語呂合わせで40の発明原理を絵解きしている。ユニークな人物描写だから、おそらく80歳台の方か?「アイデアビッグバンメソッド」を開発し、売り出すとのこと。
82 (g) IdeaTool アイデア発想法 http://ideatool.jp/
アイデア発想法を主題としたホームページ。20種のアイデア発想法を取り上げ、その概要一覧とともに、各方法を1-2ページで説明している。TRIZについては、40の発明原理の1行ずつの説明のみ。個人によるサイトと思われるが、作成者不明。全体的に作成途上にある。
83 (g) 「それも正解です」(高木芳徳) http://d.hatena.ne.jp/so-so/
プロフィールには、「Win-Winな手を創造するのが三度の飯より好きなCatan日本チャンプにしてソニー唯一のアイデアクリエータ高木芳徳が考えるよしなしごと(著書:TRIZの発明原理40 )東大非常勤講師」とある。この本はベストセラーになっているが、その活動ぶりが公私に亘って書かれている。2004年から現在まで、継続しているブログだが、「40歳最後の日に。この1年のTRIZ活動ご報告」(2016年8月)が全体を見るのによい。
84 (g) ブログ:「希望は天上にあり」 http://hiah.minibird.jp/
「未来予測と知的財産の2つをテーマに,情報を集めて整理してます」というブログ。著者は「弦音なるよ」というペンネーム。テーマは、テクノロジーの未来、定点観測、未来社会のカタチ、日本の未来、国際社会の未来、歴史にふり返る、ものがたりが描く未来、知的財産、書評、雑記・雑感、など。2013年以来、すでに350編余(各編5-10ページ)の大きな蓄積がある。TRIZについては、「発明問題解決理論TRIZの至宝「発明原理」がすぐ呼び出せる『トリーズの発明原理40』(書評)」という記事にまとめている。本は高木芳徳著(2014)。解説は分かりやすく、適切である。TRIZ以外にも参考になる記事・考察が多いと思われる。
85 (g) (株)矢野経済研究所 「未来創造」 http://www.yano.co.jp/mirai/
矢野経済研究所は、マーケティングのスペシャリストであり、ビジネスソリューションのプロバイダーであると謳っている。その中に、「未来創造」と題するサイトがあり興味深い。「Smarter × Smarter」は、さまざまな時事問題に関連して自由に企画を考える「みんなでブレスト」の挑戦コーナーである。また、メガトレンド、産業別予測、ビジネスアイデア発想ガイド、コンビニ統計BOX、グローバルトレンドヒストリー、ユニークビジネス集、なんでもアーカイヴ、などとして「未来を創造するためのさまざまな観点」を整理・列挙している。ビジネスアイデア発想ガイドは、さまざまな技法をアイデアの発散と収束の観点から20余の項目列挙し、個別に使い方を説明している。その中の一つとして、「TRIZ法」を掲げ、40の発明原理を用いたアイデア発想を説明している(約5頁)。
86 (g) エンジニアピット https://www.e-pit.jp/careerlab/5/1440
このサイトの運営会社は、(株)エンジニアリングフォーラムで、技術系人材サービス(人材派遣、人材紹介など)を事業とし、全国19拠点、技術系従業員約6,000名を擁するという。そのサイトの「お役立ち情報」の中に「ビズスキル」というカテゴリがあり、「特許アイデアを効率的に出す エンジニアが実践すべき発想のコツ」としてTRIZの簡単な紹介がある。40の発明原理と矛盾マトリックスの使用例を紹介しており(2編、約8ページ)、筆者は「エンジニアライター 蔵本貴文」と署名されている。
[注(片平・中川、2020. 8.11): 本件リンクのプロトコルを https: とすると、ブラウザ(Firefox、IE, Chrome)は「このサイトは安全でない/プライバシーが保護されない」と表示し、アクセスを拒否する。 http: では「Service Unavailable」と表示される。]]
87 (g) MOT用語集 (Management of Technology) http://www.ilibrary.jp/MOTtextBooks/
「i-Library MOT テキスト製作委員会」が2008〜2009年頃の作成した、MOT関連技法と概念の解説集である (運営者は、シックスシグマブラックベルトでMBAの R. Takahashi 氏という)。イノベーション、顧客満足、確率分布、シックスシグマ、体系的技術革新(TRIZ)、タグチメソッド、QFD、など約60項目を各1〜5頁程度で解説している (TRIZに関しては約2頁)。それらの記述は、広範な視野から、要点を抑えて適切に解説していると思う。同一著者の姉妹サイトに、経営基礎用語集、ブログ(社会人MBA−技術者編)(別掲)などがある。2006〜2012年が最も活発だが、最近まで追加掲載が継続されている。
[注(片平・中川、2020. 8.11): このURLにはアクセスできない。しかし、下記 88 社会人MBA−技術者編のWebサイトは継続して活発に更新されている。]
88 (g) 社会人MBA−技術者編 (R. Takahashi) http://tech-d.blogspot.com/
このブログの著者は、R.Takahashi氏であり、そのプロフィールは「電機メーカーで開発設計→鉄鋼関連の開発担当。シックスシグマ・ブラックベルト(米企業認定)、MBA(経営管理修士:専門職)」という。2010年に執筆している「QFD、TRIZ、タグチメソッドがどうして簡単に使えないのか?」という4回のエッセイは秀逸である。それぞれの技法の理論的な深さと膨大さが習得を困難にし、その習得を組織が(技術者自身も)待てないからだ、と言っている。これらの技法のエッセンスを学ぶ、教えることが、やはり大事なのであろう(ただ、このブログを読んで、エッセンスを理解することはできないのが残念)。
89 (g) 「主に知財。たまに問題解決」(福田ちはる) http://ipmainly.com/category/triz
このブログ&解説集は、福田ちはるさんという、弁理士資格を持ち、二女一男の子育て中の主婦の人が運営している。今は、「主に知財」関係の記事を書き、「知財の知識」というメインサイトで、特許、著作権、商標、意匠権などのいろいろな解説記事を書いている。「たまに問題解決」というのは、数年前からの「問題解決中」というブログが壊れて、復旧・継承したものだと言う。その中には、日常の問題解決(育児や料理なども)、仕事の問題解決、その他の問題解決の話がいろいろある。TRIZに魅かれていて、IFR(究極の理想)、発明原理、矛盾マトリックス、SLP (賢い小人たちの方法)などをいろいろ使って説明している。軽妙で興味深い語り口で、若いお母さんならではの記述が楽しい、ユニークなTRIZ関連サイトである。
90 (g) IoT-Kyoto.com http://www.iot-kyoto.com/
「ITやIoTにかかわるビジネス仲間の情報サイト」として、中高年の技術者たち7人のグループが立ち上げたサイト。そのうちの一人森野秀次が「電子基板設計制作を中心に電子関連のVA/VEをご提案します」として、Goldfire Innovatorを紹介している。サイトは2016年2月に各メンバーが数編の記事を一斉に掲載したが、その後あまり更新されていない。
91 (g) SwingRoot http://swingroot.com/triz
「ビジネスのための Web 活用術」をテーマとする、コンサルティング事業者のホームページ&ブログ。アイデア発想の方法約8種をそれぞれ数ページで紹介している中の一つがTRIZ。構成は、TRIZとは、TRIZの特徴、TRIZ 40の発明原理、TRIZ 40の発明原理の使い方。キャッチコピーは、「【TRIZ法】40のリストで問題解決する左脳派向きアイデア術」
92 (g) 自分ハック http://jibunhack.com/
個人(40才代初め)のブログ。自己啓発をテーマとして始め(2013年)、最近、組織開発(組織活性)を第二のテーマとして加えたという。TRIZでのアイデア発想(40の発明原理)のセミナーを受け、感動して紹介している。「【TRIZ】「40の発明原理」で発想を膨らませよう!」約2ページ。
(h) 関連分野のサイト、個人サイト、ブログなどで、(TRIZを直接に取り上げてはいないが) 参考になるもの
(i) TRIZに関連した発表のユーザ企業/組織別の索引 [==> 別ページ参照: ]
注: この項は未完である。
(i) マツダ技報 http://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/innovation/technology/gihou/2016/files/2016_no024.pdf#search='TRIZ'
マツダ技報。2016年に次の研究論文が掲載されている。山田洋史「品質機能展開を活用した技術開発プロセス」。QFDにおける品質特性の記述において、その品質特性の特徴(望大、望小、望目)を記述することにより、TRIZでの矛盾考察に自然に繋げられるようにした。QFDとTRIZを活用した技術開発プロセスの一部始終を記述している。http://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/innovation/technology/gihou/2016/files/2016_no024.pdf
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最終更新日 : 2022. 1.24 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp