高原論文集: 第6集: 2020年−2021年  論文解題

高原利生 論文集(第6集) 

2020年−2021年の論文解題     

高原利生、
『TRIZホームページ』最終寄稿、2021年12月 3日

『TRIZホームページ』掲載、2022年 1月14日

掲載:2022. 1.14

Press the button for going to the English page.

編集ノート (中川 徹、2021年 12月23日)

本ページは、『高原利生 論文集(第6集)』の論文解題です。当初、2016年‐2022年の論文解題を作りましたので、その前半(共通)部分と、2020年‐2021年の文献の解題をここに収録します。

なお、論文の一覧表および第6集全体の説明は、「第6集 索引ページ」に掲載しました、また主著『未完成の哲学ノート』の詳しい説明は[62A] に記述していますので、そちらを参照ください。 

 

高原論文集(第6集)2020-21 親ページ

第6集ページ一覧

[57] CGK2020

[58]IPSJ2021

[59] FIT2021

[62] Book B5 V17

[64] Book A4 V5 Part2

[65]第6集論文解題

 

 


      

 

2016年−2021年の論文解題   

 高原利生

高原の2016年から2028年までの発表論文の位置づけと、(2020年‐2021年の)個々の論文の解題を以下に示す。

高原の2003年から2007年の論文集(1)、2008年から2012年の論文集(2)、2013年から2015年の論文集(3)に続き、論文集(4)の形で、「TRIZホームページ」に公開する機会を作っていただいた大阪学院大学中川徹名誉教授に感謝申し上げる。

 

1. 論文の位置づけ

 2003年から2007年までの検討内容は、基本概念(オブジェクト,それを組み合わせたオブジェクト世界,オブジェクト変更、オブジェクトの属性,粒度,機能)を明らかにし、差異解消の方法、表示方法を追求したことであった。粒度を、最初は単に、オブジェクトの空間的時間的範囲としていたが、後に属性を加えた。

2008年から2012年までの検討内容は、(広義の)差異解消の理論になっていた。(広義の)差異解消が(狭義の)差異解消(通常の意味の「変更」「変化」)と両立であることは大きな発見であった。

自然の運動、人間の行動、思考の全体は、内容的には、(広義の)差異解消である。これをもたらすのは、運動である。ここでの運動は、アルトシュラーによって矛盾として扱われていた。アルトシュラーの矛盾は、マルクス、エンゲルスの矛盾の拡張になっている。全ての運動を、動的な構造の面から見たのが矛盾であった。

粒度が定まると、矛盾は定まる。粒度を管理するのが、根源的網羅思考である。

2013年からは、矛盾、根源的網羅思考を構成要素とする弁証法論理、それが「生き方」と「生きる」ことを実現すること、それが最小概念で実現されること、「生き方」以外へも適用できることを検討している。

 

次図で、上右が2003- 2007年の主テーマ、上の左半分が2008- 2012年の主テーマ、下右が2013年以降の主テーマを表す。

発表の場は,The TRIZ Journal(2013年以降は発表していない)、TRIZシンポジウム、情報科学技術フォーラム(FIT)という情報処理学会、電子情報通信学会共催のフォーラム、電子情報通信学会総合大会、情報処理学会全国大会電気・情報関連学会中国支部連合大会である。

中川徹先生のTRIZホームページには、ノートという形で公表をさせていただいている。書くものは全て未完のノ−トであるのが良いと考えており、学会発表の形式にとらわれないTRIZホームページでのノートという形式が、理想の発表形式であると考えている。

論文名の表記を、[2003年以来の発表順の通し番号] [発表の場の略称  発表年] 著者名, "論文名", 発表の場, 発表年. の順に行う。

発表の場の略称は、

FIT:情報科学技術フォーラム Forum on Information Technology(情報処理学会と電子情報通信学会の情報処理に関係するソサイエティが共催する年に一度のフォーラム。毎年、三日間、数十の会場に分かれて1000件ほどの発表がある。)

IEICE:電子情報通信学会総合大会  IPSJ:情報処理学会全国大会

CGK:電気・情報関連学会中国支部連合大会(電気学会、照明学会、電子情報通信学会、情報処理学会などの中国支部が、毎年、合同で行う発表会)

THPJ:中川徹先生のTRIZホームページ

である。

  

2. 2020年−2021年の論文、ノートの解題       

注(中川、2021.12.23): この内 2020年‐2021年の分をここに抜き書きし、論文番号の順に並べ替えた。

  

[55]   "推論 の 網羅 と 仮説設定の定式化 ―高原[50]への補足"、
『TRIZホームページ』に寄稿、2020.2.11、

和文 3ページ PDF

  

[56] [FIT2020] 高原, "事実から作る 価値,真実,シンプルな論理学の骨子",
     情報科学技術フォーラムFIT2019, O-017, オンライン開催, 2020.

和文論文4ページ ;   スライド和16ページ

 最後に述べる[44-47] 4版2021.03.25のスタートになっている考察である。
これから [62] 17版 2021.09.27はまた少し変わっている。

  

[57] [CGK2020] 高原, "思考の構造と論理の原理",
     電気・情報関連学会中国支部連合大会, CGK. R20-27-01-02. オンライン開催, 2020.

和文論文2ページ  ;   スライド和文12ページ

考えること(思考)の機能、本質は、今までと違う新しい考えを作ることである。事実も価値も形式論理でない論理学も変わってきた。これらは、人と事実の関わりの歴史 とともに変化してきた。今までは、対象化を前提にした論 理(学)が進化してきて、その問題点、解決策(一体化との 統一)が明確になった。  

本稿は、これらを総括した上で、論理の根本原理を改良する。

 E&S吉長裕司さんの質問「論理の原理と、ひらめきの関係」について質問があり、いつも論理の原理を意識的に向上させる努力をしていると、これらは潜在意識に入り「ひらめき」を生む(シカフス) とお答えした。

  

[58] [IPSJ2021] 高原, "通常の推論を仮説設定に統一する条件",
        情報処理学会第83回全国大会
, 2F-05. オンライン開催,  2021.03  (2版で発表内容が少し変わった)

和文論文2ページ  ;  スライド和文16ページ

 生きることは、感じ,思考し価値,目的を実現するために認識と行動で世界を変えることである。思考は、観念の中で、新しい認識像、行動像を 作るか、前提となっている世界観、価値観、態度、論理,方法を変える。 文化・文明誕生以降の人の事実への態度を、事実のとらえ方である世界観と事実に対する認識, 働きかけの方法,(弁証法)論理学からなる哲学ととらえる。

 思考は、問題定式化(抽象化)、推論、結果の具体化からなる。このうち、推論は、演繹(一般の特殊化)、帰納(特殊の一般化)、仮説設定(特殊化の別の特殊化)からなるとされる。

一般、特殊の差は相対的で曖昧である。 一般的命題にはさらに一般的な命題があり、 特殊的命題にもさらに特殊な命題があり差は相対的である。一般、特殊の差は、扱う対象の差である。扱う対象が大きい命題が一般的命題、扱う対象が小さい命題が特殊的命題である。区別はしょせん相対的なので、特殊を極限まで拡大し、仮説設定(特殊化の別の特殊化)に、演繹(一般の特殊化)帰納(特殊の一般化)を含ませる。

今まで何度か、推論の統一的扱いを述べてきたが、初めて仮説設定への統一の論理を述べることができたと思う。但し、形式論理を除き、ものの存在命題を除くなどの条件がある。

関東学園大学本田正美先生のご助言に感謝申し上げる。

  

[59] [FIT2021] 高原, "弁証法論理学が作る哲学、その歴史的論理構造",
        情報科学技術フォーラム FIT2021, O-026, オンライン開催, 2021.

和文論文2ページ  ;   スライド和文16ページ ;   スライド英文16ページ

           オンライン開催だったが、ネットワーク不調で参加できなかった。

以下に登録された抄録を示す。

既存の哲学は、時代に合っておらず、ほとんどの人に難し過ぎる。従って全員のための哲学を作り、小学生、成人などに具体化する必要がある。そこで全員のシンプルな哲学を作り直す。哲学を、事実の認識である世界観、事実の認識と変更の方法である弁証法論理学、それを支える基本概念とする。

認識と操作の論理の分かる事実が扱える対象である。従ってまず弁証法論理学を作らねばならない。

哲学を構成する弁証法論理学と世界観は、双方向一体型矛盾の入れ子の二項を構成しお互いを含み合いながら発展させていく。

1 弁証法論理学により、世界観の対象である事実は変わっていく。
2 一方、世界観は独自に価値観を作る。
3 新しい事実と価値は新しい問題を生み、新しい方法、論理が必要になり、弁証法論理を発展させていく。
4  1に戻る。

これは、弁証法論理学が主導権を持っている運動である。(抄録終わり)

 

本論では、従来の弁証法論理学改善方法を三つにまとめた。論理的網羅、推論を仮説設定で統一すこと、矛盾概念に蓄積された歴史そのものが論理であること、の三つである。3番目だけが新しい知見である。

FIT2016以来、このうちの2番目;演繹と帰納が仮説設定で統一されること,に挑戦してきた。[IPSJ2021]もその結果である。

準備したスライドでは、論文内容に、演繹と帰納が仮説設定で統一される理由が三つあることを付け加えている。つまり、1 従来の演繹、帰納は、論理的網羅による仮説設定で統一されること、2 一般、特殊の区別は相対的なので、特殊を極限まで拡大し、仮説設定(特殊化の別の特殊化)に、演繹(一般の特殊化)、帰納(特殊の一般化)を含ませること[IPSJ2021]、3 仮説設定は、一般的な 条件−その実現 であり、演繹、帰納は特別な 条件−その実現 であるので、仮説設定は、演繹、帰納を含むこと(これが論文後の新しい知見である)。まだ、うまく言えておらず、そのため分かりにくい。

  

[60]  『未完成の哲学ノート』 (初版2019年 2月) 矛盾モデル,論理的網羅思考と世界観、生き方とポスト資本主義
   (B5版) 11版 2021年2月 (MyISBNより自費出版)、
TRIZホームページに掲載

和文 B5版 144頁  PDF

  

[61]  『未完成の哲学ノート』 (初版2019年 2月) 矛盾モデル,論理的網羅思考と世界観、生き方とポスト資本主義
   (B5版) 14版 2021年6月(MyISBNより自費出版)、
TRIZホームページに掲載

 和文 B5版 143頁  PDF  

  

[62]   『未完成の哲学ノート』 (初版2019年 2月) 矛盾モデル,論理的網羅思考と世界観、生き方とポスト資本主義
   (B5版) 17版 2021.09.27、
TRIZホームページに発表

和文 PDF (全) 

和文 HTML   [62A] 全体概要  [62B] 1章、 [62C]   [62D]   [62E]  [62F]   [62G]    

  [44-47] 『未完成の哲学ノート』 は、MyISBNから2019.03.25に初版を刊行した。

以前の版の改版を繰り返し、17版でやっと読んでいただけるものができたと感じている。
本書は、AMAZON で高原利生を検索すると、概要、経歴が読め、購入できる。143頁で定価1700円+税である。
以下、はじめに、前書き、概要の概要を示す。

 

はじめに 2021.08.31

本書は、「未完成の哲学ノート」17版である。初版以来全く売れていないが、内容改善のための改版を重ねた。

初版を書く前から、ゼロから少ない原理でなるべく単純に、哲学(論理学と世界観)を作り直そうとしている(巻末の高原利生論文集(4) 解題 抜粋の図)。ゼロからと言っても、当時の常識を変えようとしたデカルトと初期マルクスの態度から学んだ。大げさに聞こえると思うが、彼らと同様、今の常識を変えようとしている。

初版以来、1 オブジェクト、粒度、網羅という3つの概念から事実をとらえる態度、2 前提として「歴史と論理の一致」という仮説による、3 六千年前の所有の誕生が、物々交換、お金を生み、そのため、経済が発展し、人口が増え、その管理のため宗教や組織への帰属を生んだこと。所有と帰属は一方向一体化であること、4 対象化と双方向一体化(自由と愛)の統一の実現が目標、という基調は変わっていない。

 

2020年1月に中川 徹先生のご依頼で「論理的網羅: 永久に未完成の哲学ノート 第一部第二部 の 今」を書いた。題に示す書物が本書の9版に相当する。中でマルクス「経済学・哲学手稿」の二文に触れた。(後書き 注)http://www.ogjc.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/jpapers/2019Papers/Takahara-Papers2019/Taka-54-RET-Memo-200106.html

11,12版で、演繹、帰納は仮説設定に統一できることを書いた。12版で、論理学が世界観を決め、単純化すると論理学が哲学であり、論理学が生き方を主導することを書いた。

17版で、次のことを追加した。

1. 常に全体を求める態度、新しく求める価値、歴史から学んだ論理の重要性を強調した。

2. 所有の誕生が、物々交換、お金を生み、そのため、組織への帰属を生んだことは初版に書いた。お金の所有だけの価値、所有を求めて戦争を生む組織への帰属の二つの弱点は、同時になくすしかない。そのためには、悪しき所有と悪しき帰属の一方向一体化を、双方向一体化に変えるしかないという、初版からの結論を再確認することになった。生まれるものは超所有と超帰属だが、いい名前がない。それが生まれれば、お金だけの価値と戦争は同時になくなり、現在の身近な問題、復讐、いじめ、労働疎外なども解決する。

3. 最近注目されている斎藤幸平さん、大澤真幸さん、ジェレミー・リフキンさんの、資本主義把握が狭いことへの批判や共同所有への批判を書いた。

4. 第2部で、次の三つの当面の重要課題を述べた。

・1 関東大地震、南海大地震などが、それぞれ約百年ごとに起こる。日本の緊急課題は、それに備えた国土強靭化である。次の南海大地震は2035±5年に起こり、被害額は165兆5000億円という予測がある。今から急いで大規模な土木・建築を行わないといけない。事態がひっ迫している。困ったことに、行政,財界、政権与党、マスメディア、リベラル・左派野党の全てにその意識がない。

・2 基幹エネルギーは原子力である。エネルギー基本計画は2018年と比べて後退している。

・3 新型コロナウイルスは、PCR検査に問題があるので「感染者」数の増大を大騒ぎするのは愚かである。2021年7月以来の死者数を見ると、Δ 株は、感染力は強いが例年のインフルエンザと同程度の強さのウイルスである。

以上は、行政,政権与党、マスメディア、リベラル・左派野党の全ての事実把握と論理が異なる。

 

本書は、AMAZON公式サイトで高原利生を検索すると、概要が読め、購入手続きもできる。

 

前書き 2021.08.22

本稿は、論理学の再構築、それによる哲学、生き方の提案である。永遠に完成しない仮説の哲学ノートであり、必要な精髄を含み、各人が新しい哲学を作るための基礎を目指した。

ゼロから考え直そうとして書いていて常識と異なる内容が多く、読みにくい   が、時間がかかっても論理を追っていける人なら読めることを目指した。一文、一節からも全体が見えると理想的であるが、おそらく実現できていない。読むには、前書き、概要の概要概要の順に本稿が何を目的にしているかを把握した上で本文に目を通しても、或いは逆に、本文を読み、それを本文1章概要概要の概要の順に整理してもよいと思う。

「未完成の哲学ノート」初版との違いは、次の二点である。1 ほぼ毎日、新しい発見があり、多くを考え直し関連する箇所の修正をした。事実、矛盾の歴史などは大きく直した。2 重複を整理して「未完成の哲学ノート」初版よりページを短くし、内容は充実した。

 

感情、感性は論理以上に生き方にとって重要だが、本稿は論理だけを扱う。出発は、事実から、今扱う情報であるオブジェクトを、知覚とある粒度(抽象の程度)で抽象化して抽き出すことである。

・1   概念の把握を容易にするために、多様な意味で使われている概念を、意味を限定して使っているものがある。意味の限定と言っても、全て従来の意味を含む一般化である(例:価値とは大事なこと,その基準)。a 事実(存在、関係,運動,矛盾)、オブジェクト,粒度,網羅、哲学,常識、b 価値、保守,革新、自由,愛、機能,構造、c 技術,制度,科学,芸術が概念の例である。

・2  全てが関係しているので、書く内容は、同時に要素の両立とその間の関係が決まっている。しかし、文は時間的に順次書いていくしかない。そのため、書くのに苦労し、読む人には両立とその間の関係が分かりにくい。

・3  提起している論理的網羅思考により、考えている事項の全体の中の位置が分かるように、粒度、網羅の結果を書きながら記述をしているので煩わしい。

・4  思考の経過、分かりかけていることは何か、分かっていないことは何かを(未完成の哲学ノート9版以降は、訂正した内容も)なるべく書くようにした。分かった内容だけを閉じた形にして書くとすっきりするが、将来への展開の途中であり、未完であることも示そうとした。

・5  仮説は、常に見直しを行うべきものである。書いている新しい常識,哲学も近似、仮説である。ゼロから考え直そうとしているが、おそらく中途半端で理解されにくい。また、自分の常識になっていない粒度(抽象度)、網羅による論理を書こうとするとぎこちない悪文になるが、恥ずかしい美文よりは良い。

以上から、本稿は、おそらく読みにくく、あいまいさも残り、また間違いもあろう。述べた理屈は、今あるものを、こう変えた方が良い,共有した方が良い、と思っているものである。

 

これで、今までの混乱が多少は解消されて問題がはっきりし、短く単純に、人類に共通の必要な哲学(論理学、世界観)、生き方を述べることができた。世の哲学との違いである。

2019年9月以降、気づいた年月を付記していることがある。完成に近づいたら消す。[引用文献名はかっこ内に略記号で示す] 小さな字で、引用又は例を示す。下線は文章上の強調か課題を示す

章以下の項の振り方は1  1.1  1)  11)  文字下げの1.11.が基本である。

 

概要の概要 2021.08.03

1.  前提と事実

人は感情の動物である。今、希望はない。事実の真実を求め続け、価値を広げ続け実現し続けること。これができると分かれば、希望が生まれる。ゼロから希望を追ってみる。

ビッグバンが起こり、存在・運動(関係)からなる事実が誕生する。事実が変化していき、順次、知的生命、観念、思考、常識,哲学が生まれる。事実から1 客観的事実、2 観念の中の客観的事実を知覚した一次情報、3 それを対象化した二次情報、の順に三階層が分かれる。3の二次情報で述べる言説は仮説であり、その正しさは、2 一次情報で検証される。

今より良い仮説は必ずでき、より良い仮説が他に必ずある。 この態度の利点は、傲慢にならず既存の常識・哲学や、他人,自分の態度、常識・哲学を相対化できることである。より正しい仮説を作る歴史が、真理や哲学(事実,価値の認識と変更の方法である論理学と、事実,価値の認識である世界観)、常識を変え続ける。哲学,常識は常に未完成で、真理も価値も常に不十分である。本書は、各自が多様な常識,哲学を作るための、できるだけ単純で、必要十分な最少内容を目指した。2021.06.17,07.14

2.  まず弁証法論理学を作る 2020. 06.29, 2021.07.28

認識と操作の論理の分かる事実が扱える対象である。従ってまず論理学を作らねばならない。

・文明誕生以降事実の歴史と論理は一致するという仮説により、歴史を総括した論理学。

・論理的網羅による仮説設定を行う論理学。論理的網羅ができる。種類(例:オスとメス)や型(例:機能と構造。対象化と一体化)が論理的網羅の結果である。形式論理を別にすると、従来の演繹、帰納、仮説設定は、論理的網羅による仮説設定にまとめられる。

・関係命題又は矛盾(運動)モデル(項1−関係−項2)を単位にしてゼロから作る論理学。

3.  弁証法論理学が世界観を作り、哲学が意識的生き方を作る 2021.04.12,05.30,07.28

世界観は、1 認識の方法、論理がない事実については、ただ論理と科学の発展を待ち、2 方法、論理によって分かった事実については、科学がもたらした結果の認識内容である。論理学が世界観を含み作るので、哲学の近似表現は、弁証法論理学である。

今は、人の知覚と哲学が、無意識に、潜在意識、態度、感情、常識、生き方を作っている。したがって 一人一人の哲学・常識、潜在意識、態度、感情、生き方は、殆ど同じものの別の現れである。

今後の哲学・今の意識的生き方を、少ない概念,原理により作り直す。新しい生き方の基本原理は、1 手段、方法として11 事実と価値の全体を求める態度と論理的網羅、12(仮説)結果より論理重視,状態より過程重視、一体型矛盾生成、2(仮説目的として対象化と一体化(自由と愛)の統一である。対象化と一体化(自由と愛)の統一は、今、1 抽象的な客観と主観の統一を具体的に一瞬で実現し、2 復讐,いじめ,労働疎外等人の問題や、経済や「国」間の問題を解決する。2021.03.13,08.03

知覚、哲学,常識、生き方に基づいた思考とそれによる行動が、自分と世界に新しい論理と価値を実現し続けていく。その努力が、自分と政治経済制度を作る原動力になり、論理学が主導して、一人一人の哲学、潜在意識、態度、感情、能力、生き方と、社会を、同時に向上させていく。これを「民主主義」国,独裁国双方に、支配層と非支配層全員に広めこれらの区別をなくす。 2021.07.06,08.22

4.  変革を続けて得られる未来 2020.11.14,2021.02.06,03.15,07.19

数千年に一度の変革である。この生き方と世界の変革を続けたらどういう未来が得られるか。

日中米を含む、いがみ合い苦しんでいる全ての人が、日々、感性と論理、生き方を向上させて行き、社会制度も科学も芸術も技術も、地球も人も、価値を増し続け、全ての人の個性と社会の多様な全面的発展が可能な時代が来る。

  

[63]  『未完成の哲学ノート』 (初版2019年 2月) 矛盾モデル,論理的網羅思考と世界観、生き方とポスト資本主義
   (A5版) 5版 2021年6月(MyISBNより自費出版)、
TRIZホームページに掲載

PDF

  

[64]  『未完成の哲学ノート』 (初版2019年 2月) 矛盾モデル,論理的網羅思考と世界観、生き方とポスト資本主義
   (A5版) 5版 2021年6月(MyISBNより自費出版)、
TRIZホームページに掲載

PDF

 

 

高原論文集(第6集)2020-21 親ページ

第6集ページ一覧

[57] CGK2020

[58]IPSJ2021

[59] FIT2021

[62] Book B5 V17

[64] Book A4 V5 Part2

[65]第6集論文解題

 

 

高原利生論文集(第6集)2020-21 親ページ

[66] 第6集 Overview

[62] 主著『哲学ノート』17版 親ページ

高原論文集(第1集)2003-07

(第2集)2008-12

(第3集)2013-15

(第4集)2016-18

(第5集)2018-19

 

英文ページ

 

総合目次  (A) Editorial (B) 参考文献・関連文献 リンク集 TRIZ関連サイトカタログ(日本) ニュース・活動 ソ フトツール (C) 論文・技術報告・解説 教材・講義ノート   (D) フォーラム Generla Index 
ホー ムページ 新着情報 子ども・中高生ページ 学生・社会人
ページ
技術者入門
ページ
実践者
ページ

出版案内『TRIZ 実践と効用』シリーズ

CrePS体系資料 USITマニュアル/適用事例集 WTSP (世界TRIZサイトプロジェクト) サイト内検索 Home Page

最終更新日:  2022.1.14    連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp